WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

無料PDF作成ソフト:クセロPDF試用レポート2(最終回)

2005-01-31 15:56:02 | ソフト
 無償のPDF作成ソフトクセロPDFの試用レポート第2弾(最終回).今回は,設定の詳細についてレポートする.と言っても,設定項目はそれほど多くはない.

 前回説明したとおり,クセロPDFは,仮想プリンタとして,インストールされる.クセロPDFの設定は,このインストールされた仮想プリンタのプロパティによって行う.クセロPDFの仮想プリンタのプロパティを表示した後,「印字設定」ボタンをクリックすれば,クセロPDFの設定ダイアログが表示される.

 このダイアログには下記の6つのタブがある.

  • 「レイアウト/用紙」:用紙サイズ,印刷の向き,印字品質等の設定
  • 「フォント」:フォントをPDF文書に埋め込むための設定
  • 「PDF設定」:PDFの保存に関する設定
  • 「セキュリティ設定」:暗号化,パスワード,操作制限の設定
  • 「文書情報」:タイトルやキーワード等の設定
  • 「バージョン情報」:クセロPDFのバージョン表示
 それぞれのタブの設定項目はそれほど多くはない.それではそれぞれの設定項目を簡単に見ていこう.

 まず設定可能な「印字品質」は,最高600dpiとなっている.他の無償のPDF文書作成ソフトでは,これ以上の印字品質が設定できるものもあるが,一般PCユーザーには十分だろう.フォントの埋め込みについては,フォント毎に,埋め込むか埋め込まないかを設定可能であり,他の無償PDF作成ソフトよりも小回りがきいている.

 また,暗号化については,Acrobat5.0より前のバージョンで使用されていた低レベル(40bit)と,Acrobat5.0以降で可能になった高レベル(128bit)のいずれかが選択可能だ.ちなみに,このレベル選択によって,PDF文書に対する操作制限項目表示が変化するので注意.パスワードも,文書を開くためのパスワード(ユーザーパスワード)と,編集など操作のためのパスワード(マスタパスワード)を別々に設定することが可能.マスタパスワードをかければ,操作者に操作制限がかけることができる.このような細かなセキュリティ設定が出来る点も,他の無償ツールにはないクセロPDFの特色と言える.

 設定については以上だが,最後にクセロPDFによって実際に作成されたPDF文書の品質や,作成処理のスピード等について付け加えておく.他の無償ツール(CutePDF Writer)で同じ内容のPDFを作成し比較したところ,作成処理スピードはクセロPDFの方が速く,なおかつ特に日本語フォントの太字において,フォントがきれいに表示された.但し,ファイルサイズは,クセロPDFの方が,他のツールで作成したPDFの約1.5倍となった.

 以上見てきたとおり,無償のPDF作成ソフトの中で,クセロPDFは,トップクラスの性能を誇っている.今後の進化に期待したい.

極太タスクバーのメリット

2005-01-30 10:25:38 | Windows
 私が,モニタを15インチCRTから17インチ液晶(Mitsubishi RDT176V)に変えたのは,つい最近のことだ.最初は,広大な広さに思えたSXGAも,今ではすっかり慣れてしまい,既に,手狭に感じる場合もよくある.ただこの広さになると,開いたままにしておける窓の数も多くなり,必然的にタスクバーに並ぶタスクボタンの数が増えることに気づいた.つまりタスクバーが窮屈に感じられるのだ.

 WindowsXPには,タスクバーの省スペース機能がいくつかあるのは,ご存じだろう.例えば,タスクボタンのグループ化や,通知領域(タスクトレイ)内の非アクティブ・インジケータ(アイコン)の隠蔽といった機能だ.これらは確かに,省スペースには有効ではあるが,逆に不便に感じる場合がある.例えば,グループ化されたタスクボタンの中の窓をアクティブにする場合,まずグループのタスクボタンをクリックし,さらにその中のボタンをクリックする.つまり二度クリックしなければならない.その上,縦並びしたボタンの中から,目的のボタンを探すのに手間取る場合がある.また,隠されたインジケータを操作しなければならない場合,(<)ボタンをクリックし,隠されたインジケータを表示した後,目的のインジケータを目で探す必要がある.ところが,隠されたインジケータの数が多い場合は,探している内にマウスポインタが動くなどして,再びインジケータが隠されてしまう場合がある.

 17インチ以上の液晶モニタのユーザーならば,これらのストレスから解放される手だてはある.それは,タスクバーを「太く」することだ.ご存じのようにタスクバーは太さを変えることができる.但し,太さを変える場合は,「タスクバーとスタートメニューのプロパティ」の「タスクバーを固定する」のチェックをはずしておく必要がある.この状態で,タスクバーと画面の境にマウスポインタを置き,ドラッグすれば1段単位で太さを変えることができる.通常は2段の太さで十分だろう.ちなみに二段の太さにした場合,タスクバーは二段重ねになるが,通知領域は三段重ねになる.

 このようにしてタスクバーの領土拡大を行えば,XPのタスクバー省スペース機能はほとんど不要になる.先ほどの,「タスクバーとスタートメニューのプロパティ」の「同様のタスクバーボタンをグループ化する」や「アクティブでないインジケータを隠す」のチェックをはずせば,これらの機能は停止する.マシンの使用目的によるかもしれないが,私の場合は,この極太タスクバーの方が快適だ.極太タスクバーでは,通知領域の時計表示に,曜日と日付が加わるところも気に入っている.ただスタートボタンの下が,間の抜けた形になるのは残念だ.ちなみにLinuxデスクトップマネージャの一つであるKDE3.3のタスクバーなどは,最初からタスクバーは二段重ねであり,それに合わせてスタートボタンも正方形になっている.

