八柏龍紀の「歴史と哲学」茶論~歴史は思考する!  

歴史や哲学、世の中のささやかな風景をすくい上げ、暖かい眼差しで眺める。そんなトポス(場)の「茶論」でありたい。

☆☆☆「池ビズ」講座だけではない。〝秋からの新講座!〟のお知らせ☆☆☆

2019-09-02 13:57:17 | お知らせです!
 新講座の知らせです!

10月から毎月土曜日午後一回、
14時過ぎから「新講座」を開催します。
会場は、横浜市のあざみ野というところで、渋谷から田園都市線に乗り、二子玉川の先にある駅です。
 主催は「放課後バンド」という市民団体なのですが、今年の6月に横浜市の小学校や養護学校の先生たちの学習会に講演を頼まれて、その縁で、こうした講座を開設することになりました。

 テーマは日本の現代史! いわば1945年以降の日本の〝現実〟をお話しするのですが、歴史的・時系列的ではなく、それぞれの〝現実〟的な問題から説き起こして、それを切り口として全体像が覗けるように話をしてもらいたいということでした。
 そんなわけで5回にわたって、さまざまな問題意識を〝尖らせて〟お話しします。ぜひご参加ください。
 ただし、人数に限りがあるので、早めの申し込みをというのが主催者側の要望です。よろしくお願いします!

 それと、池ビズの講座もよろしくお願いします!


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またまたすみません! 京都講座のお知らせです!

2019-04-02 17:07:26 | お知らせです!

 なかなか〝台湾〟のお話しができないまま、
日々過ぎてしまい、なんと4月に突入してしまいました。

 さきに「NPO新人会・宏究学舎夏学季講座」のお知らせをさせていただきましたが、じつは「京都商工会議所主催:京都検定講座」の日時も迫っていて、その講座のお知らせをさせていただきます。

 今回第一講のテーマは、『藤原定家と藤原家隆の京都』です。
和歌のお話しをしたいと思っていますが、新元号も大伴旅人のサロンにおける「和歌の会」から引用したようで、
和歌を詠むことの楽しみなどをお話しします。学問的な和歌の鑑賞などより、もっとおもしろいお話をします。ちなみに大伴旅人は、わたしと同じ〝大酒飲み〟で、そのサロンもいわば〝飲み会〟でもあったことなど、お話しできれば・・・というわけです。

 日時は、迫っていて4月6日(土)15時30分からたっぷり17時30分までです。
 場所は大正大学キャンパス(豊島区西巣鴨3-20-1 地下鉄都営三田線「西巣鴨」下車徒歩2分です。

 なお、参加申し込みは、京都商工会議所に電話していただければ早いかと思います。
 電話番号は075(341)9765です。

 あるいはe-mail :kyotokentei@kyo.or.jp またはファックス075(341)9795でお願いします。

 京都検定講座は、ことしも8月、10月、2020年1月、3月。それに京都での講演が2020年2月にあります。

 統一したテーマは、日本的美における侘びや寂び、そして「幽玄」や「艶」といった日本人の抒情と感性を究めようという試みです。
 軽佻浮薄な「日本人論」ではなく、日本人の精神のありようを、さまざまな角度から見て感じてほしいと思っての講座です。

 ご参加お待ちしております。
 よろしくお願いいたします。


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「京都」講演会のお知らせ

2018-10-13 16:21:39 | お知らせです!

 秋も深まってきました。

 先日、めずらしく時代小説を読みました。
以前から読みたいなと思っていた藤沢周平の長編『蝉しぐれ』。
漱石の『三四郎』、井上ひさしの『青葉繁れる』なんかと並ぶ、
青春小説です。

 「・・・人間は後悔するように出来ておる」。

 小説の中で、藩の政争に巻き込まれて切腹を命じられた父へ、
なにも言葉をかけることが出来なかった主人公を慰める友人の言葉です。
 わたし自身、これまでを振り返るに、
 人生とはほんとうに後悔ばかりであった気がします。

 なんか秋の夕暮れに、ふと気がつけば寄せてくる市塵の風のように、
感じられる言葉でした。

 ところで、今月10月20日(土)13:00から15:00、
京都商工会議所ホールで講演会をいたします。
 もっと以前から告知すべきだったのですが、
あっという間に日だけが過ぎ、一週間前のお知らせです。
すみません。

 途中、休息をいれて二時間にわたる講演ですが、
テーマは、来年4月いっぱいを持って〝退位〟なさる
今上天皇をも含めて『天皇とその時代を考える!』です。

 おもに北朝の天皇として現在の皇統から
外されている光厳天皇の労苦、
戦国時代、武力や覇権に阿ることなく
毅然として朝廷の維持に務めた後奈良天皇、
さらに京都修学院離宮の造営など江戸期寛永文化の
光を担った後水尾天皇の三人の天皇をとりあげて、
いったい「天皇」とは日本人にとってどんな存在だったのか、
そうしたお話しをいたします。

東京から行かれる方もいるようですが、
ぜひ京阪神にお住まいの方で、
お時間ある方はおいでください。

いろいろなお話しを重ねていきたいと思っています。

申し込みは、下記にある京都商工会議所におたずねください。
受講料は2500円だそうです。

tel:075-212-6416 
e-mail:kyotokentei@kyo.or.jp
http://www.kyotokentei.ne.jp

よろしくお願いします。

 

 

 


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新人会・宏究学舎主催:2018年秋学期講座のお知らせです!

2018-09-20 15:51:41 | お知らせです!

