WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

記事紹介:PDF再入門

2005-01-13 13:50:09 | ソフト
 Adobe Reader6に関するセキュリティ問題や,Adobe Reader7.0のリリース,さらにはOpenOfficeなどのフリーのPDF作成ソフトの登場など,最近,PDFがらみの動きが活発のようだが,PDFの現状を理解するために良い記事を見つけたので,ご紹介する.

 PDF再入門は,PDFのメリットや歴史,さらにはフリーのPDF作成ソフトの性能比較など,PDFの現在を非常に細かく詳説してくれている.また著者自身も「PDF使い」のようで,その経験も記事に生かされている.

 私としては,特に「PDFWriterとDistillerの違い」について,全く把握していなかったので,たいへん勉強になった.まあ,印刷がらみの仕事もなく,高価な「Acrobat」と縁がなかったためなのだが…

 私事ではあるが,PDFの歴史的な関係の記事では,今から20年以上も前,SHARP MZ-80K上でインタープリタを動かした記憶のある言語「FORTH」や,通っていた大学の教授の部屋で黒光りしていた「NEXTSTEP」などの記述があり,しばし感慨に浸ってしまった.

 ということで,PDFに関心のある方は,ご一読をお薦めする.

MSのウイルス駆除ツール試用レポート

2005-01-12 16:54:32 | セキュリティ
 本日,MSよりWindowsUpdateによって,「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」の無償提供が開始された.このソフトは,主要ないくつかのウイルスに関し,PCをスキャンし,感染が発見された場合は,駆除を行う.MSはすでにスパイウエア対策ソフト「Windows AntiSpyware」のベータ版を無償提供しており,この2つのツールの無償提供は,セキュリティソフト業界に大きなインパクトを与えている.今回は,このツールの試用レポートだ.
 
 このツールは,オンライン・ウイルススキャンのように,Webページを表示して,使用する.手順は…
  1. WindowsUpdateにより,「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」をインストール
  2. 悪意のあるソフトウェアの削除ツール」ページを開く(現在は英語のみ)
  3. 「Check My PC for Infection」ボタンをクリックし,スキャンを開始する
  4. スキャンが終了すると,ページ内に各主要ウイルスが感染していたかどうかの結果が表示される.("not infected"=「感染していない」)
  5. 感染していた場合は,駆除作業を行う(?自動駆除("removed")かも?)


 このようにスキャンに関しては,他社のオンライン・ウイルススキャンのように,ドライブを指定する必要はなく,スキャン自体も素早く終わる.これは,現在のところ検索対象のウイルスが8種類のみと少ないので,すべてのファイルやレジストリをスキャンする必要がないためだろう.

 現状の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」は,「ウイルスバスター」や「ノートン・インターネット・セキュリティ」等の本格的なセキュリティソフトに取って代わるものではない.対応しているウイルスもごくわずかであり,感染を防ぐ能力もない.但し,MSでは,今後もWindowsUpdateにより,本ツールの更新を行うことで,対応ウイルスを増やすとのこと.また本ツールの呼称として「悪意のあるソフトウエア(malwareの訳)」という名称を使用していることから,将来的には「Windows AntiSpyware」と合体し(「AntiMalware」?),「ウイルスバスター」や「ノートン・インターネット・セキュリティ」と同等に近い能力(感染予防も含む)を持つ可能性もある.もちろんその時に,これらのツールが無償提供のままであるかは,定かではないが…

 MSは,本ツール及び「Windows AntiSpyware(ベータ版)」の無償提供により,今後,本格的にセキュリティソフト市場に乗り込むべきか,見極めたいのかもしれない.

関連リンク:
米Microsoft、新ウイルス駆除ツールをWindows Updateを通じて提供
マイクロソフトのウイルス駆除ツール、日本でもダウンロード配布開始
米Microsoft、スパイウェア対策ソフトのベータ版無料ダウンロードを開始

Half-Life 2及びSource Engineが更新される

2005-01-11 15:05:18 | Half-Life2
 単なるゲームと言うより,PCによる仮想現実の限界にチャレンジしたといっても良いHalf-Life2と,その描画エンジンであるSourceの更新がリリースされた.この更新は,Half-Life2をプレイするために必要な,Steam(注:インターネット経由での認証ソフト)の起動時に自動的に行われる.

