碧緑香華

中国語、武侠小説、ドラマの話などなどにたまに日常の話を織り交ぜて

陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 ん

2007-11-13 23:28:18 | 古龍

「馬車を雇い、再び今朝、彼が目覚めた所へ行く。」

 是は一体どういうことだ、彼はやっとのことで、時間の経過を認識した。

 あの人たちは、ただ彼を罠にはめ、濡れ衣を着せ荒れ野原に、一晩寝かせたのだ。

 彼自身も昨晩彼が出遭った事は、他人に話しても信じてもらえない事だと解った。 

 あの氷山のような美人、勿論、彼のために証言する事などは在り得なくて、まして、彼女はとっくに跡形も無く消えうせていた。

 彼は、ただ一人濡れ衣を晴らす為に、証拠を探し出しに来た。

 車はひとしきり走った、やはり夜市の市場を通った、そしてまた、水の流れる場を通り、やっと彼が今朝目覚めた場所に着いた。

。。。。。まさか?昨晩彼は本当にこの道を通ったのであろうか?

。。。。。まさか?冷若霜は昨晩、彼を連れて来たのだろうか?

 ところが、そこはどう見ても一面の荒れの原で、粗末な庵さえなく、金鈎賭坊は、何所へ行ったのだ?

  陸小鳳は、すでに黄色く葉が枯れた大きな木下に寝そべり、黄色い葉の一枚一枚が風に吹かれるのを見ていた。するとその時、風に吹かれて一枚の葉が、彼の体の上に舞い降りた。

 土は冷たく湿っている。彼もちょうど冷静になったばかりだ。

 私が歩いたのは明らかにこの道で、金鈎賭坊に着いた筈なのに、此処には部屋など無い。

 私は明らかに、部屋の中の人の声を聞いた。しかし、部屋の中には人っ子一人の影も見当たらなかった。

 明らかに三日間の間、俺を其処に留まらせるのに送っていった。

 彼は考えれば考えるほど訳が解らなくなり、そのような出鱈目な事は、他人はおろか彼自身さえ信じられなかった。

 彼は自分のアリバイを証明する方法が無く、永遠に人に代わって濡れ衣を着せられ続けなければならない。

 陸小鳳はため息をつき、本当におかしい事でさえ笑えなくなった。

  ☆とうとう、「いろは」の「ん」になってしまいましたが、まだまだ第一章は続くのです。

次は何からはじめようかしら『あかさたな』と付ける事にしましょう。

ではでは、続きも宜しくお付き合いください☆

★再度確認、あくまでも妄想訳です。今回はちょっと難しくって、かなりいい加減なところもあります。また皆様のご指導をよろしくお願いいたします。★


陸小鳳伝奇 (銀鈎賭坊)む

2007-11-10 22:10:58 | 古龍

「言葉が終わらない内に、すでに両足が萎え、ぺたりと地面に跪いてしまった。」

 陸小鳳は「では、見たところ、俺は是が非でも死ななければならぬ様だ!」

 老人は「私は知っているぞ、おぬしが死ぬ直前に必ず、じたばたする事を」

 陸小鳳は「ちっとも良くない!」と、彼は突然手を出して、一振りの剣、一本の刀を奪い取り、左手に刀、右手に剣、老人の左に切りつけ右に刺突を繰り出し攻撃に出た、それは奇妙な形だけでなく、以外に気合のこもったものであった。