 モニタ画面はSXGA以上が当たり前になってきたこの時代,増えた土地の分け前を,タスクバーに与えても良い頃かもしれない.

記事紹介:アドビがAcrobat 7.0のリリースを急いだ理由

2005-01-29 06:03:59 | ソフト
 「和を持って尊しとなす」

 このような文化的な背景を持つ日本では、「稟議」はごく普通の制度といっていいだろう。メールを中心とした電子文書がビジネスの中心となった現在でも、この制度は生き残っており、机上から机上へ,紙の稟議書が回され、押印が繰り返されている。この稟議制度が、日本の社内文書電子化への一つの障壁である事は明らかだ。現在のところワープロ文書を印刷せずに、電子稟議書としてLAN上で閲覧し、その文書に電子的押印する場合、特殊なハード・ソフトを使用するのが一般的ソリューションだろう.しかし,現時点では,この問題に対する標準的ソリューションが確立されているとは言い難い.特に,電子文書のデファクトスタンダードであるPDFに対する電子押印方式の標準化は,この日本では必須と思われる.

 PDFがこの日本においても,紙文書の電子化に大きく貢献してきた事はご存じの通りだが,電子文書として万能というわけではない.例えば,PDF文書は他のワープロ文書と比べて,表示が遅く,非力なマシンではスクロールもままならない.また閲覧ソフトのAdobe Readerは,立ち上がるまでの時間が長く,PDFを開くことにストレスを感じるユーザーも多かったはずだ.さらに,PDFの編集には高価なAcrobatの購入が必須だったため,メールでPDFを受け取った校正者がAcrobatを所持していない場合,わざわざPDF文書を印刷し,赤入れした後,郵送するといったケースもあったと思う.

 しかし以前紹介した記事を読んで頂ければわかるとおり,最近登場した有償のPDF作成ソフトAcrobat 7.0と,無償のPDF閲覧ソフトのAdobe Reader 7.0によって,日本の文書電子化はさらなる一歩を踏み出せるかもしれない.

 Impress Enterprise Watchの記事「アドビがAcrobat 7.0のリリースを急いだ理由」には,この新バージョンのリリース目的が,Adobe日本法人の担当者によって語られている.

 これらの新バージョンの目玉は,弱点である処理スピードの改善はもちろんのことだが,無償のPDF閲覧ソフトのAdobe Reader 7.0によって,PDFへ書き込みが出来るようになった点だ.この書き込み機能があれば,Acrobatをインストールすることなく,また紙に印刷することなく,PDF文書の校正や注釈付けが可能となる.Adobeはこの書き込み機能の付加により,PDFの「業務フローへの組み込み」を狙っている.つまり,業務の流れにおいて,今までPDFから紙に変換(?)しなければならない部分を,極力減らすという作戦だ.先ほどのPDFによる電子稟議書の問題も,新機能の「電子印鑑」機能を利用すれば,低コストで可能となるだろう.ちなみに,「電子印鑑」は電子署名とは連動していないため,あくまでも「三文判」による押印と考えた方がいい.

 新バージョンの発表当初,「もともと稟議の習慣のないアメリカで生まれたPDFに,何故に電子印鑑機能が?」と疑問に思ったのだが,この記事によってその謎もとけた.PDFは,今後もさらに,日本文化を吸収し,日常業務にとけ込んでいくことだろう.

フリーのデータベース対決:MySQL vs PostgreSQL

2005-01-28 04:55:51 | ネットワーク技術
 一般PCユーザーが手軽に使うことの出来るデータベースソフトと言えば,MS-ACCESSFileMakerを思い浮かべる方が多いと思う.これらの有償ソフトは,個人用あるいは,小規模なLANにおけるデータベースとしては,十分な性能を持っている.しかしWebページをインターフェースとしたインターネット経由のデータベースアクセスや,比較的アクセス頻度の高いデータベースとなると,これらのソフトの手には負えなくなる.いわゆる,データベースサーバ(SQLサーバ)が欲しくなってくるわけだが,デファクトスタンダードであるOracleはもちろんのこと,マイナーな存在であるFileMaker Server 7(約13万円)や,Microsoft SQL Server 2000 Standard Edition (5CAL)(約19万円)でも大変高価で,個人が手の出せる代物ではない.もちろん企業にとってもこれらの導入は負担が大きい.

 そこで登場するのが,無償のSQLサーバだ.現時点でWindowsXP上で動作する無償のSQLサーバには,機能は限定されるが速度に定評のある「MySQL」と,最近Windows版の発表された高機能が売り物の「PostgreSQL」がある.Linuxサーバにおいては,以前からこの2つのSQLサーバが利用可能であったが,その当時から,どちらがSQLサーバとして優秀なのかが議論の種になっていた.以前のバージョンの「MySQL」には,いわゆる「ロールバック機能」がなかったため,トランザクションを行うシステムには向かなかった.このため,本格的なデータベース構築は「PostgreSQL」で,小規模なデータベースや,速度重視のデータベースは「MySQL」と住み分けが出来ていた.また,WindowsをサーバOSとした場合は,選択の余地はなく,「MySQL」しかフリーでは存在していなかったので,SQLサーバ選択で悩む必要もなかったわけだ.

