植物生態学者の見た「自然と山の幸」

刻々と自然は移り変わり,人工の景観が,自然の植生を破壊する。さあ!大変。せめて食べられる野生植物のすべてを次世代へ残そう

ツルソバのこと

2008-11-27 14:47:11 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
写真は,鉢植えの矮性ツルソバの一枝。

□ツルソバ Polygonum chinense L.
暖地にはえる多年草。茎はよく分枝してのび,しばしば,つる状に長くのびる。葉は広卵形~卵状楕円形,長さ 4~10cm,基部は截形か 円形,心形。
花は5~11月,茎先の円錐花序に,10~20花ずつ球状に集まって咲き, 花被は白色か淡紅色, 長さ 3~4mm。
痩果は3稜のある卵円形,黒色で,多汁質の残存萼に包まれる。

本州(伊豆七島,紀伊半島など),四国南部,九州南部では,暖かい海岸地方にはえ, 琉球では亜熱帯低山地にもはえ,朝鮮南部~中国,インドなどに分布。
 
◎汚れていない葉を摘みとり,さっと塩ゆでし,しばらく冷水にさらし,水けをきる。葉の緑色は,色が褪せて見かけはよくないが,花がつおと,ゴマあえなどにする。削りがつおと梅肉あえなども珍味。