  <はじめに> 

 盛り上がりも何も、あっちこっちで水害や地震が起きている状況で、
少ない数ではない死者も出ている状況で、自民党の総裁選挙は行われ
ました。

 はじめから国会議員の大勢が安部支持を打ち出し、出来レースって
印象で、
しかも権力抗争でしかない不急不要の総裁選に、そんなに関
心は集まらなかったと
言えるかもしれませんね。

 でも、安部氏と石破氏の話を聞いて思ったのは、安部氏は上手く
いってるでしょ!  外交
だって経済だって、なんも問題ないんじゃない。

 つい最近までミサイルで発射で元気のよかった北朝鮮は、米朝会談
後おとなしくなったし、
中国だってアメリカとの貿易摩擦で、日本ど
ころじゃなくなったし、経済も失業率は
下がった。
成長戦略が上手く回っている。

 ほんまかいな? 国債がジャブジャブ垂れ流しされ、年老いてから
保障は先細り、軍事費ばっかりかさ上げされ、自衛隊員だってどの
戦場に派遣されるかわからない。

 安部氏の話は、もっと日本はうなりを上げて発展していくんだ~
って、
かけ声ばかりが目立つ景気のいい、いやに浮きあがった話だ
った印象です。


 石破氏の話は、地方の衰退がとんでもないことになっていて、
会社の利益は
上がっているかもしれないが、個人はけっして豊か
ではない。おかしくないか? 
って話でした。
けっして安部さんの言うように経済も外交も上手く入っていない。

勢いばっかの政治じゃなくて、ちょっと立ち止まってみようよ。
トランプさんのやり方や主要国の首脳、また世界の動きを見ていくと、
自国中心というか自己権力中心というかなんか変な方向に進んでいるし、
経済だってそんな景気がいいってことはないんじゃないか?
なんか根元に欠陥があるんじゃないか、
とにかく足下を見ようって話でした。

 で、結果は石破氏は3割以上の、とりわけ地方票が多かったのですが、
票を集めて、
善戦という評価を残して、安部氏の勢いに屈した感があります。
ま、それはそれでしょう。

 
 問題は、ほんとのところ、いまの日本は、どうなんだろうって事です。
もはや〝昭和バブル〟の時代はとうに終わり、かといって平成景気は
なんか実感がなく、

成長戦略構想のかけ声、英単語でも「stragety」が大流行、
さもなければ盛んに
「active」が喧伝され、
毎日アドレナリンを出しっぱなしにしてなきゃダメって日々。

もういいんじゃないって声が、あちらこちらから聞こえてきてる
なって印象です。

 そんなことを考えながら、今年も【NPO新人会・宏究学舎の秋講座】
を開講します。

テーマは落ち着いた〝秋〟にふさわしい、
立ち止まって、日本の近現代をじっくり考えようというものですが、
今回は日清・日露戦争や関東大震災、原爆投下、先の戦争と戦後占領下
の日本などの歴史空間に、

それぞれ夏目漱石や大江健三郎などの文学者に現場に立っていただき、
それぞれの時代状況に
ついて考えて見ようというものです。

 なんか難しそうとか、今回は会場確保に苦しんで、
土曜日の午前中10時30分からの開講ですから、朝つらいとか、
さまざま困難はあるでしょうが、

土曜日の朝から、シャキンとするのもいいかなと思って、
頑張って開講します。

 多くの方が朝のひととき、歴史と今の時代のありように目が覚める!
どんな暗闇にも、朝は訪れますからね。
ついでに開講日は10月27日から6講座です!


 <講座の要項です!> 

****NPO新人会・宏究学舎主催 2018年秋冬講座-日本の近代を考える!****
◆◇歴史的事件と文学者から見る日本の近代!◇◆
  〝時代〟と〝表現者〟
~日本人は、それぞれの時代に
     どう生きてきたのか?~
*期 間:2018年10月27日~12月15日(全6講)
*曜日・時間:毎週土曜日<午前10時30分~12時>
*定員・受講料:20名 9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
     (JR池袋南口徒歩4分) http://www.tosima-plaza.jp
【講座内容】日本人には元号で時代を区切るという奇妙な性癖があります。
これは混じり合うことの少ない狭隘な〝島嶼国家〟ゆえの事ですが、いず
れにせよ「平成」という〝時代〟はあと数ヶ月で終わります。
そうした中でこの国の現在と近未来を考える術は、やはり歴史から導きだす
しかないでしょう。とりわけ最近の厄災の多さ、危機への無防備さ、
そうした問題を考えるとき、この100年ほどの間にどんなことが起き、
それに人びとはどう向き合ってきたのか。それを知る意味は重要です。
そこで、本講座では、日本の近現代にあって、表現者として〝歴史〟に
対峙してきた人びとを時代の語り部として登場してもらい、
それぞれの時代空間について深掘りをしていきます。

はたして彼らはどう生きたのか? 

第1講(10月27日):日清・日露戦争と森鴎外
          ~軍医・森鴎外の戦争と『うた日記』
第2講(11月3日):日露戦争後の夏目漱石
          ~『三四郎』の憂鬱と満州紀行での漱石

*「講外講」(11月10日・自由参加)
  <街歩き~戦後占領当時の東京を探訪する一日!>
    闇市、RAA、ワシントンハウス、六本木や築地を訪れ、
                                       その変貌を探る!

第3講(11月24日):関東大震災と芥川龍之介
          ~〝あるぼんやりとした不安〟とは?
第4講(12月1日):〝ヒロシマ〟と原民喜
          ~未曾有の罪障と〝生きること〟の意味
第5講(12月8日):〝兵士や哀れ〟-安岡章太郎の文学
          ~飢えと遁走の中の青春
第6講(12月15日):占領下の日本-大江健三郎『人間の羊』
          ~醜い日本人とは?

