WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

EndeavorとPCケースの鋼板の厚さ

2004-12-29 11:51:50 | 自作PC
 Endeavor と言えば,EPSONの直販PCブランドとして有名だ.このブランドに対する私の持つイメージは,「安い」「高性能」そして「固い」というものだ.「固い」と意味は,ちょっと説明が難しいが,デザインの無骨さ(?)や手堅いパーツ構成から来ているのだと思う.そのEndeavorに関して,27日付で記事が発表された.

 記事:汎用パーツにも独自仕様を盛り込む「EPSON」PC

 この記事の中で,特に興味深いのは,PCケースの鋼板の厚さについての記述だ.PC自作に詳しいものならば,例えば安いアルミケースには鋼板が薄く,いわゆる「ビビリ」が発生したり,ケースのゆがみ等の強度的問題が起こるものもあることはご存じだろう.自分はもっぱら,スチールケースを使用しているが,最近のスチールケースには,アルミ製と思わせるぐらい軽い重量のケースもあるようだ.つまり,スチールケースにおいても,鋼板の薄い,強度的問題を内包しているケースもありえるということだ.いずれにしても,鋼板が薄いケースを購入する場合は,板の組み合わせた角等にL字型の補強材などが入ったケースをお薦めする.

 上記の記事によると,EPSONのスチールケースは1mm厚のものらしい(主流が厚さ0.6mmとのこと).「固い」のはデザインだけでなく,ケースそのものも固かったのだ!

 この他にも,エアフロー分離のためのカバーを5インチベイの後部に設けたり,すべてのファンにボールベアリングを採用していたり,ほぼ完全なドライバレスであったり,焼付け塗装を行なった際の色むらを少なくするために鋼板メーカーを指定していたりと,とにかく芸が細かい.しかもケース以外でも,最近時々話題となるマザーのコンデンサまでEPSONが指定して,ASUSに作らせているそうだ.ここまでのこだわりを見せるのは,かつてPC98互換機を世に送り出したEPSONの職人として意地だろうか?

 是非,上記記事をご一読あれ!

オウルテック販売のSeasonic電源に配線ミス

2004-12-27 15:03:52 | 自作PC
 オウルテック販売のSeasonicATX12V Ver2.0電源SS-500HT(500W),600HT(600W)のあるロットに配線ミスがあったことが発覚した.配線ミスはPCI Expressグラフィックカード用の+12V供給6pinコネクタ部分で発生し,PDFによると,GND(グランド)と+12Vを正反対に配線してしまったようだ.オウルテックでは,現在対象製品の回収を行っている.

 今回は,対象電源がATX12V Ver2.0の500W/600W電源ということで,数は一般的なATX2.03電源ほど出回っているとは思えない.また配線ミスを起こした補助電源ケーブルを必要とするPCI Express用グラフィックカードは,RADEON X800PROのような高級品に限られている.そのため,実質上,グラフィックカード破壊という被害の件数は少ないと思われるが,被害金額はバカにならないと思う.

 PC自作に置いて,電源選びとケース選びが非常に重要であることは言うまでもない.その電気的大黒柱に当たる電源に,このような単純な(?)配線ミスがおこったことは,非常にショッキングだ.しかも,電源ブランドとして,それなりの地位を得ていたSeasonicにおいて,このような事件が起こったことは,残念でならない.

ソース:オウルテック販売の一部の電源、配線ミスで回収中

Wimamp 5.08登場

2004-12-23 20:57:00 | ソフト
 普段,PCで音楽を聴くに当たって,Windows Media Player(WMP) を使用している者ならば, Wimamp のようなフリーのメディアプレイヤーが,なぜ今更必要なのか,理解に苦しむかもしれない.何を隠そう,私もその一人だった.しかし,友人の薦めで Wimamp とそのプラグインを使用してみて,初めて,Wimamp の存在意義がわかった.

 Wimamp の存在意義は,その再生音そのもの,すなわち音質にある.自分はオーディオマニアではないのだが,WMP と聞き比べてみると,その音質の違いははっきりと認識できる.但し,Wimamp のデフォルトの状態では,そんなに差は感じられないかもしれない.自分は,Inputプラグインとして,Shibatch mpg123 plug-in v1.18y ot72a sse を使用している.