 今回の更新により,セーブ時のパフォーマンスが改善され,また,サウンド・キャッシュ処理もオプティマイズされたため,一部のプレイヤから指摘されていた「セーブ数が多い場合,セーブ時にサウンドがループしてうるさい」といった問題や,「オートセーブ時に,瞬間的に画面が止まってしまう(カクつく)」などの問題が改善されたかもしれない(未確認).

 さらに,パフォーマンス改善の裏技として有名なヒープ(キャッシュ)サイズの変更についても,メモり量が512MB以上の場合は,自動的に最適量を確保するようになったようだ.

 実際の使用感については,追ってレポートする予定.

 ソース:HL2 , Source Engine , Source Dedicated Server アップデート

Acrobat Reader 7.0.0 登場

2005-01-09 16:20:43 | ソフト
 少々,ニュースとしては古いが,Acrobat Reader がバージョンアップし,7.0.0 となった.現在は,AdobeのUSAのサイトから日本語版をダウンロード可能.ただし今のところ,Adobe の日本のサイトからはバージョン 6.0.1 しかダウンロードできず,またAcrobat Reader6の機能である,更新機能を使用しても,バージョン7に更新することは現在は出来ない(補足:2005年1月13日に確認したところ,上記の日本のサイトからダウンロードが可能になったようです)

 さらにこのバージョン7から,動作環境要件が変更となり,Windows2000/WindowsXPが必須となった.これは,ファイル名 AcroRd32.exe から判断すると,16ビットアプリから32ビットアプリに仕様変更となったためのようだ.

 主な変更点は,
  • 起動の高速化
  • リアルタイムでのズーミングとパンニング
  • 検索機能の改善
  • フォームによる入力のサポート
  • デジタル・エディション(eBooks)をランドスケープ(横向き)やポートレート(縦向き)で表示
  • 統一された選択ツールによる素早いテキストやイメージの選択
  • PDFに添付されたファイルの保存
  • PDFにコメントや線を書込可能
  • PDFにデジタル・スタンプで押印することが可能
  • マークアップや描画ツールの使い方の自動ガイダンス
  • フォームへの入力をセーブすることが可能
 この中で,特に重要と思われるのが,「起動の高速化」だが,これにはちょっとした細工がある.バージョン7がインストールされると,スタートアップフォルダに「Adobe Reader Speed Launch(ファイル名:reader_sl.exe)」というloader(?)らしきソフトが登録され,以降PC起動時にこのソフトが常駐するようになる.このソフトは私のPCにおいては約5MBのメモリを占有している.

 このように常駐ソフトにより少々メモリを消費するものの,Acrobat Readerの起動は見違えるように素早くなった.バージョン7からは,PDFファイルを開く時の儀式である,あの長々と続くスプラッシュを見ることはない.ちなみに以前の記事に書いた,バージョン6のセキュリティホールが埋められているかどうかは不明なので注意.

DVDInfoPro V3.49 登場

2005-01-05 14:56:28 | DVD
 無料のDVDメディアのエラー計測ツールとしては,KProbe2(Lite-On DVDドライブ専用), Nero CD-DVD SpeedDVDInfoPro(広告付き) などが有名であるが,Nero CD-DVD Speedが最近V3.61にバージョンアップしたのは既報の通りだ.これを追いかけるように,正月早々 DVDInfoPro が,V3.49 にバージョンアップした.主な変更は…
  • パイオニアのノート用薄型ドライブDVR-K04とDVR-K14のPi/Poスキャンのサポート追加
  • Aopenが,DVDInfoProのフルサポートを申し出た事に伴い,Aopenドライブのサポート作業を開始したが,この件については,次のリリースで完了すればいいなと思っている.
  • 無料広告付きバージョンの使用期限を改定した.
  • いくつかの文字の表示ミスを修正
  • 小さなバグつぶし
とのこと.