**********お問い合わせ・お申し込み***************

NPO新人会代表:唐沢俊介 E-mail:s.k.asbb.may16@z3.keio.jp
      講師:八柏龍紀 E-mail:yagashiwa@hotmail.com



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4月からはじまる講座のお知らせです!

2018-04-16 23:17:35 | お知らせです!

 すでに講座のお知らせをしていましたが、
 再度、お知らせします。
 申し込みの締め切りは、前日までお願いします!

 いまどき、こんなまじめなテーマの講座を自主的に行っている
個人も団体もないと思います。時代の軽佻さにあえて挑戦する
気概をもって開講しています。
ハクづけや権威にしか頼れない人は、
こうした講座の時代的意味を考えることはないでしょう。

でも、だからこそあえて続けたい。そう思っています。

<講座その1>

◇◆芸術から読み解く近代日本の「精神史」!◇◆
 〝戦争〟と青い絵具~〝戦争の世紀〟に生きた画家たち~
*期間:2018年4月26日<初講>~7月5日(全6講)
*曜日・時間:隔週木曜日<午後7時30分~9時>
*定員-30名:受講料-9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
     豊島区西池袋2-37-4(JR池袋南口徒歩4分)


【講座内容】 頭上に重くたちこめる鈍色の空。時代は軽薄な狂騒に賑わいを見せているだけで、足下の地核は動揺し液状化した不気味な泡を立てている。近代の日本が「戦争の世紀」にさしかかって突き進んで行ったありさまは、まさにそんな時代の〝光景〟が拡がっていたのではないか。そして、いまわたしたちが見ている〝光景〟も、それとどれほどの懸隔があるのでしょうか。
 ところで、そうした茶色の〝戦争〟の時代のなか、画家たちの多くは、自らの純粋な生命を懸け、ひたむきに画業に向かい、表現の極限を見ようとしました。印象派、キュビズム、フォービズムなど西欧絵画のモードmode。あるいは艶と余白で織りなされる日本絵画の美。この講座では7人の画家とその「戦争の世紀」を考えます。絵を見て感性が磨かれる喜び。そして歴史の深みを見つめ直す楽しみ。学ぶ意味を再確認したいと思います。

第1講(4月26日):〝外光〟と〝近代国家〟
           ~黒田清輝の気風。『朝妝』『湖畔』

第2講(5月10日):〝余白〟が生む「実存」
           ~菱田春草の悲情。『寡婦と孤児』

第3講(5月24日):〝清澄〟であり〝艶麗〟なるもの
           ~上村松園の美。『序の舞』

第4講(6月7日):〝浪漫〟と〝彷徨〟
           ~竹久夢二の夢。 『黒船屋』『変災雑記』

第5講(6月21日):〝池袋モンパルナス〟の群像
           ~松本竣介と野田英夫の闘い
  *「講外講」(6月23日・自由参加)<手でつかむ〝歴史〟:「現場」に立ちあう旅!>
      水没した谷中村、現在の足尾銅山跡などを探訪する!
第6講(7月5日):〝収容所〟と〝青い絵具〟
           ~香月泰男と凍土。 『シベリア』

 

◆◇戦争と経済!日本「近代・現代」を考える!◇◆
明治維新から150年の日本!~日本の〝かたち〟とは何か?~


*期 間:2018年4月28日~6月30日(全6講)
*曜日・時間:毎週土曜日<午後13時30分~15時>
*定員・受講料:30名程度 9000円(全6回分)
*会 場:としま産業振興プラザIKE・Biz 
豊島区西池袋2-37-4 (JR池袋南口下車徒歩4分)

 
【講座内容】
 2018年の年は、明治維新から150年となります。日本の近代・現代の歴史は、
西欧列強の「近代国家」「国民国家」を急速に受容するものの、いわば後発国家
の宿命ともいえる〝安普請〟の文明化の上に打ち立てた「国家」でした。
 それは実際、〝軍事大国・経済小国〟の矛盾がいつまでもついて回る変則的な
「国家」であったとも見ることができます。 しかし、そのなかで〝経世済民〟
を標榜し、「国家」とは何かを模索した財政家や政治家、思想家もいました。
 本講座では、彼らが時代がどう交錯し、それぞれの存念のなかで生きたか。
それを考えてみたいと思います。デモクラTV「八柏龍紀のモダーン・ヒストリー」
とは違った切り口を考えています。題して「戦争と経済~日本人の軌跡」です。

第1講(4月28日):〝渋沢栄一〟と資本主義
       ~「経済」の理想をどこに置くのか?
第2講(5月12日):〝福澤諭吉〟と日清戦争
       ~「脱亜論」と〝文明と野蛮〟とは?
第3講(5月26日):〝小村寿太郎〟と日露戦争
       ~〝戦争と経済〟外交とは何か?
第4講(6月2日):〝加藤高明〟と対華二十一箇条要求
       ~帝国主義的野望の危うさ
第5講(6月9日):〝井上準之助〟と昭和恐慌
       ~経済的理想と生活経済との断層
第6講(6月30日):〝山本五十六〟とパールハーバー
       ~日米経済戦争の一断面


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京都講座のお知らせ!

2018-04-07 19:54:34 | お知らせです!

