碧緑香華

中国語、武侠小説、ドラマの話などなどにたまに日常の話を織り交ぜて

陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 第二章 な

2009-12-22 22:45:20 | 古龍

 「出来るぞ!」藍胡子は言った。

彼は微笑みながら再び「友人は手足の如く、妻は服の如く、服はいつでも全て交換することが出来るではないか」と言った。

 陸小鳳は「お主は何度交換したことが有るんだ?」

 「ただ一度だけさ、一回で四つ換えたんだ!」と藍胡子は言った。

 陸小鳳は大笑いをして「お主が驚いた事にこの種の赤字の出る商売をなんて思いもよらなかったぜ!」

 後ろの壁の棚に並べられている数巻の絵の中から、藍胡子は一巻を取り出して、陸小鳳に渡してよこした。

 「是は誰の絵なんだ?」

 「李神童!」藍胡子は答えた。

陸小鳳は「李神童とはどんな人間なんだ?」

 「そいつは以前、私の義理の弟だった」藍胡子は答えた。

陸小鳳はこの絵を受け取りはしたけれど、直ぐにまたさし出して「ほかの人間が描いた絵は、どれも面白みが有るが、俺はこの友人の絵はどちらかと言うとまったく関心が無い」

 藍胡子は笑って言った「しかしお主なら開いて見ても差し支え無いさ、どんなに恐ろしい絵であっても、お主のその二つの目で見たとしてもひどく驚くことは無いだろう!」

 陸小鳳は笑いながら「俺は驚かされることは怖くなんか無いさ、ただおそらくひどく腹を立てるだろう!」

 結局、彼は巻かれた絵を開いて広げた、絵には意外にも四人の女が・・・・・・

☆☆☆☆☆ 待?

陸:頑張ってるじゃねえ~

mi:そうですよ、今までお待たせしちゃいましたからね。

陸:ふ~む、妄想訳がはかどってると言うことは、映像はお休みだな

mi:実は、とっても重たくて難しい映画を見ちゃったんです。なんとなく顔を背けてしまうので、話の内容を理解できないんだ。

陸:そうか、出ている俳優目当てでも、話の内容についていけないんだな、それで俺様に戻ってきたと言う訳か

mi:まっそういう事です。 さて、今年も残り少なくなってきました。嫌な風邪も流行っていますが、どうぞお体に気をつけてよいお年をお迎えください。

陸:また来年会おうぜ!miがしっかり俺様を表に出してくれたらの話だけどね。

mi:頑張ります。


陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 第二章 た

2009-12-17 14:22:40 | 古龍

では、今日はちょっと長めに書こうと思っています。

「なるほと゛…俺があの子に出会った後、やっと解ったよ!俺達の通った夜市と水の流れる音、それらは全て1人の人間の仕業だったんだ!」陸小鳳は頷きながら喋った。

 「ふっふふ、この者は物まねができるだけじゃなく、馬車を走らせることも出来るのさ」藍胡子は笑った。

 「それなら・・・あの何も無い空っぽの部屋の物音も当然そいつの仕業なのか?」

 「いいや、違うね」

 陸小鳳は唖然とし「違うだと!空っぽの部屋も音を出す事が出来るのか?」

「その空っぽの部屋は、正にこの賭博場の下に在るのさ、ただ通気孔を開けるだけで、上の部屋に音が伝わってくるんだ」藍胡子は話した。

 苦笑いしながら陸小鳳は「道理で私はずっと奴がどのように部屋を出ていたのか納得がいかなかったのだ」

 「おまえはもうすでに我々が、何故この様な事をしたか当然気がついているだろう?」

 「お主たちは、わざと俺にどうしたらよいか解らないほど懲らしめるような事をし、俺自身も自分が昨晩の経緯を理解できなくさせて、その上俺に成りすまして事件を起こし、濡れ衣を着せた!」

