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高樹のぶ子のSIAブログ

2007年08月27日 / 台湾の想い出

勇ましい森の労働写真

 暑い暑いと、愚痴言ってる自分にカツをいれるためにも、この写真をアップいたします。
どうです?とても似合ってるでしょ?勇ましいでしょ?


 これは、SIA台湾編で、作家シャマン・ラポガンさんに案内されて、ランユイ島の山に登ったときの一枚です。
SIA=DAYや、RKBの番組(映像で見るSIA)でも、紹介しましたが、この山は獣道ぐらいしかない、ジャングルです。いつもは、2時間ぐらい登っていくそうですが、私を案内するにはとても無理・・で、少し手加減してもらったのですが、それでも、転がる、落ちるの連続で、ようやくたどり着いた場所で、適当な木を切り、その場で、おおまかに彫ってしまったのち、一人で肩にかついで、下りてくるのです。
タオ族のオトコの労働です。


 一本の木に、曲線を与えながら、船底にする作業は、なかなか大変なものでした。
数時間かかり舟のイメージが出来上がりましたが、私もお手伝い・・(というより、お邪魔虫でしたが)
足場は急斜面です。座る場所もないところでの作業です。
でも、こんな体験は、なかなか出来ません。
タオ族の舟つくりでは、女性が禁忌になってないようで、だから手伝わせてもらえました。
いま思い出しても、大変だけど楽しい一日でした。


 あとで妹にその話をしたら、顔色を変えて
「お姉ちゃん、台湾ハブって、猛毒なの知ってる?」だって。


 もちろん、知りませんでした。そんな猛毒ハブがいるんですね。
だったらきっと、そこここに、いたのではないでしょうか。
何度も茂ったブッシュのあいだに、転がり落ちましたから・・
ハブもびっくりしたのではないでしょうか。


 知らなければ、何も怖いものはない。
***蛇に怖じず。
***は、差別用語でなく、「のぶ子」と入れてください。


 私の人生を、象徴してるような気がして・・・

                                             高樹のぶ子

コメント ( 7 ) | Trackback ( 0 )

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コメント
 
 
 
あらぁ~! (miriam)
2007-08-27 19:45:26
高樹さんらしくない?けれども・・
一番高樹さんらしい少女のような写真ですね。
なんだかとっても楽しそうで素敵ですよ!

私もやってみたい^^
 
 
 
ランユイ島の森 (ビー玉)
2007-08-28 03:48:56
「のぶ子は蛇に怖じず」ですか?
ハハハハハ・・・・!
ごめんなさい。笑っちゃいました。
その後に続く「私の人生を象徴しているような気がして」
という言葉も面白かったです。

ランユイ島の男が山に木を切り出しに行き、その木をくりぬいて船を造るという話は、以前、お聞きしたことがあります。
こんな風にして山に登るんですね。
木を彫ることには挑戦してみたいけど、腰痛持ちの私には、とても巨木をかついで運ぶことはできないなぁ・・・。

森って、とっても魅力的な場所だと思います。
確かに、ハブやマムシなどの毒にさらされる危険こそあれど、子供の頃から森に入ると、一人、奥にわけいり、よくいなくなって親を困らせていました。
森の神秘に引き寄せられるのです。
そういえば、万葉の時代、日本では、森は死者が還っていく場所と捉えられていたんですよね。

ランユイ島の森も、シャマンラポカンさんの精悍な表情も魅力的。でも、何より、高樹先生の笑顔がかわいい!森の空気は、人を子供のように素直にさせるのかもしれませんね。

 
 
 
21本の木 (高樹のぶ子)
2007-08-28 09:57:37
タオの男たちが作るタタラという小船は21本の木から造られます。木を切るとき、シャマンさんは祈るのです。「友人としてこれから私たちを援けてください」祈りの理由は「彼らを殺すのですから」
タオの人たちにとって、木は「材木」ではないのです。
21の友人の犠牲で、舟ができる。
このタタラで漁をして捕る魚も、「友人」です。

キリスト教が世界を席巻するとき、こうした考え方は「アニミズム」として低く見られました。

日本でも、大木にしめ飾りを張ったり、神格化しますね。
けれど「友人」の方が、「殺すときの痛み」はきっと大きいですね。
 
 
 
生命の循環 (ビー玉)
2007-08-28 12:22:37
高樹先生の上記の御話、河合塾福岡校での講演会でお聞きし、最も印象に残った話でした。

人は木の命をもらって船を造る。だから、木を切り出す時に、木に「私たち(の暮らしを)をたすけて下さい」と感謝するのだ、木は友人なのだ、といったような話だったように記憶しています。