 すみません。前日になってのお知らせになってしまいました。

 明日の4月8日(日曜日)から、2018年度の「京都検定講座」の初講となります。
 今年は、6回講演をしますが、慶滋保胤を皮切りに、大江匡房、九条兼実、吉田兼好、山科言継、石川丈山といった
文人を取り上げて、ほんとうは「七賢人」なのですが、講座が6回だったので「六賢人」として、お話しをいたします。

 歴史好きの皆さんには、今回の講座の人物にお聞き覚えがあったり、本で読まれたという方も少なくないと思いますが、
ご存じない方にも、ぜひこの際に知っていただきたい、ほんとうに多様性の含んだ〝文人〟を選びました。

 日程は、4月8日、5月13日、7月8日、8月5日、11月4日、そして翌2019年の3月17日となります。
会場は、東京駅近くのTAC八重洲校のほか、2回と3回は明治大学駿河台キャンパスなどとなっています。

 詳しくは、京都商工会議所TEL075-212-6416か
 FAX075-222-2612

 mail:kyotokentei@kyo.or.jpにおたずねください。

 4月下旬から行う新人会・宏究学舎の「夏学期ゼミ」ともども、ご参加ください。
 何よりも、人との出会いが待ち望まれている時代となっています。
 むかし、寺山修司という詩人が『書を捨てよ、町に出よう』という本を書き、町に出ることの〝活動〟に活路を見いだそうとしていましたが、まさにいまこそ「町に出て」「人と出会う」意味を感じたいものです。

 よろしくお願いします。

 ちなみに今年京都でも講演します。よろしくお願いします。

 


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2018年NPO新人会・宏究学舎「講座」のお知らせ(その2)

2018-03-23 09:36:18 | お知らせです!

 昨日に引き続いて、今年の夏学期の「近代・現代史」講座のお知らせです。

 よく日本人は歴史好きと言います。
 でも、実際はどうなのかなと、わたしには疑念が多くあります。
これまで若い人びとにも、それから市民講座といったものを数々開講し、
歴史についてのお話しをしてきましたが、
そうした人びとの〝歴史好き〟の内容は、だいたいが歴史知識の獲得や
「小ネタ」的な面白話を欲しがるものだったと思います。

 そもそもこうした歴史の知識や小ネタみたいなものは、
一時期はやった「うんちく」ブームと同じで、
人より自分は知っているぞ! おれの方が詳しいぞ!
驚いただろう。ホントはこうなんだ!
 つまり、他者への優位性の誇示でしかないものです。
いうまでもないことですが、いまの日本の教育制度の悪しき根幹、
それは「受験」だろうと思われます。
この「受験」はいかように発想力や論理力を試そうとしても、
それは知識と処理能力から切り離すことはできないもので、
結局は知識を蓄え、量的なものをいかに迅速に処理することができるかで、
「受験」から導き出される学歴社会の階級差は出来上がっています。

 だから、人びとはその中で勝者である意味をよく知っているのでしょう。
あまり勉強の得意でない子も、「鉄道」だったら詳しい、「萌えキャラ」だったら一番・・・。
 つまり、知識量の〝バトル〟の中での自己実現に他なりません。
 これは一つのルサンチマンなんでしょう。

 〝歴史好き〟にも同じような状況を見て取れます。
たしかに歴史を理解する上で、歴史の知識は豊富であることにこしたことはありません。
ただしそれは、あくまでも「歴史を理解」するためのもので、
人びとの営みの機微や、その時代の人びとの辛苦や労苦、
さらにそれぞれの時代で人びとは何を渇望し、その結果、どのような歴史状況が作られていったのか。
 あくまでも「歴史」は、その生成の過程とその中でどんな美しいものが生まれ、
どれだけの惨禍が起こったのか。そうした「事実」を見極めるものであるように思います。

 無責任な「謀略史観」や面白話に貶められる歴史上の人物評価、その下卑たありようは、
人びとを一時は楽しませることにもなるでしょうが、
そんなものは「歴史」ではなく、時代という幾層も重ねられた地層をすべて破壊して、
恣意的に取り上げられた後世のご都合主義以外の何物でもありません。

「歴史」が時折見せてくれるキラリと光る倫理性や人間の精神の高潔さ、
それと歴史はまるで天体の運行のように、わたしたちに数々の神秘を伝えてくれるものである。
わたしはいつもそんな風に思っています。

 そんななかで、2018年NPO新人会・宏究学舎の「日本近代・現代史」講座を開講します。
今回のテーマは、「経済と戦争」です。戦争はともすればその経済的利権を巡って発生したとも言えます。
しかし、ひとたび戦争がおこれば、その経済的損失と破壊は未曾有のものになります。
でありながら、なぜ人びとは「戦争」を欲したのか。その意味について考えていきたいと思っています。

 詳細は下記の通りです。お申し込みは
E-mail:shinjinkaikouza@gmail.comか
E-mail:yagashiwa@hotmail.comにお願いします。
 歴史を愛する多くのみなさんのご参集をお待ちしています。

        