 「違うぞ!」藍胡子は叫んだ。

 「本当に違うのか?」陸小鳳は訪ねた。

 「私達は決してお前に濡れ衣など着せようと思ったわけでなく、ただ私達の為に私達の代わりに一つの事を行って欲しかっただけだ!」と藍胡子は言った。

 方玉飛は続けて「見事に事を成し遂げたら、私達は直ぐにお前の濡れ衣を晴らし、その上、何もかもお前の思うがままにしてやろう」と言った。

 陸小鳳は冷たく笑いながら「俺は、お主に俺の義理の兄になって欲しい・・出来はしまい?」

 「出来るぞ!」藍胡子は言った。

本日は此処まで・・・・・・

それでは、また近日中に


陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 第二章 さ

2009-12-15 22:46:02 | 古龍

四本眉の旦那?って誰だっけ・・・・・ みんな忘れてしまってるぜ

と言う事で、本当に暫くぶりに奴の登場と相成りました。

さて、前回までのあらすじは・・・・バックナンバーを読み返してくださいませ。サイドバーのカテゴリーの中の「古龍」をクリックして下されば、陸の旦那以外の記事は表示されなくなりますので読みやすいかと思います。

では、前回の最終行から

「思いもよらぬ事に、お主も専門家だったのか!」藍胡子は笑って話した。

 陸小鳳は「百の事柄の中で八割は専門だ、専門家はもともと非常に金持ちだが、残念ながらこの俺は例外さ」と話した。

 「うぅむ?」藍胡子

 「俺は女が好きだ、好きになってはならない女は特別好きなのさ」陸小鳳はため息をついて、話を続けた「だから俺は賢く有能であるにもかかわらず良く騙されてしまうのさ。」

 藍胡子は微笑み「女に騙された事の無い男は、正真正銘の男の中の男とは言えないだろうよ!」

 陸小鳳は「俺は正真正銘の男さ、だから勇気を出してお主の奥方を庇い、馬車に乗り奥方に付き合ってグルグルと走り回ったり、間抜けな男の様に大人しく奥方に目隠しされていたのだ」と言った。

 藍胡子は「その時、お前は彼女がまた此処へ連れ帰るとは思わなかったのか?」

 「なるほと゛…俺があの子に出会った後、やっと解ったよ!俺達の通った夜市と水の流れる音、それらは全て1人の人間の仕業だったんだ!」陸小鳳は頷きながら喋った。

本日は此処まで・・・・・・・続きは必ず近日中に

陸:「かび臭くなっちまったぜ、なかなか表に出られなくて、mimiの奴その間、黄暁明と言う、イケメンの演じる「韋小宝」やら、上海灘の「文強」やらに心奪われてたんだぜ」

陸:「それと、京劇で水滸伝の英雄にも酔いしれてたようだ。おいらの事は少しも思い出してくれないんだからなぁ~」

mi:「陸の旦那の事は、忘れていませんでしたよ・・・このページに記事を書くたびに心の中ですまないなぁ~と思っていました。」

陸:「そうそう、妄想訳もはかどってないのが本音だろう」『最近、以前より中国語への情熱が低いぞ!』

mi:「おっと( ̄_ ̄|||)それを言われると、耳が痛いのです。温度低いのばれちゃいました? でも、妄想訳再開しますから頑張ってできるだけね」

言い訳・・・「昨年は、娘が嫁ぎ、今年は息子がお嫁さんを貰い何かと気ぜわしかったんです」来年は落ち着いて・・・・と言いたいのですが、秦王が八月には定年を迎えるので、どうなる事か?危ういですが、できるだけ頑張って妄想訳をしていきたいと思います。

読者の皆さんって、皆無だと言う事は解っていますが、もしも何かの拍子にここを訪れて、こんな妄想訳にお付き合いしてくださった方が、感想や妄想訳の誤りに気づかれて訂正してくださると励みになります。どうぞよろしくお願いします。

本当は、どこかの出版社が、ちゃんとしたプロの翻訳でこの陸小鳳シリーズの続きを出してくださる事を切望いたします。 


京劇「水滸伝」

2009-12-03 16:10:33 | 江湖武功

昨日、私にとって初めての京劇鑑賞でした。

そもそも、この京劇が我が家の近くの「兵庫県立芸術文化センター」で公演されると言う事を知ったのは、武侠迷の妹のブログからの情報でした(ありがとう阿吉妹)

初めての京劇、劇場の席はS席、職場の友人が「民音」の会員だったので彼女にチケットの手配を頼んで、割引料金で購入できたのもラッキーでした。

中国語教室の同学と共に、席番号から、劇場の右端の席だけど、お値段が割引だったから諦めようと話しながら、席に着くとなんと劇場の端ですが、舞台は全て見渡せるし、俳優さんの顔の表情まで肉眼で見えてとても良い席でした。

Img_0002 舞台の緞帳は水滸伝の英雄108人が描かれていて、とても素晴らしい物でした。

その緞帳が開き、いよいよ開演です。

第一場 最初の合唱は、少しだけ聞き取りにくくて残念でした(音響の調節不良かな?)

