八柏龍紀の「歴史と哲学」茶論~歴史は思考する!  

歴史や哲学、世の中のささやかな風景をすくい上げ、暖かい眼差しで眺める。そんなトポス(場)の「茶論」でありたい。

新人会・宏究学舎主催:2018年秋学期講座のお知らせです!

2018-09-20 15:51:41 | お知らせです!

  <はじめに> 

 盛り上がりも何も、あっちこっちで水害や地震が起きている状況で、
少ない数ではない死者も出ている状況で、自民党の総裁選挙は行われ
ました。

 はじめから国会議員の大勢が安部支持を打ち出し、出来レースって
印象で、
しかも権力抗争でしかない不急不要の総裁選に、そんなに関
心は集まらなかったと
言えるかもしれませんね。

 でも、安部氏と石破氏の話を聞いて思ったのは、安部氏は上手く
いってるでしょ!  外交
だって経済だって、なんも問題ないんじゃない。

 つい最近までミサイルで発射で元気のよかった北朝鮮は、米朝会談
後おとなしくなったし、
中国だってアメリカとの貿易摩擦で、日本ど
ころじゃなくなったし、経済も失業率は
下がった。
成長戦略が上手く回っている。

 ほんまかいな? 国債がジャブジャブ垂れ流しされ、年老いてから
保障は先細り、軍事費ばっかりかさ上げされ、自衛隊員だってどの
戦場に派遣されるかわからない。

 安部氏の話は、もっと日本はうなりを上げて発展していくんだ~
って、
かけ声ばかりが目立つ景気のいい、いやに浮きあがった話だ
った印象です。


 石破氏の話は、地方の衰退がとんでもないことになっていて、
会社の利益は
上がっているかもしれないが、個人はけっして豊か
ではない。おかしくないか? 
って話でした。
けっして安部さんの言うように経済も外交も上手く入っていない。

勢いばっかの政治じゃなくて、ちょっと立ち止まってみようよ。
トランプさんのやり方や主要国の首脳、また世界の動きを見ていくと、
自国中心というか自己権力中心というかなんか変な方向に進んでいるし、
経済だってそんな景気がいいってことはないんじゃないか?
なんか根元に欠陥があるんじゃないか、
とにかく足下を見ようって話でした。

 で、結果は石破氏は3割以上の、とりわけ地方票が多かったのですが、
票を集めて、
善戦という評価を残して、安部氏の勢いに屈した感があります。
ま、それはそれでしょう。

 
 問題は、ほんとのところ、いまの日本は、どうなんだろうって事です。
もはや〝昭和バブル〟の時代はとうに終わり、かといって平成景気は
なんか実感がなく、

成長戦略構想のかけ声、英単語でも「stragety」が大流行、
さもなければ盛んに
「active」が喧伝され、
毎日アドレナリンを出しっぱなしにしてなきゃダメって日々。

もういいんじゃないって声が、あちらこちらから聞こえてきてる
なって印象です。

 そんなことを考えながら、今年も【NPO新人会・宏究学舎の秋講座】
を開講します。

テーマは落ち着いた〝秋〟にふさわしい、
立ち止まって、日本の近現代をじっくり考えようというものですが、
今回は日清・日露戦争や関東大震災、原爆投下、先の戦争と戦後占領下
の日本などの歴史空間に、

それぞれ夏目漱石や大江健三郎などの文学者に現場に立っていただき、
それぞれの時代状況に
ついて考えて見ようというものです。

 なんか難しそうとか、今回は会場確保に苦しんで、
土曜日の午前中10時30分からの開講ですから、朝つらいとか、
さまざま困難はあるでしょうが、

土曜日の朝から、シャキンとするのもいいかなと思って、
頑張って開講します。

 多くの方が朝のひととき、歴史と今の時代のありように目が覚める!
どんな暗闇にも、朝は訪れますからね。
ついでに開講日は10月27日から6講座です!


 <講座の要項です!> 

****NPO新人会・宏究学舎主催 2018年秋冬講座-日本の近代を考える!****
◆◇歴史的事件と文学者から見る日本の近代!◇◆
  〝時代〟と〝表現者〟
~日本人は、それぞれの時代に
     どう生きてきたのか?~
*期 間:2018年10月27日~12月15日(全6講)
*曜日・時間:毎週土曜日<午前10時30分~12時>
*定員・受講料:20名 9000円(全6回分)
*会場:としま産業振興プラザIKE・Biz
     (JR池袋南口徒歩4分) http://www.tosima-plaza.jp
【講座内容】日本人には元号で時代を区切るという奇妙な性癖があります。
これは混じり合うことの少ない狭隘な〝島嶼国家〟ゆえの事ですが、いず
れにせよ「平成」という〝時代〟はあと数ヶ月で終わります。
そうした中でこの国の現在と近未来を考える術は、やはり歴史から導きだす
しかないでしょう。とりわけ最近の厄災の多さ、危機への無防備さ、
そうした問題を考えるとき、この100年ほどの間にどんなことが起き、
それに人びとはどう向き合ってきたのか。それを知る意味は重要です。
そこで、本講座では、日本の近現代にあって、表現者として〝歴史〟に
対峙してきた人びとを時代の語り部として登場してもらい、
それぞれの時代空間について深掘りをしていきます。

はたして彼らはどう生きたのか? 

第1講(10月27日):日清・日露戦争と森鴎外
          ~軍医・森鴎外の戦争と『うた日記』
第2講(11月3日):日露戦争後の夏目漱石
          ~『三四郎』の憂鬱と満州紀行での漱石

*「講外講」(11月10日・自由参加)
  <街歩き~戦後占領当時の東京を探訪する一日!>
    闇市、RAA、ワシントンハウス、六本木や築地を訪れ、
                                       その変貌を探る!

第3講(11月24日):関東大震災と芥川龍之介
          ~〝あるぼんやりとした不安〟とは?
第4講(12月1日):〝ヒロシマ〟と原民喜
          ~未曾有の罪障と〝生きること〟の意味
第5講(12月8日):〝兵士や哀れ〟-安岡章太郎の文学
          ~飢えと遁走の中の青春
第6講(12月15日):占領下の日本-大江健三郎『人間の羊』
          ~醜い日本人とは?

**********お問い合わせ・お申し込み***************

NPO新人会代表:唐沢俊介 E-mail:s.k.asbb.may16@z3.keio.jp
      講師:八柏龍紀 E-mail:yagashiwa@hotmail.com


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