◆◇戦争と経済!日本「近代・現代」を考える!◇◆
明治維新から150年の日本!~日本の〝かたち〟とは何か?~
*期 間:2018年4月28日~6月30日(全6講)
*曜日・時間:毎週土曜日<午後13時30分~15時>
*定員・受講料:30名程度 9000円(全6回分)
*会 場:としま産業振興プラザIKE・Biz 
豊島区西池袋2-37-4 (JR池袋南口下車徒歩4分) 
【講座内容】
 2018年の年は、明治維新から150年となります。日本の近代・現代の歴史は、
西欧列強の「近代国家」「国民国家」を急速に受容するものの、いわば後発国家
の宿命ともいえる〝安普請〟の文明化の上に打ち立てた「国家」でした。
 それは実際、〝軍事大国・経済小国〟の矛盾がいつまでもついて回る変則的な
「国家」であったとも見ることができます。 しかし、そのなかで〝経世済民〟
を標榜し、「国家」とは何かを模索した財政家や政治家、思想家もいました。
 本講座では、彼らが時代がどう交錯し、それぞれの存念のなかで生きたか。
それを考えてみたいと思います。デモクラTV「八柏龍紀のモダーン・ヒストリー」
とは違った切り口を考えています。題して「戦争と経済~日本人の軌跡」です。

第1講(4月28日):〝渋沢栄一〟と資本主義~「経済」の理想をどこに置くのか?
第2講(5月12日):〝福澤諭吉〟と日清戦争~「脱亜論」と〝文明と野蛮〟とは?
第3講(5月26日):〝小村寿太郎〟と日露戦争~〝戦争と経済〟外交とは何か?
第4講(6月2日):〝加藤高明〟と対華二十一箇条要求~帝国主義的野望の危うさ
第5講(6月9日):〝井上準之助〟と昭和恐慌~経済的理想と生活経済との断層
*「講外講」(6月23日・自由参加)<手でつかむ〝歴史〟:「現場」に立ちあう旅!>
       水没した谷中村、現在の足尾銅山跡などを探訪する!
第6講(6月30日):〝山本五十六〟とパールハーバー~日米経済戦争の一断面



 


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2018年NPO新人会・宏究学舎「講座」のお知らせ(その1)

2018-03-22 09:22:37 | お知らせです!

 東京は昨日今日と冬に逆戻りした感じですが、
春分の日も過ぎたことでもあり、いよいよ春の到来となりました。
そのうち桜花も空を覆うばかりに咲き誇り、そして数日で多くの花弁を散らして、
ささやかな春の華やぎと慰安を終えることでしょう。
そして、あっという間に梅雨の時期をむかえ、
夏へと季節は巡っていきます。

 そんなふうにふと思ってみると、
時間は、まるで早周りの時計のように過ぎていくようです。

 でも、それだけではなく
そうした時間のなかには、
人との多くの出会いと別離があって、
時間の過ぎ去ることは、それよりも「人が過ぎていく」ということだと、
しみじみと実感されます。
「人が過ぎていく」ことの言いしれようのない寂しさ、悲しさ。
それが過ぎ去る時間へ哀切を深くしていくのでしょう。

 ところで、2018年夏学期の講座の案内のお知らせです。

 いまのところ、
4月26日(木曜19時30分~)を初講日とする「〝戦争の世紀〟に生きた画家たち」

4月28日(土曜13時30分~)を初講日とする「〝戦争と経済〟日本の近代・現代を考える!」

 それと京都商工会議所主催の「京都検定講座」、
いわゆる「京都学」の講座、
これは
4月8日(日曜15時30分~)を初講日とする「京の六賢人」
 

 以上、三講座を開催します。

 それを本日一挙に公開すると、混乱すると思いますので、
今日は、「〝戦争の世紀〟に生きた画家たち」の講座をまずは掲載します。

 お申し込みはE-mail:shinjinkaikouza@gmail.com
 あるいはyagashiwa@hotmail.comまでメールをいただければと存じます。

 パンフレットと概要は下記の通りです。

 人と人が出会う喜びと別離からくる悲しみ、まさに一期一会の「講座」になると思います。
 みなさまのご参集を心からお待ちしております。


 

◇◆芸術から読み解く近代日本の「精神史」!◇◆
 〝戦争〟と青い絵具~〝戦争の世紀〟に生きた画家たち~
*期間:2018年4月26日<初講>~7月5日(全6講)
*曜日・時間:隔週木曜日<午後7時30分~9時>
*定員-30名:受講料-9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
     豊島区西池袋2-37-4(JR池袋南口徒歩4分)
【講座内容】 頭上に重くたちこめる鈍色の空。時代は軽薄な狂騒に賑わいを見せているだけで、足下の地核は動揺し液状化した不気味な泡を立てている。近代の日本が「戦争の世紀」にさしかかって突き進んで行ったありさまは、まさにそんな時代の〝光景〟が拡がっていたのではないか。そして、いまわたしたちが見ている〝光景〟も、それとどれほどの懸隔があるのでしょうか。
 ところで、そうした茶色の〝戦争〟の時代のなか、画家たちの多くは、自らの純粋な生命を懸け、ひたむきに画業に向かい、表現の極限を見ようとしました。印象派、キュビズム、フォービズムなど西欧絵画のモードmode。あるいは艶と余白で織りなされる日本絵画の美。この講座では7人の画家とその「戦争の世紀」を考えます。絵を見て感性が磨かれる喜び。そして歴史の深みを見つめ直す楽しみ。学ぶ意味を再確認したいと思います。

第1講(4月26日):〝外光〟と〝近代国家〟~黒田清輝の気風。『朝妝』『湖畔』
第2講(5月10日):〝余白〟が生む「実存」~菱田春草の悲情。『寡婦と孤児』
第3講(5月24日):〝清澄〟であり〝艶麗〟なるもの~上村松園の美。『序の舞』
第4講(6月7日):〝浪漫〟と〝彷徨〟~竹久夢二の夢。 『黒船屋』『変災雑記』
第5講(6月21日):〝池袋モンパルナス〟の群像~松本竣介と野田英夫の闘い
*「講外講」(6月23日・自由参加)<手でつかむ〝歴史〟:「現場」に立ちあう旅!>
       水没した谷中村、現在の足尾銅山跡などを探訪する!
第6講(7月5日):〝収容所〟と〝青い絵具〟~香月泰男と凍土。 『シベリア』

 



 

 


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今年度、講座終了の知らせと2018年の講座など!