 しかし現在の「MySQL」は,InnoDBを導入することにより「ロールバック機能」を持ち,またこのような高機能化に伴い,以前よりも処理速度が落ちてきているという噂がある.これに対し「PostgreSQL」は,最新バージョンにおいてWindowsに初めてネイティブ対応し,またさらなる高機能化を果たした.このような状況下で,今までLinuxの世界で話題となっていたどちらが最強SQLサーバか?と言う話題が,Windowsの世界にも飛び火した形となり,盛り上がりを見せている.

 ところが来る2月4日,この疑問にある程度の解答を与えてくれると思われるイベントがある.東京ビッグサイトで開催される「NET & COMS 2005」の講演「検証PostgreSQLとMySQL」がそれだ. いわく「処理性能や使い勝手、技術の実用度などを、公正な立場から評価」ということで,本格的な検証結果が発表されそうだ.はたして,現時点での最強は,どっちだ!

無料PDF作成ソフト:クセロPDF試用レポート1

2005-01-26 04:36:01 | ソフト
 以前書いた記事「記事紹介:PDF再入門 」に書いたように,最近無料のPDF作成ソフトが増えてきた.これらのソフトは,基本的には仮想プリンタとしてインストールされる.この仮想プリンタに印刷をかけると,その印刷内容のPDFが作成される仕組みだ.プリンタ印刷のできるソフトであれば,その印刷内容をPDF化できるため,汎用性は高く,扱いやすい.しかし「PDF再入門」を見てもらえばわかるとおり,各ソフトによって,作成されたPDFの品質が異なるため,そのソフト選びは慎重にならざるを得ない.

 このような状況下の無料PDF作成ソフトの中で,最も著名で優秀なソフトとなると,やはり「クセロPDF」ということになるだろう.印刷品質もよいと言う噂だし,暗号化やパスワードにも対応している.気になることは,対象OSだ.WindowsXP・Windows2000・Windows98・WindowsNTまで対応しているにもかかわらず,なぜかWindowsMEには対応していないようだ.最も実際には動くかもしれないので,挑戦した方は,この記事にコメントをつけて頂きたい. 

 ということで,早速,試用のため,バージョン1.12(rev.0480)をWindowsXPのPCにインストールしてみた.

 ソフトのインストール自体は非常に簡単で迷うことはない.唯一選択できるのは,インターネット検索ソフトJWORDをインストールするか,しないかだけだ.ただし,インストール先すら選べないため,Cドライブの直下に,日本語のフォルダ名を持つ「クセロPDF」フォルダが作成されてしまう.これについては,一部のユーザーから不満が出ているようだ.またユーザー登録の義務もなく,登録しなくてもそのまま使用出来る.ちなみにユーザー登録した場合は,製品のアップデート情報をメールしてくれるとのこと.


 バンドルされているJWORDについては,「ウイルスバスターがスパイウエアとして検出する」として,ウイルスバスター開発元のトレンドマイクロと,JWORD開発元アクセスポートとの間で一悶着あったことは記憶に新しい.最終的にこの事件はウイルスバスターの開発元トレンドマイクロが,「JWORDをスパイウエアとして検出しない」ようにウイルスバスターの定義ファイルを変えたことで,一件落着したのではあるが….JWORDのバンドルも,このソフトの収入源の一つなのだろう.

 インストールが終了すると,「クセロPDF」という名前の仮想プリンタがPCに登録される.と同時にスタートアップフォルダに,「XeloPDFDriver.exe」へのショートカットが追加され,パソコン起動と同時にこのソフトが常駐するようになる.メモリ消費量は3MB(PDF作成前)~10MB(PDF作成直後)程度.PDF作成をしばらく行わない場合は,スタートアップフォルダから,このショートカットをはずしておけば,メモリを稼ぐことが出来る.

 使い方は非常に簡単で,PDF化したいファイルを「クセロPDF」プリンタに対して印刷するだけだ.印刷が終了すると,デフォルトの出力フォルダである「マイドキュメント」に,印刷した内容を持つPDFファイルが作成されている.またこのソフトはアドウエアのため,PDF作成時にクセロのコマーシャルがポップアップする場合があるが,気になるようだったら有料の「クセロ瞬簡PDF(定価:2,940円)」を購入しても良いだろう.

 次回は,クセロPDFの設定について概説する予定.こうご期待!?

10GB無料オンラインストレージ試用レポート5(最終回)

2005-01-25 05:19:02 | ネットワーク技術
 10GB容量の無料オンラインストレージサービスのStreamloadの試用レポート.最終回となる今回は,アカウント情報や設定の詳細について解説する.

 今まで説明してきたとおり,Streamloadの無料アカウント(別名:Freeloader)は,「お試し版」という位置づけであり,ストレージ容量が10GBと大きいものの,様々な厳しい制約がある.おそらくOffice文書,デジカメ画像や音楽ファイルといった比較的サイズの小さなファイルの保管や,小規模なファイル交換にしか,原則的には利用できないと思って良い.また,Streamloadの有料サービスは,実質ダウンロード従量制で課金するため,他者のストレージに入っているファイルも含めて,ダウンロードは制限される.これらの特徴は,アカウント情報表示にも反映されている.

 Webインターフェース上部のリンク「Account Info」をクリックすることで,現在のユーザーのアカウント情報を見たり,編集することができる.項目としては…
  • Account Information:ユーザー名,アカウントタイプ,メールアドレス,パスワード
  • Subscription Summary:料金について
  • Download Usage:ダウンロード可能量と,現在までのダウンロード量
  • Agreements:使用に関する法律的な承認
  • Processing Status:ストレージに格納される前段階処理の状態
がある.

