1回に4点を失ったダルビッシュ(左)と本塁に生還したイチロー=AP
昨季まで日本ハムで同僚だった斎藤よろしく“持ってる初勝利”ということになるのか。
日本球界ナンバーワン投手も、メジャー初登板の緊張感に押しつぶされたかのように見えた。
一回、先頭のフィギンズに速球が大きく外れてストレートの四球。一死後、打席には3番イチロー。2ボール、2ストライクから三塁手後方に運ばれる内野安打で、ピンチは広がった。その後も制球がままならず、甘い球を痛打される繰り返し。川崎にストレートの押し出し四球まで与えてまさかの4失点となった。
結局、イチローには二回に右越え二塁打を打たれ、六回に中前に運ばれたところで降板となった。打たれた球種はすべて、米国に来てからの生命線だった速球系のボール「ツーシーム」。3月19日の3度目のオープン戦後に「すごく変化して相手も嫌がっている感じがした」と手応えを口にし、カウントをそろえる球に、決め球にと多投してきた。しかし、その球が思うように扱えず、投球全体に狂いが生じたのだろう。
カーブなどの得意球も狙い通りのコースに制球できなかったことを考えると、メジャーのボールに完全になじんでいるとは言い難い。日本時代、自らを磨き続けて進化してきたダルビッシュ。今回のほろ苦い経験を糧に、「世界ナンバーワン投手になる」という高い目標を引き寄せられるか。(西村海)
(2012年4月10日16時44分
読売新聞)
関連ニュース
・
降板時に帽子取らぬダル、イチローの反応は
・
イチロー手荒い洗礼、でもYu―turn…米紙
・
オリ継投で逃げ切り、タカ大隣が4年ぶり完封
・ラルフローレン 子供服 激安