碧緑香華

中国語、武侠小説、ドラマの話などなどにたまに日常の話を織り交ぜて

陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 の

2008-01-30 14:56:21 | 古龍

『今はまだ日が暮れていない。』

  陸小鳳は、静まり返った路地を横切り、銀鈎賭坊に入って行った時、まだ賭博は開かれていなかった。

  ところが扉が開いていて、日暮れ前に本来なら人が居て入り込むことが出来ない、この事は此処の馴染みの客は全て知っている事だ。

  馴染みの客では無い人は、此処ではまるっきりと言って良いほどもてなされることは無い。

  陸小鳳は買ったばかりの新しい黒いマントを脱ぎ、眉毛の上まで深く被っていた防寒帽を脱ぎ、門を押して中へと入っていった。すぐに二人の大きな男がやって来て、彼の行く手をさえぎった。

  このような賭博場所にはどんな所であろうと必ずこのような用心棒がいる。銀鈎賭坊にも用心棒は沢山いた。その中でも、もっとも恐ろしげな二人だった。

  一人は、白目が多くて黒目が少ない盲人のような、だが本当の盲人ではない。その盲人のような用心棒は、その目を白黒させながら、陸小鳳を見て冷たく言った。「此処へは来た事が無いのか?」

  「来たさ!」陸小鳳は答えた。

  「来たことが有る以上、此処の決まりを守らなくてはならない」とその男は言った。

  「賭博場にも、決まりが有るのか?」陸小鳳は尋ねた。

  「決まりが有るのみならず、その上その決まりと来たら、役場の決まりのそれよりも数多く有るのだ」と男は答えた。

  陸小鳳は笑った。

  もう一人の用心棒は牛の様な大男だった。

☆本日は、是にて・・・まだまだ続きます。

がっ!しかし、私の集中力が続かない・・・・・・中国語の学習、最近は、気持ちばかり焦って先に進めない状態です。

頑張ろうっと♪

    では、皆様寒い日々が続いています。特に今年は中国もひときわ寒いらしい、どうぞ、お体をご自愛くださいませ~。

    ?大家注意身体,后会有期

      


陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 い

2008-01-18 08:47:49 | 古龍

明けまして・・・・なんて遅いですね~ 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

『「ありがとうよ!ありがとうよ!」と言い彼のみすぼらしい着物の懐に一つ大きな銀子を入れた。』

  子供は訳がわからず、目をパチクリとさせながら「叔父さん!おいらに何故こんなに沢山の銀子をくれるんだい? おいら・・・なんで叔父さんに感謝されているのか解んないや!」

  「お前が、私の命を救ってくれたではないか」

  陸小鳳は、大笑いをしながら再び子供の顔に、頬ずりをし、犬の鳴き声を真似し、二丈ほどのとんぼ返りを一度した。

  子供はびっくりして彼を見た、彼は何年か後、大人へと成長するまでずっと友人達に、この日彼自身が出会ったのは狂人に間違いないだろうと話す事だろう。

  そして、「その狂人は、とても金持ちだけではなく、とても楽しく、私もそんなに楽しい狂人とであったことなど無い」と友人達に断言するだろう。

  もしも、誰かに彼がこの「楽しい狂人」について報告するとしたら、この狂人は非常に大いなる事を行って、その上大罪を犯したと言う濡れ衣を着せられ、命の保証さえなかったのだろう、その様な絶対に信じられない事に出遭ったのだと伝えるであろう。

ーーーーーさて、もしもあなたが他人に絶えずお金を使うとしたならば、その彼にお金を使うのが楽しいだけでなく、お金を儲けさせてあげなければならない。--

  藍胡子は、ずっとこのような考え方を持ち続けていた。

  だから銀鈎賭坊は、二十四時間ずっ~と営業する事は無く、暗くならないうちからは決して賭博を開かず夜が明けぬうちにすでに賭博を終わらせる。

  昼間、金儲けをする時は、あくまでも人に儲けさせ、夜にはお金を使わせるのだ。

  今はまだ日が暮れていない。

年明け最初は、是くらいで・・・・

  今日は、私の何度目かの誕生日です。十三年前の昨日、私の住む西宮は関西大震災にみまわれていました。 我が家は幸いにも被害が少なく、家族も神戸の親類にも被害者が出なかったことが不幸中の幸いと、この後一週間後には、我が家にて主人の母、兄一家との合宿のような避難生活が始まったのです。 震災を経験して、ご近所との助け合いも、そして親類や、関東(私のふるさと)に住む友人の暖かさを再認識したのでした。とっても大変な三ヶ月間でしたが、結局主人の実家も安全が確認され、帰って行った後、しばらくは母を預かって曲りなりの親孝行もさせていただきました。

大変だった震災ですが、沢山の宝物を再認識した事も事実です。

あっ・・・私事が長くなり失礼いたしました。

では、陸小鳳伝奇を今年もどうぞよろしくお願いいたします♪