 この中で特に注目されるのが,「Download Usage」だ.この項目の中に,詳細表示のためのリンクが存在する.「View Report」をクリックすると,月・週といった単位での,ダウンロード統計が表示される.さらに1日単位でのダウンロード統計も表示できる.ダウンロードは,課金に直結するので,明細をはっきりさせたいという意向なのだろう.また「Agreements」は,4項目に分かれているが,これはいざ著作権問題等が発生した時に,サービス停止に追い込まれないための布石だろう.

 さて最後に「設定」だが,やはりWebインターフェース上部に「settings」リンクがあり,これをクリックすると,タブ付きの設定ページが現れる.タブには…
  • General:ファイル名・フォルダ名の表示方法やクリップボード機能の設定
  • Dates & Times:タイムゾーンや日時表示形式の設定
  • File Listings:ファイル一覧の表示形式の設定
  • Downloading:ダウンローダやストリーミングの設定
  • Inbox:inboxフォルダに何か届いた場合,メールでお知らせするか等の設定
  • Hosting:ホスティングする場合,表紙ページやエラーメッセージなどの表示に関する設定(無料ユーザーはホスティング不可)


 これらの設定を見て頂ければわかるとおり,非常にカスタマイズ性が高い.またメールでのお知らせ機能などは,大変便利だと思う.ただ奇妙なことに,タイムゾーンを「TOKYO」に設定しても,なぜか実際の時間よりが1時間進んでいるので注意.

 ということで,駆け足でStreamloadを見てきたが,無料サービスでは制限が厳しいものの,品質やサービスはなかなか良いと感じた.会社としての経営基盤が盤石であるならば,有料サービス契約しても悪くない気もする.特に有料サービスはアップロード無制限なので,ファイル倉庫として使用したいというユーザーにはうってつけだろう.
 
 ただし,オンラインストレージサービスの今までの変遷を見ればわかるとおり,会社が安定していなければ,突然サービス終了の可能性もある.そのような時,すべてのファイルを回収するためには,期限までに,ひたすらダウンロードするしかないだろう.さらに,ダウンロード従量制等の制約により,回収作業に支障を来す可能性も高いのではないだろうか.

 もう一つ気になるのは,セキュリティだ.当然,UPSによる停電対策や,ミラーリング等のHDD障害対策はしているとは思うが,ファイル盗難や流出などはどのように防いでいるかが気になる.もしセキュリティ対策が万全であるのならば,声高に巨大容量を喧伝するよりも,WebArena(NTTコミュニケーションズのホスティングサービス)のように,いかにしてセキュリティを確保しているかについて,ほんの1ページでも作成すべきではなかろうか?

 最後に,少々訂正.広告は表示されないと言ったが,フォルダを何回か開くと,ファイル一覧のかわりに「有料ユーザーになろう」といった趣旨のStreamloadの広告が表示される.お試し版ですからネ.

ATX,逆立ちすればBTX?

2005-01-23 03:00:42 | 自作PC
 BTXが,現在のATXのように,PCフォームファクタの主流になるのかどうかは,依然としてはっきりしない.ただ,BTXの持つ直線的エアフローは非常に合理的であり,そのコンセプトはATXのPCケースにも何らかの影響を及ぼす可能性はある.今回紹介するPCケースはまさにそれだ.

 電源メーカーとして有名なENERMAXCoolergiant「CS-718」は,E-ATXマザーも収納可能なエントリーサーバ向けのケースだ.大型のファンコントローラダイアルが印象的なこのPCケースは,BTXライクな直線的なエアフローをある方法で実現している.その方法とは,なんと,マザーを上下逆さまにしてケースに収納するというものだった.

 詳細はリンク先のページを見て頂きたいが,この「マザーの倒立」によって,特許取得済みダクト(前後に12cm角ファン)の装着が可能となり,CPU,メモリ,CPU周囲のコンデンサやレギュレータは,効率よく空冷できるようになった.

 またその他のパーツについては,オプションのフロントファン(8cm角ファン)と,電源ファン(底面:9cm,リア:8cm)による別系統のエアフローを確保している.ちなみに通常のケースにおけるHDDの冷却は,フロントファンによる吹きつけタイプの空冷が多いが,このケースでは電源ファンによる吸い出しタイプとなっている.この方式で,どのぐらいの冷却効果があるのかは,興味深いところだ.

 値段は,25,800円と安くはないが,フロントパネルはアルミのメッシュで,ファンコントローラやファン回転数と温度の液晶モニタもついており,空冷派にとっては購入意欲をそそるケースとなっている.

 ATXマザーでBTX気分を味わいたい方にお薦め?

10GB無料オンラインストレージ試用レポート4

2005-01-22 05:24:08 | ネットワーク技術
 10GB容量の無料オンラインストレージサービスのStreamloadの試用レポート.今回は,アップロード・ダウンロードの詳細について解説する.

 Streamloadのアップロードには,いくつかの種類がある.アップ対象のフォルダをクリックし,その後,ツールバーの「Upload」ボタンをクリックすると,アップロード方法を選択するページが表示される.
  • Single Files:アップするファイルを参照ボタンで1つずつ指定する.5つまで指定可能.
  • Batch Upload:ActiveXを使用し,アップするフォルダやファイルをD&Dで指定できる.大量アップロード時に使用.
  • Website Upload:これはアップロードの方法ではなく,指定したURLのページをコピーする機能.無料ユーザーの場合,ページ内に発見された画像等のファイルを10個までしか保存できない.
  • Uploader App:専用アップロードソフトのダウンロードリンクを表示.このソフトは非Streamloadユーザーでも使用出来る.
実際にアップロードした感じでは,速度制限はしていない模様だ.もちろん前回書いたように,アップロードが完了しても,すぐにストレージ内のフォルダに格納されるとは限らない.ちなみにFAQによると,ダウンロードに関しても速度制限はされていないとのこと.もちろん帯域幅が無限にあるわけではないのだが…

