昨日アブシンベル神殿行きのツアーを申し込んでおいた。
Aswannからはバスで片道3時間半の道のりだ。
3時半にPick upしてくれるので、2時半に起きて準備していたが、どうも起きた早々私のおなかの調子が悪い。昨日もたいしたものは食べていないはずなのに。ここまで来てアブシンベル神殿を見られないのか・・・と過ったが、なんとか出発できた。
途中何件かのホテルに寄り、ツアー参加客を乗せてマイクロバスはいっぱいになり、出発と思いきや、どうやら観光客を乗せたバスはコンヴォイを組んで出発するらしく、すでに何台かの観光バスが集合場所に集まっていた。大型バスが4、5台マイクロバスは12、3台で隊列を組むことになった。
真っ暗の砂漠の中を猛スピードで隊列は進む。まるで競争しているかのように抜きつ抜かれつ。助手席にいたら怖くて目を回していただろう。
帰りにわかったことだが、街を過ぎた検問所と検問所の間1時間くらいはもっとも危険な地域らしく、どのバスも最後尾になりたがらないかのようにものすごいスピードで走り抜けていく。しかし、私たちのバスはとても古くエアコンを切っても他車にどんどん抜かされていく。いつも最後尾の大型バスとドン尻争いだった。ここまでするほどそんなに危険な場所を通過しなくてはいけないなんて聞いてないよぉ。と不安になりながらも眠たさには勝てなかった。
無事今はツアーを終えAswanの街に帰ってきているが、ここでもテロへの恐怖は拭い去りきれなかった。
そこまでして行ったアブシンベル神殿は本当にすばらしく、予想通りギザのピラミッドと同様に感動した。自己顕示欲が強かったというラメセス2世の像が4体、大神殿前に聳え立っていて、かのナイルの果てにこれほどの巨大な建造物を造らせた王の権力に驚かされた。来てよかった。
大神殿
小神殿
神殿入り口には大きな金色の鍵を持った鍵番人のおじさんが座っていて、他の観光客と一緒に通り過ぎようとしたら、何やら言っている。「持って写真取らせてやる」みたいに聞こえた。
またどうせお金取る気だろ!と疑い半分でいたが、夫が「撮らして貰え!」と後ろから言っている。別にいいのに・・と思ったが、その大きな鍵を持ち、振り返って夫に写真を撮ってもらった。「おれも、撮って」なんで?と不思議に思ったが言われるままに撮り、「シュクラン」と笑顔で言い、神殿に入った。
幸福のカギと番人のおじさん
どうやらおじさんの持っていた鍵は「幸運の鍵」らしく、何も知らなかった私は、また疑いの眼で通り過ぎるところだった。夫はガイドブックを読んでいたらしく、言ってくれなければ、言ってみよう、と思っていたらしい。
おじさんが触らせたくなるほど、不幸な娘に見えたのかと思うとても複雑な心境だった・・・。
大神殿、小神殿と中から外からたっぷり2時間近く見学して、朝早かったせいかナセル湖からの風もとても心地よく、十分満喫してアブシンベル神殿をあとにした。
ホテルからの眺め
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