Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

バブルスター

2011-05-15 21:25:47 | Weblog
 嫁と三男で時間が空いた。ちょうど買いたい物があったが扱っている店は銀座・八王子・川越である。嫁に訊いたところ、観光がてら川越に行きたいと央いう。電車に乗ればわずか25分の埼玉の宿場町であるが、私はたまにここに住んでいた大学時代の知人の家に遊びに行ったり、東武東上線に乗り換える際に利用するくらいで観光目的で行ったことは全くない。小江戸と呼ばれるだけあって古くから栄えてはいるが、その町並みを実際に目にしたことはなく今回は嫁のガイドである。

 川越と言えば一昨年(2009年)のこの時期、NHKの連ドラで取り上げられたため有名であるが、私は全くといって良いほどこの番組を見たことはなく、覚えているのはジャッキーチェンと並ぶ東洋の2大スターと言われたヒデキ・サイジョーがこの番組に出ていたという程度である。

 本川越の駅を降り、嫁の案内についてまっすぐに進む。この先に川越の名所である倉造りの町並みがあるらしい。やたら車が喧しい通りを進んでいくとそれなりに古い建物が多くなってくる。通りの古い建物の看板を眺めていて一瞬目を疑った。何とバブル全盛期に一世を風靡し大ヒットを飛ばした、『バブルスター』の看板が未だに掲げられていた。



この『バブルスター』、原ヘルス工業というメーカーが開発した健康機器であった。私の記憶が確かなら風呂に仕掛けると風呂の湯をジェット噴射で泡風呂に変えるというような代物であったと思う。毎夕18時のニュース番組『スーパータイム』のスポンサーであり、主に社長が大物芸能人と一緒にCM出演を行い、大ヒットを飛ばした。社長ソロのCMのときは何故かマイケル・ジャクソンをまねたお世辞にも似ているとは言えない芸を披露していた。また、CMに芸能人や社長が登場しないときは先に挙げたヒデキ・サイジョーの曲をBGMに使い、モデルのお姉さんの入浴中の肢体にこの『バブルスター』を当てるという当時色気づき始めた私には良い刺激のCMであった記憶がある。

 しかし、この『バブルスター』、実は泡が出るだけで実は全く健康にプラスになることはないということが分かり、薬事法違反で突然販売中止となりそのまま、『原ヘルス工業』の名はまさにバブルに消えたていったようである。

 そんな世の中から忘れられかけたバブルの産物の看板がこの宿場町に残っていた事実に私は思わず歓声を上げてしまったのであった。




 家のお化粧・健康器具までは理解できるが何故、土木設計工事一式の会社の看板に『健康茶(フアール茶)』・・・プアール茶のことだろうか・・・の文字が描かれているのかも良い緩さである。