 Wimamp をよくご存じでない方のために説明しておくと,Wimampは,一種のマルチメディア再生用のプラットフォームであり,プラグインにより,如何様にも変化する.プラグインは,入力・出力・DSP・ビジュアライゼーション・一般目的・ライブラリといった,いくつかのカテゴリーに分かれている.ユーザーは,それぞれのカテゴリーにおいてプラグインを選択し,そのプラグインの組み合わせと各プラグインの設定状態により再生の方法が決定される.このように Wimamp の音質は,プラグイン次第であり,Wimamp それ自体で音質を語ることは出来ない.

 その Wimamp がバージョンアップし,5.08となった.12月に入ってから2回目のバージョンアップだと思うが,今回のバージョンアップは,最近問題となったセキュリティホールを埋めることではなく,eMusicというオンライン音楽販売用のソフトがバンドルされただけのようだ.詳しくは,更新履歴を.

 ちなみに現時点では日本語化パッチは配布されていない.

★★修正1:

 日本語化パッチは,Win32工作小屋では配布されていないが,STUDiO JUGEMUで現在配布中.M氏からの情報に感謝.

★★修正2(2004/12/26):

 Win32工作小屋でも日本語化パッチの配布が始まりました.

HDDのWD,新機種で復活成るか?

2004-12-22 21:51:03 | 自作PC
 新規に3.5inch HDDを購入する場合,選択肢として先ず浮かぶのが,静かで高速で安いHitachi(HGT,通称:猫),低発熱で壊れにくいMaxtor(通称:幕),そして安さと保証のSeagate(通称:海門)の3つだ.自分の場合は,だいたい用途に応じて,Hitachiか,Maxtorを購入している.

 しかしWDが全く選択肢に上がってこないのは,なぜだろう?ショップでも品揃えが少ない気がする.また10000回転のHDD以外に,他のメーカ製HDDに対するアドバンテージもよくわからない.シェアも以前より落ちているのかもしれない.

 ただ今回発表されたWDの3.5inch HDDの新製品は,WD製HDDとしては,ひさびさに購入選択肢として浮上するHDDとなりそうだ.エアコンのない私の部屋のメインマシンでは,HDDクーラーは必需品であり,また常時温度をモニタしている.夏が来るたび,戦々恐々としている状態だが,今回発表された新製品は「低発熱」「低消費電力」「静音」「高速アクセス」をうたい文句にしている.すべてを兼ね備えているとは信じがたいが,これからWDの本格的反撃が始まるのか?

 機会があれば,試しに1つ購入してみたいと思わせるHDDだ.

フリーの定番画像ソフトGimp2.2 for Windows登場

2004-12-21 17:15:05 | ソフト
 あの高価な画像ソフトPhotoshopにも匹敵する能力を持ちながら,フリーで使用出来る定番画像ソフトGimpWindows版がバージョンアップし,2.2になったので,さっそくインストールしてみた.ダウンロードはこちら.なおGimp for Windows(ver2.2)をインストールする前に,GTK+ 2 for Windowsをインストールしておく必要がある.

 先ず操作性は以前よりも良くなった感じで,よりWindowsアプリに近い操作感となっている.アイコンやボタン等のグラフィックも大変きれいになり,今まで以上に市販ソフトに近い「顔」を持つようになった.またはっきりとは言えないが,処理スピードも速くなった気がする.ただ現在のバージョンでは,すべてが日本語化されておらず,かなりの部分が英語で表示されている.

 なお主な新機能は

  ・様々なツールでプレビューを見られるようになった
  ・操作性の向上のため,ダイアログを改良
  ・他のアプリとのD&Dが大幅に改善
  ・OpenOfficeを含む他のアプリとのコピペを改善
  ・「ファイルを開く」ダイアログの改良
  ・新スクリプトエンジンTiny-fu
  ・キーボード・ショートカット:エディターの更新
  ・周辺機器のカスタマイズ性を向上
  ・新プラグイン追加&プラグイン仕様の変更

といったところ.詳しくはGimp WiKi(英語)をどうぞ.