2017-12-18 22:36:17 | お知らせです!

  お礼とお知らせです!〟

  2017年度の講座には、各方面の方々がお集まりいただき
 ありがとうございました。

 おかげさまで、12月16日で、今年度の講座はすべて修了しました。

 次講は2018年5月からと考えています。
 内容は、まだ鋭意検討中ですが、日本という国の時代に、
 しっかりと対峙した内容にしたいと思っています。

 それとともに、2018年1月から
 「デモクラTV http://dmcr.tv/」で、

 八柏龍紀の『モダーン・ヒストリー』という番組を放送します。
 内容は、日本の近現代史を、
 テーマ別・人物別に〝探訪〟するというものです。


 第一回は「西南戦争と西郷隆盛」、第二回は「雪の降りしきる2・26事件」
 ともに仮題ですが、1時間番組を、
 ロケもあり、突っ込み役の学生もあり、
 話題満載の講座を展開します。

 ぜひご覧ください。

 詳細については、年明けには大々的に、ご披露します。
 これを機会に、ぜひ「デモクラTV」をご覧ください。

 話は前後しましたが、2018年も講座はしっかり開講します。
 ほかにも京都商工会議所主催の「京都学」(正式には京都検定講座)も、
 6回、ほかに京都でも1回開講します。

 まだまだ、伝えていないこと、触れていないこと、たくさんあります。
 それと「天皇論」も近世まででとどまっています。
 ぜひ、明治大正昭和平成の「天皇史」の論考を
 書籍化したいと思っています。
 ・・・少しばかりの決意表明!

 まずは、この一年の講座の終了と
 次年度の講座、現在のところ、決まっている
講座予定などをお知らせします。
 よろしくお願いいたします。

 2018年!何があるかわかりませんが、皆様に幸多かれと祈るばかりです。

 八柏龍紀


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秋講座のお知らせです!

2017-10-15 11:22:32 | お知らせです!
 昨日、選挙戦たけなわの新宿を歩いてきました。枝野立憲民主党の弁士に小林よしのりや鈴木邦男氏らが来ていました。

 晩秋のこの時期に、選挙とはまさに無粋としかいいようがありません。しかも、森友や加計の隠蔽を目的に、北朝鮮の脅威やとってつけたような子育て支援なんかを前面に打ち出す手垢にまみれた政治屋なやり口。昔も今も相変わらずの政治です。

 そもそもこの国では、二大政党制はうまくいったためしがありません。政友会と憲政会(民政党)の足の引っ張り合いを見ればわかると思いますけど、それに経済や文化の格差が開き、多様な人びとがそれぞれの利益を求め、それぞれ暮らす現代社会では、二大政党制はもはや過去の幻想でしかないように思えます。
 その意味で小選挙制は、なんなんだろうなって感じです。日本という国は、アメリカにあこがれ、それでいて絶対アメリカにはなれない、一種の疎外状況にあります。
 ちなみにアメリカやイギリスも、トランプを見ても従来の共和党からははみ出した存在だし、サンダースって人もこれまでの民主党の枠内の人ではなかった。イギリスも労働党内部での対立、EUをめぐっての保守党の内部の軋轢など、二大政党制の老舗国も、揺らいでいるのがわかりますね。

 こんな話は、今度10月21日のデモクラTVでわかりやすく歴史的に砕いてお話しをしたいと思っていますが、選挙そのものの瑕疵を考えることも大事かと思います。

 それもあわせて、NPO新人会秋講座のお知らせです。10月28日からはじまる「人物から見る日本近現代史〝屈せざる者たち〟」のお知らせを再度載せます。ご参加をお待ちしています。



◆◇人物から読み解く近代日本の「精神史」!◇◆
 〝屈せざる者たち〟
  ~日本近現代史で屹立した反骨群像~
*期間:2017年10月28日<初講>~12月16日(全6講)
*曜日・時間:隔週土曜日<原則:午後1時20分~15時>
         cf)初講日のみ午前10時20分~12時
*定員-30名:受講料ー9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
  豊島区西池袋2-37-4 (JR池袋南口下車徒歩4分)
          http://www.toshima-plaza.jp
              
【講座内容】 明治維新からまさに150年。
 その間の日本は、西欧列強に追いつけ追い越せの勢いそのままに安普請の「国民国家」を作り上げてしまいました。当然それは日本社会に大きな矛盾と格差を生み、さらに効率性を急ぐあまり、「人間」という眼差しを大きく欠いた社会を現前させました。そして昭和期になると何度かの経済矛盾の末に、いつしか「夜郎自大的」な軍国主義の道を猛スピードで進み、それに敗れると反省もないままに今度は安易に民主主義国家の自画像を受け容れました。はたして日本の近代とは何か?これまで講座では、為政者側から見た〝国家〟像を考えてきましたが、今回はそれに対峙し、けっして屈することのなかった人びとを考え、その意味をしっかりと論考します。

第1講(10月28日):〝田中正造〟と足尾鉱毒事件~
             「政財官」権力へ対峙する!
第2講(11月11日):〝伊藤野枝〟と〝大杉栄〟~
           「シャドーワーク」と自由の乖離。
第3講(11月18日):〝山本宣治〟と〝小林多喜二〟~
             孤塁を守る精神への弾圧!
第4講(11月25日):〝河上肇〟と〝斎藤隆夫〟~
             文筆と演説。伝える精神とは?
第5講(12月9日):〝金子文子〟と〝山川菊栄〟~
              差別と慈愛の間に生きる!
第6講(12月16日):〝清沢洌〟と〝むのたけじ〟~
              屈しない。持続する意志!