京劇独特のあの頭に虫の触角の様に揺らめく羽飾りが目の前に・・・

ここでも多分見せ場があったと思うのですが、私は初めての経験で何処で拍手をして良いか解らず。そして周りのお客様もまだ雰囲気をつかみ切れていない様子で、暫くは静かな観劇。

第二場 この場面でも、皆さん静か・・・・・・

第三場 番頭の李固が一人登場。ひょうきんな言い回し、がっしかし腹黒い魂胆が・・・少し笑いが起きるも拍手は無。そして、慮俊義は役人手に・・・・

第四場 燕青が1人で登場。華麗で敏捷な動き・・・ご主人(慮俊義が護送される場面) ここら辺で、ポーズが決まると、拍手が起こり始めました。私は小さな声ですが「好」の連発です。

第五場 王英と扈三娘が登場。二人の掛け合いが面白かったです。王英を演じている俳優さんはもの凄く大変だと思う。常にしゃがみ込んだ姿勢でトンボも切るし立ち回りもするしその事に大きな拍手が起こったことは言うまでもありません。

第六場 流刑に処される慮俊義が、しかし李固の陰謀で護送中に役人に殺されかかる所を梁山泊の宋江たちに助けられる。そして、李固を成敗しようと燕青と大名府に戻るのでした。

第七場 大名府に戻った二人は再び囚われの身に

テンポの良い展開に、すっかり京劇の世界に引き込まれました。そして、私を含めてお客様皆さん、拍手の間とかも心得てきて、俳優さんもなんとなく盛り上がっているように見えました。休憩20分を挟んで、後半へ・・・・・・

Img_0001 写真は、パンフレットから撮影しました。

第八場 梁山泊の仲間達は将軍関勝を梁山泊に加わって貰うべく策を講じる。

第九場 関勝を欺く

第十場 大立ち回り、梁山泊の面々と関勝の軍勢との戦い。そして、関勝は梁山泊の手に・・・・怒った表現が面白かったです。 ここでも決めポーズの度に拍手が起こる。

第十一場 時遷の動きがとても面白いし素晴らしかったです。日本人の京劇俳優さんなんですよね~

そして、素晴らしい立ち回りがここでも見れました。 もう「好」「?」をこっそりと連呼してました。

エピローグ 勢ぞろいした梁山泊の面々に慮俊義と燕青が加わり背中に黄色い旗を付けて・・・・幕が下がったのでした。

拍手なりやまず・・・・・幕が上がりました。再び、やんややんやの拍手の嵐。幕が下がり・・・再び幕が上がった時は、軽装になった俳優さんたち、そしてあのしゃがんだままだった王英さんが登場・・・徐々に立ち上がって前にでていらっしゃいました。拍手の嵐です。幕は下がりました。

チラホラト席を立つ人が居ましたが、まだまだ拍手・・・そしてまた幕が上がり、俳優さんたちは緞帳より前の位置まで出て来てくださいました。拍手、そして手を振り幕は下がっていったのでした。

初めての京劇鑑賞。大感激でした。中国ドラマの中でちらりと見たことのある女優さんの衣装が目の前で・・・あのなんとも言えない京劇の音楽が直接耳をくすぐる。見終わったばかりなのに、また見たいという衝動に駆られましたが、二部の開演の時間は中国語の学習サークルへ行くので、友人と共に我が家で休憩しながら、今日の観劇を語り、二人して少し遅れてサークルに参加したのでした。

Yanqing ☆余談・・・・・素敵だった燕青さん。白い衣装も素敵だし、長い房のついた剣捌きが私の心を捉えました。☆