 ダウンロードにもいくつかの方法がある.1つのファイルだけダウンロードしたければ,ファイル名の横にある「DOWNLOAD」ボタンをクリックするだけだ.複数のファイルをダウンロードする場合は,フォルダを開き,ダウンロードしたいファイルにチェックを入れていく.選択が終了したら,ダウンロードボタンをポイントする.すると次のメニューが現れる.
  1. Download:ダウンロードの様々な方法をページ表示する.
  2. Managed Download:ダウンローダーソフトで,ダウンロードする.
 2)のダウンローダーについては,Streamloadの用意した専用ダウンローダー Streamload Downloader以外に,汎用のダウンローダーも使用可能.

 1)を選択すると,そのページで次の方法を選択できる.
  • View:ダウンロードせずにブラウザで見る
  • Managed Download:上記の2)と同じ
  • Send to Downloader:Streamload Downloaderでダウンロード
 さらに,このページの下部には,選択した各ファイルをダウンロードするための,ファイルへのURLが表示される.このリンクを非Streamloadユーザーにメールすれば,そのユーザーはブラウザを使用してファイルをダウンロードできる.前回「ダウンロードする受け手はStreamloadユーザーに限定されるので注意」と書いたが,この方法ならば無料ユーザーでも,非Streamloadユーザーにダウンロードしてもらえるようなので,ここに訂正する(ごめんネ).但し,ダウンロード経費(無料ユーザーは月100MBまでダウンロード可能)は,送り手側が負担することになり,ダウンロードされた分だけ,ダウンロード可能量が少なくなるので注意.

 ということで,アップ・ダウンに関しては,こんなところ.次回は最終回,「設定やアカウント情報」についてお届けする予定.

10GB無料オンラインストレージ試用レポート3

2005-01-21 04:55:32 | ネットワーク技術
 10GB容量の無料オンラインストレージサービスのStreamload.前回までに,無料ユーザーの登録と,無料ユーザーの制限について解説した.その中で,Streamloadの無料サービスは,あくまでも有料サービスのお試し版として提供されており,無料サービスのみでは用途が限られるであろう事を示した.今回は具体的なインターフェース等を中心に,レポートの第3弾をお届けする.

 まずDEMOを見て頂きたい.Outlook Expressに似たWebベースのインターフェースは,後発のサービスだけあって,洗練されたイメージを受ける.ページ最上部には,設定やアカウント情報へのページリンク,その下には「フォルダタブ」が横に並んでいる.さらにその下には,ツールバー(メニューバー)があり,その下に,左側にはフォルダ一覧,右側にはフォルダの内容や,ファイルのプレビューが表示される.このページはJavaScriptを駆使して作られており,バッチアップロード(XUpload.ocx,大量のファイルをアップロードする手段)といった一部機能を除いて,ActiveXを使用していない.ただし,専用クライアントソフトも準備されており,それをインストールして,アップ・ダウンすることも可能だ.

 フォルダの基本構成は,
  • Inbox:他のStreamloadユーザーからのメールを受信する
  • Archive:Inboxのサブフォルダで,受信したメールを長期保存するためのフォルダ
  • Sent Items:送信したメールのコピーを保存するフォルダ
  • My Files:ファイルの主な保管場所
  • Hosted Files:httpでファイルを提供するための共有フォルダ(無料ユーザーは使用不可)
  • Trash Can:いわゆる「ゴミ箱」
となっているが,任意にサブフォルダを作成することは出来る.

 なぜInboxフォルダがあるのかは,少々説明を必要とするだろう.Streamloadは,他のStreamloadユーザーとのファイル交換の手段の1つとして,メールを使用する.いままでのオンラインストレージでは,他者にファイルを渡す場合,自アカウントの共有フォルダにファイルをおいて,勝手にダウンロードしてもらう方法を採っていた.実際,Streamloadにおいても,それは有料ユーザーの場合可能ではある.しかし前回説明したとおり,そのダウンロード経費は,共有フォルダのオーナー側が負担することになっており,事実上使用が制限されている.

 渡したファイルのダウンロード経費を,ダウンロードする者に負担させる方法がメール添付による方法だ.オンラインストレージ上のファイルを他の,Streamloadのユーザーに渡す場合,Webインターフェースを使用して,送り手は受け手のInboxに,ストレージ上のファイルを添付したメールを送信する.ちなみに送信メールの送信先としては,相手のユーザー名のみを指定する.つまり,インターネットは経由しない.受け手は,StreamloadのInboxから,PCにファイルをダウンロードするわけだが,この時のダウンロード経費は受け手側の負担となり,送信側に経費はかからない.

 またStreamloadのユーザーでなくても,Streamloadのトップページより,Inboxへのアップロードは可能だ.但し,非ユーザーがインターネット経由で,メール添付により,StreamloadユーザーのInboxへファイルをアップすることは出来ない.そもそもStreamloadから,ユーザーに対し,インターネットメールのアドレスは提供されていないのだ.