Adobe Reader6.0.0に深刻なセキュリティホール

2004-12-20 21:40:22 | セキュリティ
 「文書ファイル」と聞くと,マイクロソフトWORDで作成したワード文書(DOCファイル)を思い浮かべる方が多いと思う.しかし,作成したワード文書を他人渡す場合には,いろいろ注意が必要だ.

 まずメールでワード文書を送ることは,あまり歓迎されない.ワード文書にはウイルスを仕込むことが出来るからだ.また当然の事ながら,渡す相手のパソコンにWORDがインストールされていなければ,ワード文書の閲覧はできない(一部例外あり).さらに新しいバージョンのWORDで作成されたワード文書が,古いバージョンのWORDで正しく読めない可能性も考慮する必要がある.

 PDF文書は,ワード文書と同様に,ワープロ等で作成された文書ファイルの一種と考えて良い.但し,ワード文書と違い,閲覧に関して言えば無料の閲覧ソフトであるAdobe Readerさえインストールしてあれば,PDF文書の閲覧は可能だ.

 しかもAdobe Readerは,Windowsパソコンだけではなく,Linuxやマッキントッシュといったパソコンに対しても無料で提供されているため,PDF文書はほとんどのパソコンで,コストをあまりかけずに閲覧できる.

 PDF文書は現在,印刷を前提とした文書ファイル形式の標準として,官公庁文書や機器やソフトのマニュアルの形式として一般的に用いられている.さらに,以前は,PDF文書の作成には,Adobe Acrobatと言う比較的高価なソフトが必要だったが,最近では,PDF文書を作成するための比較的安価な,あるいはOpenOfficeを代表とする無料のソフトが現れ,閲覧だけではなく,PDF文書の作成もコストがかからなくなってきた.このようなPDF文書の普及に伴い,現在,ほとんどのパソコンにおいて,Adobe Reader がインストールされるようになった.

 今回見つかった,危険なセキュリティホールはこの Adobe Reader6.0.0 に関するもので,そのまま放置しておくと,悪意を持って作成されたPDF文書の閲覧時にウイルスに感染したり,パソコンを破壊されたりする可能性がある.直ちに,対策を施したAdobe Reader6.0.3 にバージョンアップすることをお薦めする.但し,12月20日現在のところ,日本語版 Adobe Reader6.0.0 の持つ自動更新機能や「ヘルプ」メニューの「更新」をクリックしても,Adobe Reader 6.0.3 には更新できない.6.0.3 への更新のためには,手動で下記操作を行う必要がある.

1)Adobe Reader6.0.0をアンインストール

2)Adobe Reader6.0.1をダウンロードし,インストール

3)Adobe Reader6.0.1を起動し,「ヘルプ」メニューの「更新」をクリック

4)「Adobe Acrobat-Reader 6.02 Update」をクリック

5)「追加」ボタンをクリック

6)「更新」ボタンをクリック

7)「OK」ボタンをクリックして,ダウンロード開始.

8)「今すぐインストール」ボタンをクリックして,インストール開始.

9)インストールが終了すると,Adobe Reader6.0.2が起動するので閉じる

10)このリンクのページの左にある,赤い「download」ボタンをクリック

   注意:この6.0.3パッチは英語と日本語のみ対応.

11)表示されたページの赤い「download」ボタンをクリック

12)「実行」ボタンをクリックでダウンロード開始.

13)「実行する」ボタンをクリックし,インストール開始.

14)「Next>」ボタンをクリック

15)「Install」ボタンをクリック

16)「Finish」ボタンをクリック


参考ページ:Adobe Reader/Acrobatに危険なセキュリティ・ホール

SoftEther VPN 2.0 ベータ版登場

2004-12-18 23:14:51 | ソフト
フリーのVPNソフトであるSoftEtherの最新版,「SoftEther VPN 2.0 ベータ版」が登場した.

