高樹のぶ子のWEB SIA(SIA=サイア)〜アジアの心の情報を発信する〜

カレンダー

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
前月 翌月

過去の記事


カテゴリ


最新の投稿


最新のコメント


最新のトラックバック


高樹のぶ子のSIAブログ

2008年04月29日 / 最近の出来事

ジャニスイアン

 連休の中の、ぽつんとしたアナのような一日。
まとまった仕事も出来ず、何となく家にいるのももったいないような・・・


 夕方から、ライブハウスにジャニスイアンを聴きに行ってきました。
「Love is Blind」で大ヒットしましたが、私が彼女を最後に聞いたのは、多分20年前です。
ライブハウスの舞台にあらわれた彼女は、白髪の小さなオバサンでした。
でも、その声のやわらかさと、しなやかさ、そして張りは、昔と少しも違っていませんでした。


 アンコールは、「Will you dance」
この曲は、TBSドラマ「岸辺のアルバム」でも人々の心に染み込みました。
平穏な家庭の主婦が若い男と恋愛し、けれど最後には、多摩川の洪水に家が流される・・
家族の崩壊。
あのシーンは今も目に焼きついています。
脚本は山田太一さんでした。
山田太一さんと、ある文学賞の選考委員として同席した折、「岸辺のアルバム」の話をしました。
あまり印象的な反応は無かったような気がします。
作家にとって、作品はもう、鑑賞者に手渡されたもの・・ということでしょう。


 家族の危うさ、それでも、生きるしかない人生のいとおしさ、切なさを描いた名作。
ジャニスイアンの声は、あのドラマを見た日々からの、もろもろの出来事を、思い出させました。
美しいものは、感性をむき出しにしてしまいますね。


 ライブハウスから外に出ると、まさに福岡の週末、若者たちが溢れていました。
近隣の町から、連休を楽しむためにやってきて、行くあてもなく、路上でお喋りしてます。
彼ら、彼女達が帰る「家」の姿が、思い浮かびません。
「岸辺のアルバム」で壊れて流された家は、どこに行ってしまったのでしょう。


                                            高樹のぶ子

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

« TVドキュメン... 山道の蘇芳 »

ブログ主の人格、活動、作品を貶めるコメントはご遠慮ください。
明らかに事実と異なる事柄や個人への誹謗中傷が著しい場合、運営側の判断でコメントを削除する場合がございます。予めご了承ください。
 
コメント
 
 
 
家族とは (ISO)
2008-04-29 04:09:28
そう云えば「岸辺のアルバム」は話題作になってました。
しばらくして「亭主の家出」も・・・(笑)
ジャニス・イアンも懐かしいシンガーです。
彼女の若い頃の顔立ちを拝見するとユダヤ系かな思いますが・・。
昔、彼女の伸びやかな中にも知的な表情は印象的でしたが、若くから才能も豊かな女性でしたね。
現在の彼女自身のHPのフォトを拝見すると、若い頃からいろんな心労が重なったためか、50代後半とは思えない悟った表情に拝見しました。
安らかな幸せが有りそうで・・・苦笑。
元来、歴史的にも米国内は才能ある女性には、とても厳しい風潮の国のようです。
日本を振り返り考えると「家族の崩壊」は団塊世代が家庭を持った頃の、自称中産階級から始まりましたね。
国内外の経済状況も大きく変動しましたし。
裕福・赤貧家族は団結が強いのですが、中産階級はどうも運命に流される傾向が・・・。
ゼロ金利も加え長い年月で中産階級は疲弊したと思います。
家族とは縁者の各家庭を含めた繋がりのことです。
家庭の姿が見えにくいのは、家族の絆が弱いからでしょうね。
僕の子供達もそれぞれ異なる世界で自立を始めましたが、佳い連れ合いを見付け独立して行って欲しいものです。

そう、あの保守王国の岩国地区でさえ、自公が敗北したのには驚きました。
自公は危険なファッショ政治をいつまで続けるのだろう。

こちらは葡萄の手入れが始まり多忙、スウィートピーが咲きヒナゲシもやっと蕾が覗き始めました。
このヒナゲシ、茎も立派な品種でひょっとしたら、本格的な芥子の花を咲かせる感じです。
ところでスウィートピーの葉茎には、麻痺性の有毒物質が含まれいるらしく初耳で驚きました。
う~む、記憶ないのですが・・。
そうだ、あの花の絵は事情により、かなり下部をカットしております。
システムキッチンのショールームにワイフと行き選定、お手洗いを含めた我が家のリフォーム工事の見通しがつき施工業者選定のみです。
スケッチ図のみでスペインからの来客にバタバタと間に合わせました。
 
 
 
