エジプト7日目。
夜10時発の夜行便でカイロからアスワンと言うスーダン国境に近い街まで向かう。
ギザのピラミッドの次にぜひ見たかったアブシンベル神殿を見るために。。。
10時発だったが8時55分位に駅に着いてしまった。
飲み物や食べ物でも買ってホームで待っていようと思っていたら、駅に着くなりポリスらしき人間が近づいてきた。
「お前らどこに行くんだ?」「アスワン」「時間がない早くしろ!」
「時間はたっぷりある、1時間以上もある、何言ってるんだ」
すっかりエジプト人を疑ってかかるようになっている私たちは、ポリスの制服を着た奴までも信用していない。たいてい向こうから近づいてきておせっかいを焼こうとする奴は、だいたい何らかの営利目的を持っている。このときもそれだと思い込んでいた。
しかし、何気に駅の時計を振り返ってみると、10時5分前を指していた。狐につままれたような感じだった。
「何で?」「だからサマータイムで時間が変わったんだって言ってるだろう」
そんなのいつから?ホテルでも何も言ってなかったし、でもそういえばさっき言ったレストラン7時半からなのに7時半に行ったらもう人が食べ終わって出てきて変だなぁと、ちょっと思ったわ。
やっと状況がわかった私たち。慌ててポリスに誘導されプラットホームに向かい、駅の係員の爺さんも慌てて荷物を運んでくれた。
なにわともあれ、ぎりぎりセーフで(多分間に合ってなかったみたいだけど)列車に乗ることが出来た。このときばかりは警官もたまには信用していいんだと思った。
しかし、慌てていたために余り細部にまで確認していなかったけど、中間くらいの機関車両には窓から機関銃口を外に向け警戒している軍隊が乗り込んでいた。
しかも乗降口には必ずセキュリティとポリスの二人位がライフルを抱え立っていて、出入りのチェックは怠らないようだった。
アスワンまでは13時間、途中外国人が乗り終りできるのは、Luxor以南だけらしい。
それ以外でも電車は止まるが出入り口には必ず銃付のセキュリティが立つ。外国人を狙ったテロは観光収入にたよるエジプトにとっては、死活問題となりうるため、国を挙げての厳戒態勢となっているのでしょう。
一等はコンパートメントタイプで3人用と6人用の部屋があり、私たちは3人用となった。
同室だったエジプト人青年はルクソール手前の町に何らかを学ぶために向かっているらしかった。途中ややこしい宗教の話になってしまい、どきどきしたが、お互いアドレス交換して事なきを得た。
さて一等といえばかなり上質のクラスに聞こえるが、とんでもない。
シートには虫がいそうだし、とにかくあちこち汚い。カイロの町でかなり汚さには慣れたつもりでいたが、甘かった。
しかし車内販売もあり、朝食も頼めば持ってきてくれる。お茶は「シャーイ、シャーイ」と言って頻繁に売りに来る。お盆に熱々のティバックティをグラスに入れたまま運んでくるが、日本では衛生上ありえない。
たいして寝ることも出来ず翌日昼11時にAswanに到着した。
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