 このソフトは,表向き(?)には,導入の容易なフリーのVPN用のソフトという顔を持つ.しかし,このソフトのすごいところは,VPNの構築にあるのではない.一切投資をすることなく,インターネット上にもうけられた様々な障害(ファイヤーウォール等)を乗り越えて,不特定多数の参加可能な仮想ネットワーク(Ethernet)を,簡単に構築できるところにある.すなわち,積み重ねたプロトコルのレイヤーをご破算にしてしまう破壊力と,破壊の後に新たなレイヤーを積み重ねられるという創造力を合わせ持っている.このソフトが初めて登場したとき,私はこれを「大発明」だと感じた.

 私は知らないが,すでにインターネット上に,このソフトを利用した全く別の巨大仮想ネットワークが,密かに稼働していても不思議ではない.しかも,今回のバージョンアップは,このソフトにさらに磨きがかかり,より大規模な仮想ネットワークの構築が可能となった.現在はベータ段階だが,今後も目を離すことの出来ないソフトだと言える.

DVDエラー計測マニア御用達ドライブ

2004-12-15 23:26:15 | DVD
 DVD焼き品質重視派やDVDエラー計測マニアに注目されていたドライブ,プレクのPX-716Aレビュー記事が出た.「迷わず勧められる、現時点で最強クラスのDVDドライブ」とのこと.

 リアルタイム・レーザー出力制御「POWEREC」,あの太陽誘電との技術提携により可能となった焼きストラテジ学習機能「AUTOSTRATEGY」,そしてメカチルト+液晶チルトの「IntelligentTilt」と高品質焼きのための機能を満載.

 さらにDVDエラー計測マニアにとっては,PI/POエラーだけではなく,民生機でほぼ唯一,Time Analyzer(TA)テストが可能なドライブでもある.

 ただこのレビューでは,実際の焼き品質テストを行っていない.真の実力は,今後発表されるであろう,様々な方面からのレポートと,ファーム更新で明らかになると思われる.2ch では評判が芳しくないようだが…

Half-Life2の起動時,CD-ROMが不要に

2004-12-13 04:28:03 | Half-Life2
 DirectX9の表現能力を堪能するためにAmazonで購入した,FPSの「Half-Life2 日本語版」.このゲームは,開始時にインターネット上のSteamのサーバに接続し,認証を行うことを基本とする(但し,オフラインモードもある).この接続には認証だけではなく,ソフトの自動更新も行うようだ.

 先日,このゲームのインストールされているメインマシンのファイヤーウォールSygate Personal FireWallが,このゲームの更新が起こったことを警告してくれた.それ以降だと思うが,今まで起動時に必要とされていた「Half-Life2」CD-ROMの,ドライブ挿入が不要となった.これで起動に際し,面倒が減ったのだが,もともと,ダウンロード購入をしたユーザーの場合は,CD-ROMの挿入が不要(と言うか不可能)だったため,今回は,その仕様に合わせたようだ.トラックバックのリンクも参考に.

AOPEN DVD1648AAP PROの新ファーム登場

2004-12-11 22:19:11 | DVD
 私がDVDエラー値の計測のために使用しているDVD-ROMドライブのAOPEN DVD1648AAP PRO の最新ファームが1.01がアップされた.AOPENのdownload centerの「Firmware」よりダウンロードできる.

 今回のアップデートは,「より多くのメディアに対処するための改良」とのこと.現在このドライブとNero CD-DVD Speedを使用して,DVDエラー値を計測しているが,今までたびたびハングすることがあった.この更新により,ハングが無くなるかどうかについては,また報告する.

Sleipnir作者,盗難事件から復活

2004-12-09 21:55:15 | ソフト
 以前記事にした,著名なフリーのタブブラウザであるSleipnirの作者が,パソコンの盗難にあい,ソースコードを失った事件で,うごきがあった.

 Sleipnir Wikiによると,作者はスクラッチから新たなブラウザを作ることを決意した模様.プログラムに携わっているものならわかると思うが,一度作ったコードと同じものを再び作るのは,精神的に大きな負担となる.おそらく新ブラウザのプロトタイプは,半年後にお目見えするとは思うが,作者の制作意欲を維持する「燃料」として,Sleipnirにはない画期的機能が欲しいところだ.

 何か素晴らしいアイディアを思いついたら,Sleipnir Wikiに書き込んであげて欲しい.

DirectX7→DirectX9 その4

2004-12-08 21:36:00 | 自作PC
前回までのあらすじ.