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〝総選挙〟だって? それと講座日時の変更についてのお知らせです。

2017-09-25 12:05:01 | お知らせです!

    秋になって、東方地方の山々からは、
 紅葉の便りも聞こえてきています。

 でも、今年は長雨と天候不順で、
 山に住する楢やブナ、楓や山桜の葉は、
 例年ほどの彩りにはならないようです。

 美しい秋の季節になりました。
 といういつもの友人の便りも、
 秋が来たことは教えてくれましたが、
 秋の美しさは伝えてきていません。

 そんなときに、総選挙とのこと。
 安倍政権の「むちゃぶり」解散!

 それにつけても、選挙を前にした政治家たちの
 新党騒ぎ、離党騒動は、もううんざりするしかないですね。
 なりふり構わぬ選挙就活の浅ましさ、
 いったい政治家とは、何をしたい人なんでしょうね?
 完全に、「国民」というか「人びと」の願いや思いから、
 逸脱している! そんな自己実現しか視野にない愚劣さが、
 黒々と浸みだしている。 息苦しいだけです。

 ということですが、ここでご連絡!
 
 10月28日(土)を初講とする「屈せざる者たち」の講座が、
 会場の関係もあり、一部日にちが変更されます。
 12月2日の予定が9日となりました。
 
 したがって、
 講座日は10月28日(
土*この日だけが午前10時から)
 11月11日・18日・25日/12月9日・16日(土*午後13時開講)と、
 変更されます。

 講座開始は、まだ先ですが、
 みな
さんのご参加をお待ちしています。

 

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秋講座のチラシを添付します。

2017-09-01 15:31:06 | お知らせです!

 秋からの講座のチラシです。
 ご覧ください。 

 


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秋の講座のお知らせです。

2017-09-01 14:15:29 | お知らせです!

 秋の講座のお知らせです。

 2017年の秋です。夏の洪水や長雨、そして数々の地震。
末世とは言いませんが、さながら不安な毎日です。

 それに連日メディアを賑わせている不倫騒動、政策費の不透明な使われ方。
ほんとに「芸能ネタ」「政治ネタ」は尽きることなく吐き出され、
かと思うと、北朝鮮のロケット発射とマスメディアのはしゃぎぶり。
ヘイトスピーチは止むことなく、ブラック企業は〝当たり前〟化する。

 そんな毎日に、疲れてなりません。
もっと「心」を落ち着けるものがほしい。
そんなことばかり思う日々です。

 西脇順三郎の詩に「秋」という詩があります。
  タイフーンの吹いている朝
  近所の店へ行って
  あの黄色い外国製の鉛筆を買った
  扇のように軽い鉛筆だ
  あのやわらかい木
  けずった木屑を燃やすと
  バラモンのにおいがする
  門をとじて思うのだ
  明日はもう秋だ

 シュールレアリストの西脇順三郎としては、
 ずいぶん抒情的な詩を書いたものですが、
 思うに「秋」とは、
だれもがそんな情感をとらわれるものなのかもしれません。
 

 秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

 『古今集』にある藤原敏行の和歌です。
この和歌はよく知られているものですが、
こうして口ずさんでみると「秋」がさわさわと
肌に触れてくるような、そんな印象です。
 

 よく最近本を読まなくなったという声を耳にします。
どうでもいい「政治ネタ」や「芸能ネタ」ばかりが大手を振るい、
口からつばを飛ばして喋りまくる大学教授や
中身のないことをさらけ出さないように、したり顔で弁ずる評論家が目につきます。
 そんななか静かに文化を語る。芸術の感動に身を浸す。
 文学作品に深遠に打たれる。
そんなことはついぞかえりみられない。寂しいことです。

 そんなんで前置きは長くなったのですが、秋の講座のお知らせです。
 秋は9月28日(木曜日19時半~)の講座と10月28日(土曜日午前10時20分~)の講座の二講座を開講します。


なお10月28日からの講座は第2講目からは開始は13時20分に変更されます。


 テーマはともに近現代史ですが、9月からの講座は「〝戦争〟と青い絵具」というタイトルで、困難な時代に絵描きとして表現に生きた人びとと「国家」「戦争」について考えます。
 10月からの講座は「屈せざる者たち」というタイトルで、強権に対峙して敗れざる人びとの群像について考えます。詳細は以下の通りです。よろしくご参加ください。
 講座申し込みは、E-mail  shinjunkaikouza@gmail.com
             もしくはわたし宛(yagashiwa@hotmail.com)にお願いします。
 