 有料ユーザーの場合,受け手側のダウンロード経費を負担する覚悟があれば,Hosted Files共有フォルダや,メールにファイルへのhttpリンクを書き込んで渡すことで,非Streamloadユーザーに対し,ファイルをダウンロードさせることが出来る.無料ユーザーは,これらの方式は利用できない.受け手はStreamloadユーザーに限定されるので注意が必要だ.(注:その後調べたところ,ストレージファイルのURLを,非Streamloadユーザーの受け手に教えれば,受け手はURLをブラウザで開いて,ダウンロード可能であることがわかった.2005/1/22記)

 最後にアップロードについて,注意を一つ.Streamloadでは,アップロードが終了しても,すぐにはストレージに入らない場合がある.その場合,アップ先のフォルダを開くと,ファイル一覧の最後に「The system is currently adding uploads here.」というメッセージが加えられる.ファイル名のみが,フォルダに加えられる場合もあるが,その場合は,ファイル名の横に「(Processing...)」と付け加えられる.

 Inboxフォルダのメール一覧の下に表示されている,「Processing Status
」の「Pending Uploads」には,現在アップロード処理中のファイル数が表示されるので,アップロード終了後には確認した方がいいだろう.

 Streamloadアップロードは,リアルタイム処理ではないということは,肝に銘じておいた方がいい.なぜなら,このアップロード処理が,5分やそこらで終わらない場合があるからだ.アップロードファイルがキュー(Queue)に並んでいるのであろうが,ここらへんも,Streamloadの隠されたコスト削減策なのかもしれない.

 ということで,このレポートはまた次回に続く.

10GB無料オンラインストレージ試用レポート2

2005-01-20 03:53:31 | ネットワーク技術
 久々に登場した10GB容量の無料オンラインストレージサービスのStreamload.今回はその試用レポートの第2弾をお届けする.

 昨日,この無料サービスが開始されたとのニュース記事を読み,早速,無料ユーザー登録を行った.その後,このサービスをいろいろと試してみたのだが,だんだんその正体がはっきりしてきた.

 前の記事で,「この無料サービスは体験版に該当する」と書いたが,現在の私のStreamloadアカウント情報を見たところ,「Trial account」と表記されており,まさに「お試し版」として位置づけられていることがはっきりした.また具体的な無料サービスの制限を読んでみると,かつての無料オンラインストレージのように,ユーザーによって「ダウンロードセンター」化されないように工夫されていることも判明した.

 無料ユーザ(別名:Freeloader)の制限は以下の通りだ.
  • ダウンロードは,月100ファイル,または,100MBまで.
  • ダウンロードできるファイルのサイズは,10MB以下.アップロードするファイルには制限がないが,10MBより大きなファイルをアップロードしても,有料ユーザーにならない限り,それをダウンロードすることは出来ないので注意.
  • ストレージ容量は10GB.
  • ファイルホスティング(httpによる他者へのファイル提供)はできない.
  • メールリンク(ストレージ内のファイルへのリンク)をメール送信することはできない.
  • 1メールにつき,添付できるファイルは100個まで.
 このような制限下では,基本的にはビデオファイルのような,巨大なファイルを扱うことは不可能だ.おそらく,小型のオフィス文書,デジカメ写真,MP3ファイル等のストレージとしてしか,使い道はないかもしれない.また共有フォルダとしての機能(ファイルホスティング)が制限されているため,他者がストレージ内のファイルを吸い出すことができない.よって,無料サービスについては,ファイル共有や交換ではなく,主に個人用のオンラインバックアップとして使用することとなるだろう.

 Streamloadの特徴は,ストレージ容量やアップロードは無制限とする代わりに,ダウンロードを徹底的に管理しているところだ.例えば有料サービスにおいては,ファイルホスティングによる共有的手段も提供しているが,他者がホスティングされたファイルをダウンロードした場合,そのダウンロード費用はホスティングを行っているアカウントにチャージされる.こうなると,ホスティングしたファイルを不特定多数に公開することは事実上不可能と言える.おそらくこのホスティング機能は,不特定多数によるファイル共有ではなく,小さなグループによるファイル共有,もしくはファイル交換のための機能なのだろう.それを裏付けるように,ホスティングしているファイルには,パスワードを設定したり,ダウンロードする相手のIPを制限したりする機能がある.

 Streamloadのビジネスモデルは,一種の従量制と言うことが出来る.これが,採算が厳しいオンラインストレージサービスの中で,Streamloadが元気な理由だと思う.

 ということで,次回は,Streamloadの機能の詳細やインタフェースについて,レポートする予定.…あれっ?…本日は使用感をレポートする予定だったよね?

10GB無料オンラインストレージ試用レポート1

2005-01-19 03:07:27 | ネットワーク技術
 先日「無料オンラインストレージ はこ箱 終了」をお伝えしたばかりで,無料オンラインストレージはこのまま滅亡するかに思われた.ところが,本日,アメリカで新たなオンラインストレージがスタートする旨のニュースが飛び込んできた.

 CNET Japanの「ついに10Gバイト--大容量無料オンラインストレージが米国に登場

 この記事によれば,USAでは,ストレージ容量でユーザーにインパクトを与えるサービスの競争が激化しているとのこと.確かにGoogleのGmailを皮切りに,Yahoo!メール(無料容量:100MB),Hotmail(無料容量:250MB),そしてLivedoorのギガメーラー(無料容量:1GB)と,無料のWebメールサービスにおいて,受信箱の容量競争が激化したのは事実だが,USAの無料のオンライン・ストレージサービスにおいても同様の事態が発生しているとは,寡聞にして知らなかった.