ついに購入した,DirectX9世代のVGAカード,アスクで発売しているPowerColorRADEON9600Pro.メモリ256MB,ゲームソフト1本,DVD関係ソフト付きで,税込み¥12,980!早速,我がメインマシンに取り付け,最新版ドライバーと共に試運転.ベンチマークの,3DMARK'03を実施した……と言うところまでが,前回のお話し.さてその続きだが…

 初めて見る3DMARK'03は,やはり以前のベンチマーク3DMARK2001SEよりも,映画に近い感じになっていた.環境バンプマッピング等により,モノの質感は以前よりもかなり増しており,特に屈折シェーダ等による水表現は今までと全く異なり,本物にかなり近くなった.ベンチマーク値は,2462~2513と,PCFANにおけるRADEON9600Proのベンチマーク値2500近くとなり,一安心した(ちなみに3DMARK'05のスコアは1146).ところが…

 今までnVidiaばかり使っていた私は,RADEONに関する知識が少ないため,あちこちのページを見て回り,情報収集を行った.するといろんな事がわかってきた.PowerColorは激安系で,製品の評判があまり良くないのだ.逆に,購入予定だったsapphire の評判はなかなか良い.確かに「安かろう悪かろう」の評判通り,交換直後には,画質が以前のnVidiaより若干落ちた感じはあった.しかし,それは気になるほどではなかった.ただ気になることが一つだけあった.それはメモリクロックだ.

 ドライバーCATALYSTの表示では,メモリクロックが200Mhzとなっていたのだ.確か,このカードはメモリクロック400Mhzと箱に書いてあったではないか?そこで,調べていく内に,これはメモリにDDRが使用されており,実質内部的には倍の400Mhzになっていることがわかった.そこまではよいのだが,RADEON9600Proのメモリクロックは300Mhz(内部600Mhz)であることも同時に判明した.この差はいったい何だ?

 そしてATiWiKiの記事を発見.このページを読んで,謎は解けた.

 上記ページによると,この製品は「地雷」なのだそうだ.但し,自分の感想を言えば,「地雷」と言うほどのモノではなく,単なる「RADEON9600Pro 廉価バージョン」と言っていいと思う.つまり,本来の300Mhzで作動するメモリを使用せず,安い(遅い)200Mhzで動くメモリを256MB使用していたわけだ.確かにアスクのこの製品ページには,はっきりと「コストリダクション スペシャルバージョン」と書かれており,箱にも「400Mhz/400Mhz」とコアクロックとメモリクロックが明記されている(画像参照).

 ということで,今回のカードは,本来のRADEON9600Proチップのパフォーマンスは出し切れていないかもしれないが,購入予定のカード以上のパフォーマンスが,比較的安く手に入ったということで,自分的には,どちらかというと得をした気持ちだ.ちなみに価格コムのこの製品のページによると,通販の最安値が現在¥12,606となっており,送料まで考えれば,ほぼ最安値でこのカードを手に入れたことになる.後は,寿命がどのぐらい持つかだが…

 今回のスペック上の事件(?)は,自作PCを行っているものならば,良く出くわすケースだろう.PCパーツの安モノは,「スペック表に現れにくい」「購入者の気づかない」部分でコストダウンを図っているモノが多い.その中の最悪なモノ,「動かない」「スペック詐称・詐欺」「すぐ壊れた」「おそろしく遅い」といったものが,いわゆる「地雷」だ.だから,今回のようにメモリクロックが本来のスピードよりも遅いことが発覚しても,「地雷」的なものでなかれば,さして動ずることもない.このPC自作の世界では,このようなことは「常識」としてまかり通っている.だからこそ,「当たり」を引いたときの喜びもまたひとしおだ.

ということで,今回の「DirectX7→DirectX9 カード購入編」はひとまず終了.また,続編をやるかもしれないので,お楽しみにネ.

DirectX7→DirectX9 その3

2004-12-07 08:58:48 | 自作PC
前回までのあらすじ.