アラフォー (ビー玉)
2008-04-30 00:07:20
「岸辺のアルバム」、覚えています。ジャニスイアンの素敵な主題歌も・・・。当時、私は、まだ小学生でした。

両親が、この番組を見ようとすると、TVのスイッチを切ってしまっていたので、ストーリはよく覚えていません。杉浦直樹さんの演技が非常に印象的でした。なるほど、そういう内容だったのですか。なぜ両親が小学生に見せたくなかったのか、なんとなくわかったような気がします。

「家族の危うさ、それでも生きるしかない人生のいとおしさ、切なさ・・・」って、現代にも通ずるテーマですよね。

当時、妻が年下の男性に恋をする、というのはセンセーショナルなテーマだったのでしょう。現代の日本では、決してセンセーショナルでなくなった分、とても身近なテーマになったのかもしれません。

ところで「アラフォー」って言葉、御存知ですか?某民法番組が放映している金曜夜10時枠ドラマの題名からとった言葉で、アラウンドフォーティー(四十歳の周辺の年齢の女性)の略語なのだそうです。この番組、非常に視聴率が高いのだとか。同年代の女性として見逃せないものがあります。

独身の精神科医、結婚して子供のいる女性など、ドラマのなかには様々なアラフォーが登場しますが、年下の恋人のいる人妻のアラフォーも、私のまわりには少なくないように思います。但し、家族を崩壊させている人はそう多くはありません。

ジャニスイアンの哀しいメロディー、今もアラフォーたちの耳の奥に残っているはずです。以前は、トレンディードラマの主人公にはなり得なかったであろう40前後の女性がヒロインのドラマが高視聴率を得る時代がやってきたのだなぁーと、不思議な感慨を感じています。(そういえば「透光の樹」のヒロインも40代ですね)。

日本の女性の生き方が多様になっていることの現われなのでしょうか。「岸辺のアルバム」で壊れて流されていった「家」は、今も新たな形で再構築されて新しい時代を生きる女性によって生かされています。
 
 
 
岸辺のアルバム (satoko)
2008-04-30 07:06:58
印象に残っている音楽とドラマです。

主婦が不倫をするドラマだったのですね。
本を読んでよく分かったのですけれど。

音楽に酔っていたかもしれません。

最後に家が流れていくシーンは、わたしにとっては、そこだけが不思議な光景に映りました。

こんな風に家族が脆いものだという話だったのですね。

もう一度、ドラマ化して欲しいです。
違った視点で見られるでしょうから。

あの主婦になった女優さんは、いまだとどなたが似合うのだろうと思ったり。



 
 
 
'70代後半ですね・・。 (ISO)
2008-05-01 01:41:58
「岸辺のアルバム」は'70年代後半でした。
あの頃の高樹さんは人生の事故に遭ったのかもしれませんね。
昨年の野間文学賞選考のブログの時に、コメントが少し奇妙な感じがしたので、検索し樋口恵子さん司会の高樹さんのコメントを読み分かりました。
正直かなり驚きました。
でもあのような事が有って、現在の高樹さんが存在しているのですから、本当に人生わかりませんね。
比べものにはなりませんが、僕も'75年に長~く付き合った婚約者と別れ、'76年晩秋にワイフと結婚しました。
当時は自分も含めて、何が何だか判らない二、三年でしたね。(苦笑)
ともかく僕が安心して落ち着いてられる、何故か若い女性と結婚しました。
円変動で'73年から建築の業界も暗雲が漂い始め、社会のリード役から降りざる負えない状況だったと思います。
敢えて云えば'70代後半は「夢と現実」の落差に耐え切れず、流動化のご時世だったのでしょう。
ジャニス・イアンの「我がいとしのジェーシー」も暗く悲しい歌でした。

そうでした、「ラ・フォル・ジュルネ・オゥ・ジャポン」イン東京フォーラムが明後日から始まりますね!
初日は減量に成功したハズの、3時のプラメナ・マンゴーヴァを、あの八十翁の松本さんと聴きます。(爆)
ワイフとはメンコン等を四日の深夜です。樫本大進か、う~ん、好みではないがメンデルスゾーンだから許そう。
その他は内緒です。
いえ、ミサ曲6番変ホ長調はイギリス国教の牧野さんとだった。
うぇ~!でも席は離れてるハズだぞ。(笑)
内緒あり。
高樹さんは東京フォーラムには仕事で出掛ける予定でしょうか?
ひょっとしたら奇妙な場所で発見するかも!その時は報告します。(笑)
僕の目は大きく視界も広いので見付られそうです。(笑)
初日は松本さんと1時半に荻窪で待ち合わせですから、オープニングセレモニーには無理ですね。


 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。
 
XML