 前にも述べたように,ファイル共有技術の中心は,現在P2Pに移行しており,オンラインストレージの主な意義はバックアップということになる.しかし大多数の無料ユーザーがバックアップ目的でサービスを使用した場合,おそらく広告収入による無料サービスの維持は,かなりの困難が予想される.現実に,以前無数にあった無料オンラインストレージサービスのほとんどが,有料化,もしくはサービス停止となっている.ではどのようなビジネスモデルをStreamloadは確立しているのか?

 stremloadのサインアップのページを見ると,このサービスには無料コースだけではなく,有料のコースも存在することがわかる.このページによるとコースは,「Gigabyteプラン」「Terabyteプラン」に分かれる.

「Gigabyteプラン」では
  • FREE:容量10GB,月100MBまでダウンロード可能,無料
  • BASIC:容量無制限,月1GBまでダウンロード可能,月$4.95
  • STANDARD:容量無制限,月10GBまでダウンロード可能,月$9.95
  • ENHANCED:容量無制限,月25GBまでダウンロード可能,月$19.95
  • PLATINUM:容量無制限,月60GBまでダウンロード可能,月$39.95
「Terabyteプラン」では,
  • BASIC:容量無制限,月0.25TBまでダウンロード可能,月$99.95
  • STANDARD:容量無制限,月1TBまでダウンロード可能,月$349.95
  • ENHANCED:容量無制限,月5TBまでダウンロード可能,月$1489.95
  • PLATINUM:容量無制限,月5TBまでダウンロード可能,月$4399.95
となっており,企業向けのオンラインストレージも提供するつもりのようだ.ビジネスモデルとしては,無料サービスは「体験版」「広告」「メールアドレス収集」が目的であり,あくまでも有料サービスによって,サービスを維持していくらしい.

 ちなみに会社概要によると,「2000年4月に(有料)サービスがスタートし,現在2万人以上の会員が存在する」とのことだが,この手のサービスとしては,比較的小規模に思われる.おそらく今回の「一部無料サービス化」によって,有料サービス会員を増やす算段なのだろう.

 ということで,早速,無料サービスのユーザー登録を行ってみた.個人情報として登録するのは,ユーザ名,パスワード,メールアドレスだけで,スピーディーに登録は出来た.登録が終了すると,登録したメールアドレスに確認のメールが届く.そのメール本文に記載されている「Click to verify」のリンクを開くと,洗練されたWebベースのクライアント(画像参照)が現れる.いまのところこのページには,広告は一切表示されていない.

 …というところで,本日はここまで.次回は,Streamloadの使用感を,レポートしたい. 

OpenOffice 1.1.4 登場

2005-01-18 07:59:27 | ソフト
 私の場合,メールがコミュニケーションの主な手段となってからは,紙の文書を作ることはほとんどなくなってしまった.私のパソコン内の「MS-WORD」も,最近は「ホームページビルダー V9」に,すっかり活躍の場を奪われている感じだ.しかし,未だに「紙出力」が必須であることは間違いない.私はよく,風呂で本を読むのだが,この時ほど紙のありがたみを感じることはない.ちょっとぐらい水に濡れても,ある程度の耐久性はあるし,電源の心配も,感電の心配もない.気が向いたら,いつでも書き込むことが出来るし,折りたたんで運ぶことも出来る.さらには紙飛行機を折ったり,丸めたりして,他人に渡すことすら可能だ(まあ,監禁された部屋から,メッセージを外部へ発信するときぐらいしか,用途はないかもしれないが…).そして何より目に優しい.商売上,モニタとにらめっこしなければならない方々は,こう付け加えてくれるだろう.

 PCからの紙出力を前提に作るファイルと言えば,やはりWORD文書か,PDFということになるだろう.前者のWORD文書は一般的ではあるが,様々な問題点がある.その中の一つが,「WORD文書の作成及び閲覧・印刷に,有料のMS-WORDが必要」と言うものだ.またPDFも閲覧・印刷は,無料のAdobe Readerをインストールすればよいものの,本格的にPDFを作る場合には,有償のAcrobatが必要となる.ただし,本格的でないPDFならば,無料で作る方法はいくつかある.

 その一つが,無償のオフィススイートOpenOfficeのワープロソフトWriterを使用することだ.Writerは,MS-WORDよりも機能は低く,動作が重いが,ほぼ同じ操作感で作業を進めることが出来る.そして作成した文書をPDFとして出力(エクスポート)することが出来る上に,制限があるもののWORD文書の読み込みも可能だ.つまり,「MS-WORDを買わずにWORD文書を読み込み,閲覧・編集・印刷した上で,そのWORD文書をAcrobatを購入することなく,PDFに変換できるワープロソフト」と言える.

 このような優れたワープロの他に,MS-Excelと同様な表計算ソフト(Calc)や,MS-PowerPointと同様のプレゼンテーションソフト(Impress),そしてドロー系図形描画ソフト(Draw)の詰め合わせであるOpenOffice.そのバージョンアップ版 1.1.4 が1月17日に公開された.主な変更点は,バグ取りであり,新機能の追加はない.

 さっそくインストールしてみたが,インストール自体は,以前のバージョンと共存させるかどうか,JRE(ダウンロードはこちら)を使用するかどうかを選択するぐらいで,別段難しいことはない.ただ,JREを使用する場合は,先に,JREをインストールしたおいた方がよいだろう.

 私の場合,MS-Officeはメインマシンにのみインストールしてあり,後のサブマシンには,すべてこのOpenOfficeのみがインストールされている.紙出力が捨てきれない現在,PCにMS-WORDが入っていないのは何となく不安ではあるが,そんな方はとりあえず,このOpenOfficeをインストールしてみてはいかがかな?