 老人は冷たく笑いながら、秘伝の技の中に、陸小鳳の三手を見定めて、老人にはすでに陸小鳳の手から刀と剣を三手を使って、同時に刀と剣を取り落とさせる自信があったのだ。

 ちょうどその時、突然「チーン」と言う音と共に陸小鳳は、自らの左手の刀を、右手の剣に叩きつけた。刀と剣は互いにぶつかり同時に切断された。

 緑の長衫を着た老人には、彼がどんな技を使ったのか見ていても解らなかった、ただ二つの断ち切った刀と剣が見え、同時に老人のほうへ飛んできた。

 陸小鳳は、同時に空に舞い上がり、手の内に残った折れた刀剣に力を込めて投げつけ、なんと人々の後ろへと飛び去って行きました。

 誰もが、その速さを言い表せずに、肝心の本人でさえも思いもよらない自分の速さに驚いていた。

 生きる道を求めて、懸命にもがくと、他人には想像がつかない、思わぬ潜在能力を発揮するものだ。

 門の外には風が吹いていた。

 陸小鳳は、風の中で再び生まれ変わった。一筋の風に乗り掠めるように向こう側の屋根の上に降りた。

  追っ手はまだ来なくて、老人の甲高い叫び声だけが響き伝わってきた「お前は、諸々の神の子を殺した、たとえ天に昇ろうと、地に落ちようと、死ぬまで逃れられないぞ!」

 陸小鳳は、天に昇りも、地に落ちもしない、彼は、また銀鈎賭坊の外の長い路地に着いた。そして、馬車を雇い、再び今朝目覚めたところへと向かった。

。。。。。。続く。。。。。

。。。まだまだ、続きます。。。。

 

 


陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 (ら)

2007-11-05 22:31:10 | 古龍

「全知全霊、諸々の神、諸々の物の怪、すべて来て守り、ともに極楽へ」

 彼は我慢することが出来なくなって歩いて行き、木板の上から一本の菊の花をつまみあげた。突然、氷のような冷たい手が触れた。

 彼は菊の花をつまみ上げると、ちょうど其処には一つの目があることに気がついた、その目は彼をじっーと見張っていた。

 この目は、白目がちで眼球はすでに完全に突き出て、一言では言い表せない程の驚きと恐怖を帯びている。

 陸小鳳は数歩後ずさりして、長いため息をつき「こいつらは、何者なんだ?」

 緑の長衫を着た老人は「今は、すでに死んだ人間だ!」

 「彼は生きていたのか?」陸小鳳は聞いた。

 老人は、また目を閉じ空を仰ぎ、ゆっくりと言った「全知全霊、諸々の神の子、災難に遭い殺害された、神も悪魔も共に泣く」

 陸小鳳は感動した面持ちで「まさか彼は、あなたたちの教主の息子なのか?」

 「フン!」と老人は鼻を鳴らした。

 「まさか、彼は私の手の上で死んだのではあるまいな?」

 「人殺しは死ね!」老人は冷ややかに言った。

 陸小鳳は、再びよろける様に二歩後ずさりし、長いため息をつき、突然笑い「ある人は、私を捕らえたい、ある人は、私を殺したい、私はただ一人しか居ないのだ!どうするつもりなんだ?」

 緑の長衫の老人は、楊捕り手頭を冷たい眼で見て「おぬしは絶対に彼を捕まえて、行くつもりなのか?」

 楊捕り手頭は「いや、いや、絶対とは言わない」

 言葉が終わらない内に、すでに両足が萎え、ぺたりと地面に跪いてしまった。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。??


陸小鳳伝奇 銀鈎賭坊 (な)

2007-11-01 22:45:33 | 古龍

まずは、大変ご無沙汰いたしました。 パソコンの修理などと、ネット落ちを余儀なくされていました。 皆さんに忘れられてるかな・・・・・?

では、早速 前回の続きに入らせていただきます。

「老人は冷ややかに笑う。」

 陸小鳳は苦笑いをしながら「しかし!俺はまだ解せないことがある、俺は何所で過ちを犯したのやら、教えてくれ!!」

 老人は彼をじっと見つめて、突然手を前後に振った。すると後ろの庭の中で奇怪な竹を吹くような音が響きだした。

 そして、すぐに上半身むき出しで、胸には針が刺さった大男が四人大きな木の板を持ち上げながら入ってきた。木の板の上には濃い緑色の菊が山のように積まれていた。大男たちは両目が、まるで酔って惚けたように見開き、体に尖った針を何本も刺されているにもかかわらず、一滴の血さえ流さず痛みさえも感じていないようで、顔には謎めいた恐ろしくもある微笑を浮かべていた。

 座ってお茶を飲んでいた老人も立ち上がり、三人一緒に、板の上に積まれた濃い緑の菊の前まで歩み寄り、五体当地の礼をし、ぶつぶつと何かを唱え始めた。

  「全知全霊、諸々の神、諸々の物の怪、すべて来て守り、ともに極楽へ」

本日はここまで、続きは近いうちに必ず。