 既に無料広告付きバージョンのDVDInfoProを使用されている方はご存じと思うが,このバージョンには使用期限が設定されており,使用期限が切れると,新バージョンをダウンロードするように警告が表示され,使用出来なくなる.今回のバージョンアップにより,機能が上がるわけではないが,継続的に使用したいユーザーは,バージョンアップをお忘れ無く.なお本バージョンの使用期限は2005年2月1日とのこと.

Nero CD-DVD Speed V3.61登場

2005-01-04 23:24:00 | DVD
 DVDメディアエラー計測ツールとして有名なNero CD-DVD Speedがバージョンアップし,3.61となった.主な変更は
  • データディスクの作成:あらかじめ用意されたデータを焼く代わりに,Neroイメージファイルを焼くオプションを追加
  • カラー選択機能を追加
  • ディスク品質テストにおいて
    • クイックスキャンテストを追加
    • Asus DVD burnerのサポートを改善
    • AOpen DUW1608/ARRのサポートを改善
    • AOpen DVD1648/AAPのサポートを改善
    • BenQ DW1620に12xと16xの速度設定を追加
    • サマリーに計測にかかった時間表示を追加
    • QSI drivesにDVD+R DLのビットセッティングを追加

  • 若干の改善とバグつぶし
とのこと.

 今回は,私のDVDメディアエラー計測のページWaterMind DVD Media Checkのエラー計測ドライブとして使用している,AOpen DVD1648/AAP(PRO)のサポートも改善されたようだ.以前の記事に書いたとおり,このドライブとNero CD-DVD Speed V3.55によるDVDメディアのエラー計測において,測定中にハングしてしまう事が今まで何度もあった.これは,ドライブのファームを1.01にアップしても,変化しなかったのだが,今回のNero CD-DVD Speedのバージョンアップにより,この不具合が改善されるのかもしれない.この件については追って,レポートする予定.

BTXミドルタワーはこうなる?

2005-01-03 22:10:09 | 自作PC
 PC自作派にとって,BTXは気になる動向だ.ケース・電源・マザーボードをすべて変えてしまう新規格だけに,ATX資産をため込んでいる自作派の一部には,この規格の頓挫を願っている人々もいるようだ.BTXケースに関しては,CM-StackermicroBTXのケースについては,既にイメージを持たれている方も多いと思うが,自作派の主流であろう一般的なBTXミドルタワーについては,未だはっきりしたイメージを持てずにいる方が多いのではないだろうか?

 日本に再上陸を果たしたGATEWAYが発売しているBTXミドルタワーマシン705JP.このPCの販売店であるJoshin webにある705JPの試用レポートは,この疑問に対するある程度の回答を与えてくれそうだ.このレポートの中には,705JPの内部構造の画像も公開されている.

 BTXミドルケースで特に気になるのは,エアフローだ.705JPの内部画像からは,一見して,「フロントファンによる吸気を,漏らすことなくダクトにより,CPUとチップセットに吹き付け,その後リアファンで排気」というエアフローが見える.ダクトの下はわからないが,CPU回りのレギュレータやコンデンサも同時に冷やされているようだ.これはATXの曲がりくねったエアフローよりも直線的,合理的,効果的だ.またこの画像からはよくわからないが,HDDについては,「第2フロントファンにより吸気し,HDDを側面から冷やし,その後リアファンから排気」のように見える.これはほぼ従来のATXと同様と言える.

 これを見たところ,BTXミドルタワーケースの,ATXミドルタワーに対するアドバンテージは,CPU・CPU回り・チップセットの冷却と排熱に関して,十分あるようだ.逆に気になるのは,外気の直接吹きつけのために起こる,CPUヒートシンクに溜まるホコリの量だろうか.PCの設置環境にもよるが,フロントファンにはエアフィルターが必需かもしれない.