碧緑香華

中国語、武侠小説、ドラマの話などなどにたまに日常の話を織り交ぜて

京劇「水滸伝」

2009-12-03 16:10:33 | 江湖武功

昨日、私にとって初めての京劇鑑賞でした。

そもそも、この京劇が我が家の近くの「兵庫県立芸術文化センター」で公演されると言う事を知ったのは、武侠迷の妹のブログからの情報でした(ありがとう阿吉妹)

初めての京劇、劇場の席はS席、職場の友人が「民音」の会員だったので彼女にチケットの手配を頼んで、割引料金で購入できたのもラッキーでした。

中国語教室の同学と共に、席番号から、劇場の右端の席だけど、お値段が割引だったから諦めようと話しながら、席に着くとなんと劇場の端ですが、舞台は全て見渡せるし、俳優さんの顔の表情まで肉眼で見えてとても良い席でした。

Img_0002 舞台の緞帳は水滸伝の英雄108人が描かれていて、とても素晴らしい物でした。

その緞帳が開き、いよいよ開演です。

第一場 最初の合唱は、少しだけ聞き取りにくくて残念でした(音響の調節不良かな?)

京劇独特のあの頭に虫の触角の様に揺らめく羽飾りが目の前に・・・

ここでも多分見せ場があったと思うのですが、私は初めての経験で何処で拍手をして良いか解らず。そして周りのお客様もまだ雰囲気をつかみ切れていない様子で、暫くは静かな観劇。

第二場 この場面でも、皆さん静か・・・・・・

第三場 番頭の李固が一人登場。ひょうきんな言い回し、がっしかし腹黒い魂胆が・・・少し笑いが起きるも拍手は無。そして、慮俊義は役人手に・・・・

第四場 燕青が1人で登場。華麗で敏捷な動き・・・ご主人(慮俊義が護送される場面) ここら辺で、ポーズが決まると、拍手が起こり始めました。私は小さな声ですが「好」の連発です。

第五場 王英と扈三娘が登場。二人の掛け合いが面白かったです。王英を演じている俳優さんはもの凄く大変だと思う。常にしゃがみ込んだ姿勢でトンボも切るし立ち回りもするしその事に大きな拍手が起こったことは言うまでもありません。

第六場 流刑に処される慮俊義が、しかし李固の陰謀で護送中に役人に殺されかかる所を梁山泊の宋江たちに助けられる。そして、李固を成敗しようと燕青と大名府に戻るのでした。

第七場 大名府に戻った二人は再び囚われの身に

テンポの良い展開に、すっかり京劇の世界に引き込まれました。そして、私を含めてお客様皆さん、拍手の間とかも心得てきて、俳優さんもなんとなく盛り上がっているように見えました。休憩20分を挟んで、後半へ・・・・・・

Img_0001 写真は、パンフレットから撮影しました。

第八場 梁山泊の仲間達は将軍関勝を梁山泊に加わって貰うべく策を講じる。

第九場 関勝を欺く

第十場 大立ち回り、梁山泊の面々と関勝の軍勢との戦い。そして、関勝は梁山泊の手に・・・・怒った表現が面白かったです。 ここでも決めポーズの度に拍手が起こる。

第十一場 時遷の動きがとても面白いし素晴らしかったです。日本人の京劇俳優さんなんですよね~

そして、素晴らしい立ち回りがここでも見れました。 もう「好」「?」をこっそりと連呼してました。

エピローグ 勢ぞろいした梁山泊の面々に慮俊義と燕青が加わり背中に黄色い旗を付けて・・・・幕が下がったのでした。

拍手なりやまず・・・・・幕が上がりました。再び、やんややんやの拍手の嵐。幕が下がり・・・再び幕が上がった時は、軽装になった俳優さんたち、そしてあのしゃがんだままだった王英さんが登場・・・徐々に立ち上がって前にでていらっしゃいました。拍手の嵐です。幕は下がりました。

チラホラト席を立つ人が居ましたが、まだまだ拍手・・・そしてまた幕が上がり、俳優さんたちは緞帳より前の位置まで出て来てくださいました。拍手、そして手を振り幕は下がっていったのでした。

初めての京劇鑑賞。大感激でした。中国ドラマの中でちらりと見たことのある女優さんの衣装が目の前で・・・あのなんとも言えない京劇の音楽が直接耳をくすぐる。見終わったばかりなのに、また見たいという衝動に駆られましたが、二部の開演の時間は中国語の学習サークルへ行くので、友人と共に我が家で休憩しながら、今日の観劇を語り、二人して少し遅れてサークルに参加したのでした。

Yanqing ☆余談・・・・・素敵だった燕青さん。白い衣装も素敵だし、長い房のついた剣捌きが私の心を捉えました。☆