記事紹介:検証!MSのスパイウェア対策ツール「Microsoft AntiSpyware」

2005-01-17 19:34:27 | セキュリティ
 MSが,セキュリティ対策の一環として,スパイウエア対策ソフトである「Microsoft AntiSpyware」ベータ版(英語版のみ)を無償提供しているのは,既にご存じの方も多いだろう.今回は,その試用レポート記事について,ご紹介する.

 ITmedia『検証!MSのスパイウェア対策ツールMSのスパイウェア対策ツール「Microsoft AntiSpyware」』

 このレポートによると,「Microsoft AntiSpyware」の検出力は,有名な無償のスパイウエア対策ソフトである「Spybot」や「Ad-Aware」と同程度で,またスキャン速度については,「Spybot」の2倍とのことだった.

 但し,ご存じかもしれないが,スパイウエア対策ソフトの場合,それぞれのソフト毎に,検索対象となるスパイウエアが異なる.また,オプション設定によっても,検索手法や範囲も異なるため,検出力やスキャンにかかる時間の比較については,詳細な検証が必要に思う.

 ちなみにこのソフトは,MSが開発したわけではなく,GIANT Company Softwareが開発したものだ.機会があれば,私も試用し,レポートしたいと思う.

無料オンラインストレージ はこ箱 終了

2005-01-16 05:32:16 | ネットワーク技術
 かつて無数にあった無料のオンライン・ストレージサービス.現在この手の無料サービスはYahoo!ブリーフケースなどの大手ポータルのサービスを除いて,ほとんど絶滅してしまった.そんな状況下,まるで時代の流れに逆行するかのようにして始まったのが,日本のオンライン・ストレージサービスの「はこ箱」だった.その最後の砦とも言える「はこ箱」も,2005年1月24日をもって全サービスを終了する.

 「はこ箱」は,10GBという,かつてないストレージ容量を誇り,しかも無料で提供されていた.ただし,この無料サービスには厳しい制限があった.まず,ストレージに時間制限があり,保存から15日後にファイルは削除されてしまう.この自動削除を延期するためには有料のパケットを購入する必要があった.また,ダウンロードに関しても,有料の高速なダウンロードと,無料の低速なダウンロードに分かれていた.さらにこのような速度制御と認証を行うために,Webベースではなく,特殊なクライアント・ソフトを使用する必要があった.つまり「はこ箱」のビジネスモデルは,広告収入ではなく,通信料金や保存料金をユーザーから徴収するというものだった.逆に言うと,無料のユーザーだけでは,このビジネスは成り立たない.

 私は以前からこのサービスには注目していたが,結局一度も使用することはなく,無料会員登録すらしなかった.やはり,制限がきつすぎて,容量がでかい割には,窮屈な思いをしそうだったからだ.いまやインターネット上のファイル共有技術は,P2Pに移行したと言っていい.そうなると,オンラインストレージの意義はバックアップと言うことになると思うが,「15日&速度制限」では,その役目は果たすことは出来ない.オンラインのバックアップということならば,おそらく私は「はこ箱」よりも,保存期間の制限がないlivedoorのギガメーラーを応用するだろう.

 「はこ箱」は,ちょっとスタートが遅すぎたのかもしれない.

タブブラウザ Lunascape 2.0.1 登場

2005-01-14 13:24:10 | ソフト
 Webページの閲覧にタブブラウザを使用するのは,もはや常識ではあるが,「どのタブブラウザが最も優秀か?」と言う命題については,意見が分かれるところだろう.ただし,群雄割拠するフリーのタブブラウザ群において,人気の高さからいえば,先日ソースコードの盗難騒ぎのあった「Sleipnir」と,早稲田大学発でいつのまにやら株式会社まで設立された「Lunascape」ははずせない.ちなみに,「Sleipnir」の作者がスクラッチから開発している後継ブラウザは,6月頃に公開されるようだ.

 私のメインマシンでは現在「Lunascape 1.4.1」をメインブラウザとして使用している.Sleipnirを使用していないのは,Googleツールバーーを使用したいからだ.もちろんどちらのタブブラウザも「検索バー」によって,ほぼGoogleツールバーと同様なことが出来るのだが,複数のキーワードを検索単語として指定したときに,一つ一つの検索単語毎にページ内検索のできる機能はない.

 Lunascapeについては,つい先日,大幅な改造が施された(あるいは新規作成?)バージョン2が公開されていたが,11日に2.0.1 へバージョンアップされた.ダウンロードはこちら

 2.0.0からの主な変更点は,Geckoエンジンがらみのバグ取り.詳しくはリンク先を参照して欲しい.

 Lunascape2.0.1の使用感だが,正直なところあまり良くない.Lunascape1.4.1にあったいくつかの機能は実装されておらず,RSSリーダーは搭載しているものの完成度が低い.また,変更となった一部の操作についても,疑問を感ぜざるを得ない.最も問題なのは,メモリ使用量であり,立ち上げて数ページをタブで表示しただけで,70MBものメモリを消費する場合もあった.このような現象は,Lunascape1.4.1では確認されていない.この現象の原因は,単純なメモリーリークかもしれないが,表示速度などのパフォーマンスにも影響を与えているようだ.

 総評すれば,Lunascape2.0.1は,RC(Release Candidate)版と言うよりも,未だPR(Preview Release)版といった感じで,ハイスペックなパソコン以外では実用的ではない.ということで,私は未だに Lunascape1.4.1 を継続使用している.

 これから,Lunascape1.4.1 のユーザーで,Lunascape2.0.1をインストールしようと思っている方は,アップグレードするのではなく,あくまでもPR版(お試し版)としてインストールし,必ずLunascape1.4.1を残したまま,別のフォルダにインストールすることを強くお薦めする.