SIAの台湾編のテーマは「生命の循環」でしたね。
 
 
 
子供の頃 (のあ いちい)
2007-08-28 14:30:48
子供の頃、父親に連れられて山へ行きました。信州の生家には田畑のほかに山林もありました。小学生の高学年。実母は脳出血で8歳の時他界しました。私は、心を病んでいる病弱で華奢な子供でした。
父や父の兄弟たちは皆戦争(支那と呼んでいた)から帰った戦後。
山は生家のすぐ側にもありましたが、坂道を上り、細い、人ひとり通れるほどの草木の間を上へ上へと上っていきました。あたり一面雪で覆われていたときもあれば、夏の陽射しに目を細め、手拭いで汗をぬぐいながらのときもありました。
冬は山の斜面の少し窪んだ場所に、鋸や鉈を使って木々を取り、雪の中で炭焼きをしました。店で売られているような太くて硬いものではない、バラ炭といわれた掘り炬燵用の。雪の中でメリメリと激しい音を放ちながら炎と煙が上がります。適当なところで雪をかけますが、火事にならなければいいが、と子供心に心配しながら父の作業を手伝いました。
また、牛を連れてその山へ行き、帰りに切り倒した木々に杭を打ち、牛に引かせて山を下ったことも。それらは、時機を見て鋸で適当な長さに切って斧(よき)で割り、風呂や囲炉裏で焚く燃料にしました。
辛かったのは、薪を背負い家までの遠い道のりを歩いたことです。腰が痛み投げ出したい気持ちでしたが、昔の親父は怖かったですから。小学生の華奢な体で、歯を食いしばって、早く家に着くのを願ったものです。下り坂は膝が笑う感じで、なんともいえない時間でした。その父も亡くなって三十数年経ちます。
生きている生木を切る時には、独特な感動があります。白い肌が見え、一瞬ある種の痛みを感じます。
この歳になり、木々に語りかけるようになりました。
 
 
 
白い肉 (高樹のぶ子)
2007-08-28 14:50:37
生木を切ったり、折ったりしたときの、あの「黄色いような青味がかった・・白い肉」
アタマでは忘れていても、何かのおり、カラダが思い出しますね。
サーモンピンクのような、ドキリとする木の肉もあります。
数百年経った古寺の柱を削ると、ピンク色の木肌が表れたと、聞いたことがありますが・・もしそんなものをこの目で見たら、眠れなくなりそう・・
 
 
 
もう一つのテーマ (のあ いちい)
2007-08-28 18:08:31
もう一つのテーマ・キリスト教。

遠藤周作『深い河』キリスト教と仏教の向こう・・一つの悟りというか人間を突き詰めた所の世界・・ガンジス河・・。
インドに旅する女性主人公を書いた『人間の罠』曽野綾子著
二つともインドが背景。

今、『母なる神を求めて』遠藤周作著、を読んでいます。 写真画像が沢山入っています。カソリック教会内で、三浦朱門・曽野綾子夫妻と並んで写っているのは想像内ですが、遠藤周作と原民喜が一緒に写っているのは、初めて見ました。
近藤・庄野・小島・北杜夫・吉行・安岡氏らとの写真も想像内ですが、松坂慶子・林真理子さん、それに、吉永小百合さんとのものも初めてで私にとっては意外。まあ、一方で、狐狸庵先生も演じていた方(役者志望の時期もあった)ですから・・。

早くから『沈黙』を認めたというグレアム・グリーンとのものは、正にお宝、ですね。

瀬戸内寂聴さんも、ー『深い河』を読むーのタイトルで寄稿されています。

また、テレビプロデューサーである、ご子息の遠藤龍之介氏も「最晩年の父」ー『深い河』執筆の頃ー、と題して書いていらっしゃいます。

対談は、加賀乙彦氏、と。ジュリアン・グリーン、フランソワ・モーリヤック・・・

カソリックの場合、マリアさまが重要になるので、「母なる神を求めて」となるのでしょうか。
私は、母の愛に恵まれなかったのですが、プロテスタントのルター派の神学部卒業なので、「天にまします我らの父よ・・」で、「父なる神・・」です。在るか無きかの信仰ですが、駄目人間だから極限で祈るのだと、正に、キチジロウ、です。
   個人的私見より、あしからず。
 
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