三途の川(土佐光信の画)
「川の中ほどに来たけど このまま行っていいんだな?」 年老いた船頭さんが 棹を手元に置いて聞いてきた「ああ いいよ このまま行って」と 僕は答える「ここを過ぎたら もう帰れないんだぞ あの世へ行くだけだが それでいいんだな」 船頭さんが 念を押してきた
「ああ いいとも 僕はもう この世を去るだけだ」「そうか お前はよく観念しとるぞ ここまで来ると 急に帰りたがる . . . 本文を読む
<この記事は2004年9月21日に書いたものですが、一部修正して復刻します。>
ド・ゴール
毛沢東
1) ド・ゴール(1890年生れ)と毛沢東(1893年生れ)・・・共に20世紀を代表する世界的な政治家だが、両者の生い立ちや経歴、活躍した環境などは余りにも違いがある。 フランスのド・ゴールは軍人出身で、右派の代表のような存在だが、中国の毛沢東はマルクス主義 . . . 本文を読む
1954年のイタリア映画で、ニーノ・ロータ作曲のテーマ音楽は、のちに日本で「ジェルソミーナ」として歌われるようになった。人間の“悲しみ”を象徴するかのようなメロディーで心に残る。ストーリーは旅芸人のザンパノという男と、少し頭のおかしいジェルソミーナという女が繰り広げる物語だが、人間の優しさと醜(みにく)さが随所に交錯して現われている。ジェルソミーナに扮したジュリエッタ・マシ . . . 本文を読む
<徘徊老人が多いので、過去の文を一部修正して復刻します。>
認知症にもいろいろあるようだが、NHKによれば全国で800万人はいるそうだ。特に“徘徊老人”は深刻な問題で、行方不明者が1万人もいるという。高齢化社会の日本、これからますます大きな問題になっていくだろう。私はまだ認知症ではないが、80歳に近づいたから何時(いつ)そうなってもおかしくはない。妻によく言っていることだ . . . 本文を読む
<以下の記事を復刻します。>
自民党は2012年4月に「日本国憲法改正草案」を発表したが、根本的な立法精神が完全に間違っている。末尾にその草案をリンクしておくが、主権在民・国民主権の精神が完全に失われている。 要するに、民主主義を否定する“反動右翼”そのものの憲法草案なのだ。21世紀に、こんな反動的な草案が出てくるとは、驚きと言うよりも呆れ返るばかりだ。特に第1章が問題だ . . . 本文を読む
<以下の詩を復刻します>
真夜中の2時過ぎに 目が覚めたなにか音楽が 頭の中をかけめぐる何だこれは なんだっけ?分からないまま コーヒーをカップに入れたあやしげなフランス語が 脳裏をかすめる シャンソンだ 分かった! ラ ヴィ アン ローズ!バラ色の人生だ パソコンですぐに 音楽サイトへ行くエディット・ピアフの歌声を 久しぶりに聴いた冷え込む夜 コーヒーを飲みながら私はバラ色の人 . . . 本文を読む
<2002年11月に書いた以下の文を復刻します。>
ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
1) 音楽に関心がない人も、ベートーヴェンの名前は知っている。 この不世出の大作曲家については、余りに多くのことが語られ、余りに多くのことが伝えられている。 ほとんどの人が、この“楽聖”の断片的なことを知っているだろう。 フランスの文豪であるロマン・ロランは、一方 . . . 本文を読む
ベートーヴェン
若いころ“学生運動”に挫折し、絶望的な気持ちになっていた自分を救ってくれたのはこの曲だ。そのころ、自殺や他殺(テロ)まで考えていたのだ。そんなある日、学生街をさまよっていた私は、誰かが(たぶん、学生だろう)口ずさんでいたメロディーを聞いて、不思議にも「生きよう」という前向きな気分になった。それがこの曲であり、その時の体験は一生 忘れられない。
ベート . . . 本文を読む