*****NPO新人会・宏究学舎主催 日本近現代史講座*****
 ◆◇絵から読み解く近代日本の「精神史」!◇◆
 〝戦争〟と青い絵具~「戦争の時代」に生きた画家たち~
*期間:2017年9月28日<初講>~11月30日(全6講)
*曜日・時間:隔週木曜日<午後7時30分~9時>
*定員-20名:受講料-9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
     豊島区西池袋2-37-4(JR池袋南口徒歩4分)
        http://www.toshima-plaza.jp
【講座内容】 頭上に重くたちこめる鈍色の空。時代は軽薄な狂騒に賑わいを見せているだけで、足下の地核は動揺し液状化した不気味な泡を立てている。近代の日本が「戦争の世紀」にさしかかって突き進んで行ったありさまは、まさにそんな時代の〝光景〟が拡がっていたのではないか。そして、いまわたしたちが見ている〝光景〟も、それとどれほどの懸隔があるのでしょうか。
 ところで、そうした茶色の〝戦争〟の時代のなか、画家たちの多くは、自らの純粋な生命を懸け、ひたむきに画業に向かい、表現の極限を見ようとしました。印象派、キュビズム、フォービズムなど西欧絵画のモードmode。あるいは艶と余白で織りなされる日本絵画の美。この講座では7人の画家とその「戦争の世紀」を考えます。絵を見て感性が磨かれる喜び。そして歴史の深みを見つめ直す楽しみ。学ぶ意味を再確認したいと思います。

第1講(9月28日)黒田清隆の気風~外光と近代国家
第2講(10月5日)菱田春草の悲情~〝余白〟が生む「実存」
第3講(10月12日)上村松園の美~〝清澄〟であり〝艶麗〟
第4講(10月26日)竹久夢二の夢~〝浪漫〟と〝彷徨〟
第5講(11月16日)松本竣介と野田英夫の闘い
第6講(11月30日)香月泰男と凍土~収容所と青い絵具

*「講外講」(10月21日・自由参加)<足尾銅山と渡良瀬遊水池への旅>*詳細は後日お知らせします。

***********お問い合わせ・お申し込み**************
NPO新人会 E-mail:shinjinkaikouza@gmail.com*詳細は下記のブログで。
講師:八柏龍紀 E-mail yagashiwa@hotmail.comブログ:http://blog.goo.ne.jp/yagashiwa 

◆◇人物から読み解く近代日本の「精神史」!◇◆
 〝屈せざる者たち〟~日本近現代史で屹立した不屈の群像~
*期間:2017年10月28日<初講>~12月16日(全6講)
*曜日・時間:隔週土曜日<原則:午後1時20分~15時>
         cf)初講日のみ午前10時20分~12時
*定員-30名:受講料ー9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz(同上)            
【講座内容】 明治維新からまさに150年。その間の日本は、西欧列強に追いつけ追い越せの勢いそのままに安普請の「国民国家」を作り上げてしまいました。当然それは日本社会に大きな矛盾と格差を生み、さらに効率性を急ぐあまり、「人間」という眼差しを大きく欠いた社会を現前させました。そして昭和期になると何度かの経済矛盾の末に、いつしか「夜郎自大的」な軍国主義の道を猛スピードで進み、それに敗れると反省もないままに今度は安易に民主主義国家の自画像を受け容れました。はたして日本の近代とは何か?これまで講座では、為政者側から見た〝国家〟像を考えてきましたが、今回はそれに対峙し、けっして屈することのなかった人びとを考え、その意味をしっかりと論考します。

第1講:田中正造と足尾鉱毒事件~強権への対峙
第2講:伊藤野枝と大杉栄~シャドーワークと自由
第3講:山本宣治と小林多喜二~孤塁を守る精神
第4講:河上肇と斎藤隆夫~文筆と演説。伝える精神
第5講:金子文子と山川菊栄~差別と慈愛の間で
第6講:清沢洌とむのたけじ~屈しない、持続する意志

*「講外講」(10月21日・自由参加)<足尾銅山と渡良瀬遊水池への旅>*詳細は後お知らせします。
*お問い合わせ・お申し込みは上記と同じです。


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暑中お見舞い申し上げます! 『サピオ』記事掲載の件です。

2017-08-04 22:10:38 | お知らせです!

 梅雨に逆戻り、というか台風の接近でじめじめした毎日です。
 でも、今年の日本列島の水害被害は、もう異常気象などと
 のんきに構えていられないように思います。
 

 そうしたなかで、人びとの「何となく感じられる不安」は、
日に日に強まっているんじゃないか。わたし自身も、杞憂ならいいのですが、
なにか安閑としていられない日常を送っています。

 さて、それはともかく宣伝で恐縮です。
本日8月4日発売の『サピオ』に明治維新に関わる一文を寄稿しています。
お時間がありましたら、お読みください。

 そして明日は、デモクラTV(http://dmcr.tv/)で、夏ということもあり、
少しばかり戦争と歴史(日本近現代)のお話をします。

 お時間ありましたら、ご覧ください。

 まずは、これ以上天変地異の被害が拡大しないことを、心から祈って。

 八柏龍紀 2017年8月
 


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5月27日(土)の〝昼ゼミ〟のご案内!

2017-05-20 16:46:22 | お知らせです!

 5月27日(土)を初講日とする『明治維新から150年!<天皇と国家、教育勅語>』の講座のお知らせが「週刊金曜日」に掲載されました。

この講座は、比較的大きめの教室を借りることができましたので、まだ余裕があります。

 講座の内容は日本という国の近現代の国家のかたちです。
国っていったいなにか? その中で近代の天皇と国家の関わりなどをあぶり出せればと考えています。

 昨日、共謀罪が衆院の委員会で強行採決で通過しました。なぜ安倍政権は、この法律の成立を急ぐのか?
それとなぜ安倍政権は憲法を変えたがるのか?

 そんなことを皆さんとともに考えていければ、日本の近現代のおおよそがつかめることだと思います。

 

ご参加いただければ幸いです。

お申し込みは、運営学生唐澤くん <s.k.asbb.may16@z3.keio.jp>か
yagashiwa@hotmail.com(八柏)にお願いします。


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