原曲は戦前に作られたものだが、昭和36年(1961年)にフランク永井が歌って再びヒットした。だから、戦後版として取り上げる。 作詞は時雨音羽、作曲は佐々紅華だが、歌詞がまことに見事だと思う。フランク永井の低音は実に魅力的で、その声のファンが多かった。私もそうである。彼は他にも『有楽町で逢いましょう』『東京ナイト・クラブ』『おまえに』などのヒット曲を世に送り、戦後の歌謡界に名をとどろかせた。
君恋 . . . 本文を読む
岸洋子さんはシャンソン歌手、越路吹雪のように華やかではなかったが、その歌声が好きだった。難病に苦しんで57歳で逝ったが忘れられない歌手だ。作詞・岩谷時子、作曲・いずみたく
https://www.youtube.com/watch?v=2oZYxUhR8FQ . . . 本文を読む
1963年のイタリア・フランスの合作映画で、ブーベという青年とその恋人のマーラの物語。ストーリーは省略するが、一途で切ない女心を描いたもので、マーラに扮したクラウディア・カルディナーレ(CC)は日本でも大変な人気になった。この映画のテーマ音楽が美しいので、動画でなく静止画をバックにお聴き願いたい。
ブーベの恋人(アントニオ・マルチーニ) . . . 本文を読む
1972年(昭和47年)9月にリリースされた曲で作詞は吉田旺、作曲は中村泰士、歌手はちあきなおみである。亡くなった恋人を偲びながらステージで歌うという設定だが、ちあき自身が同じような体験をしていたという。その想いが伝わったのか、9月にリリースされたのにあっという間に共感を呼び、暮れのレコード大賞を受賞してしまった。発売されてからわずか3カ月の受賞はレコード大賞で初めてのことで、いまだにその記録は破 . . . 本文を読む
you tube で素晴らしい文章を発見したので掲載します。念のため、ご本人から抗議などが来れば、ただちに削除します。感動的な文章は以下の通りで、お名前は「よしおか ともかず」さんです。この文章を読んで何度も泣きました。
「今から二十数年前の春、故郷での就職を選び帰郷する彼女を東京駅まで見送りに行きました。 動き始めた新幹線の窓の向こうから泣き笑いで手を振る彼女の顔を今でも覚えています。『東京に . . . 本文を読む
男は心が傷つくと北へ逃れ、女は逆に南へ行くと誰かが言ったが、本当にそうだろうか。 真相は分からないが、小林旭が歌う『北へ』は忘れられない一曲だ。昔、旧友とそのお兄さんと3人でカラオケに行ったことがあるが、その時、お兄さんが歌った『北へ』に、強烈な印象を受けたことを思い出す。彼の歌声は素晴らしかったが、それよりも切々たる想いが伝わってくるようで、以来、この歌が大好きになった。 自分も心が傷つくと、お . . . 本文を読む
1965年のアメリカ・イタリアの合作映画。第一次世界大戦からロシア革命を通じて、時代に翻弄される人々の運命を描いた超大作である。 主演はオマー・シャリフとジュリー・クリスティーだが、クリスティーが演じる「ラーラのテーマ」がとても流麗な感じがして印象深い。何度でも聴きたくなる挿入曲だ。(モーリス・ジャーㇽ作曲)
「ララのテーマLara's Theme」モーリス・ジャール、Maurice・Jarre . . . 本文を読む
『冬の夜』は1912年(明治45年)の文部省唱歌で、もう1世紀以上も昔になる。ほのぼのとした一家団らんの様子が伝わってくるようだ。なお、末尾に少し長くなるが、2008年10月4日に「二木紘三のうた物語」に寄せた一文を載せておきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=wf0n0_oo9AI
☆ この歌を聴いていると、亡き母を思い出します。母が生まれたのは明治37年 . . . 本文を読む
香港(ホンコン)のことを考えていたら、1955年の映画『慕情』のテーマソングを思い出した。 昔、○✖外国語学院の先生に英会話を習った時、始めに教えられたのがこの音楽だった。その時は歌詞を全部覚えたが、今ではほとんど忘れている(笑)。しかし、あのメロディーは素敵だった。そして、ジェニファー・ジョーンズとウィリアム・ホールデン、悲恋映画の傑作だったか。 Love is a many splendore . . . 本文を読む
一般的には『知床旅情』で知られているが、その元歌が『オホーツクの舟歌』である。いずれも名優・森繫久彌が作詞作曲したもので、『オホーツクの舟歌』は1963年(昭和38年)に森繁自身によってレコーディングされた。しかし、私は倍賞千恵子のものが大好きだ。彼女の歌声は日本語がこんなに美しいのかと思わせるものだ。森繁の作詞作曲も素晴らしいが、以前、倍賞の歌声を聴き感動して涙したことがある。(2024年3月2 . . . 本文を読む
<『神田川』の作詞者・喜多條忠さん(74歳)が亡くなったので、8年前に書いた以下の文を復刻します。合掌。 2021年12月1日>
嫁さん(長男の妻)と話していたら、南こうせつが歌う『神田川』の話題になった。音楽に疎い私だが、この歌はもちろん知っている。『神田川』の話になると、大風呂敷を広げたくなるのでいつも皆に迷惑をかけるようだ(笑)。しかし、お許し願おう。この歌が登場したのは、ちょうど40年前 . . . 本文を読む
向田邦子の古いテレビドラマ(TBS)を見ていると、大戦前によく歌われた『リンゴの木の下で』が頻繁に出てくる。ダンスホールなどでずいぶん演奏されたそうだが、ジャズが昭和15年に“敵性音楽”として禁止されると、ほとんど歌われなくなったという。 清楚な白い花の木に実ってくる赤いリンゴ・・・ 伊東ゆかりのなつかしい歌声(元の歌手はディック・ミネ)とともに、もう一度 聞きたくなった。 . . . 本文を読む