 DirectX9世代の1万2千円ぐらいのVGAカードとして,RADEON9550及びRADEON9500Pro といったチップを搭載したカードが購入候補に上がった.近所のパーツ屋であるDOSパラ静岡店に,Sapphire RADEON9550というカードが,¥11,480であることをWebページで知った私は,さっそく店に向かった.ここまでが前回までのあらすじ.さてそれからだが…

 ところが,なんとそのカードが売り切れだった.がっかりしたが,まだあきらめたわけではなかった.と言うのも,DOSパラ静岡店のすぐ隣には,コンプマート静岡があったからだ.そこでコンプマート静岡店に似たカードがないか探しに向かった.

 コンプマート静岡店は,パーツ専門店ではないのだが,意外にパーツの品揃えが豊富だ.VGAカードもその例外ではない.たくさんのカードの中に,予算内で収まるカードはあるのかと,探してみたところ,発見!

 アスクで発売しているPowerColorRADEON9600Proが,税込み¥12,980だ!確かに,予算を¥1,000オーバーするのだが,RADEON9600Proは,RADEON9550以上のパフォーマンスを持っている.しかも,おまけとして HITMAN:contractsという,英語版ではあるが,比較的新しいゲームのフルバージョンもついていた.それだけではなく,CyberlinkのPowerDVD,PowerDirector, Power2GO, PowerProducerといった,DVD再生・ビデオ編集・DVDオーサリング・焼きソフトまで詰め合わせになっている,CyberLink DVD Solutionの廉価版もおまけでついてくる.正直言って,PowerColorというブランドは,その時点ではよく知らなかったが,VGAカードについては,今までもブランドをあまり気にしていなかったため,さっと購入を決定した.

 帰宅し,早速取り付け,ドライバーである最新版CATALYSTをダウンロードし,導入.ここまでほぼ無問題.さあ準備が出来たところで,今までのカードでは出来なかったベンチマークである,3DMARK'03を実行した.さてその結果は?そしてPowerColorのボードに隠されたいた,ある真実とは?

またまた続く…

DirectX7→DirectX9 その2

2004-12-03 22:15:18 | 自作PC
前の記事に書いたとおり,1万2千円の予算以内でRADEONのVGAカードをどうやって選択するか.VGAカードの世界では,最新カードの廉価版よりも,世代の古い高級カード(今は廉価版と同じ値段ぐらい)の方が,パフォーマンスがよい場合がある.ただし,パフォーマンスが良くても,新しいDirectXの表現が出来ない(最新カードの
廉価版は出来る)といった制限が付く場合もあり,ややこしい.これにおまけソフトやメモリ容量,クロックの若干の違いなど,さまざまなファクターが絡んでくるともうお手上げである.ところが今回は強い味方が手元にあった.

それは,Webではなく,雑誌である.私は自作PC雑誌PCFAN(毎日コミュニケーションズ)の愛読者だが,その9月15日号に「グラフィックボード勢力図」と言う記事が掲載されていた.その記事は気合いが入っており,nVidiaとATIの各チップ毎のベンチマークテストの結果がずらりと掲載されていたのだ.ちなみに自分が今まで使用していたGeForce4MX440は,一番パフォーマンスの低いカードとして掲載されていた.

そのベンチマーク値と予算より,RADEONの9500Pro,9550の両方が候補に上がった.近所のDOSパラ静岡店のページを調べたところ,Sapphire RADEON9550というカードが,¥11,480で予算にぴったしだ.さっそく,DOSパラ静岡店に向かったのだが…

この続きは明日以降に(^.^)/~~~

DirectX7→DirectX9

2004-12-02 14:12:24 | 自作PC
ようやく我が家のメインマシンも,DirectX9世代に突入した.もともとメインマシンには,玄人志向のGeForece4MX440のビデオカードを使用していた.もちろんファンレス.2年ぐらい前の当時で,5000円ぐらいだったと思う.とりあえず,そこそこの3D能力を持っており,古いゲームなどは,あまり苦もなく動いていた.しかし,このカードは「GeForce4」と言う名前が付いているにもかかわらず,DirectX8ではなく,DirectX7世代のカードだった.やはり,最新の3Dゲームに使用されている,DirectX9の画面と比べてしまうと,表現に格段の差がある.特に水の表現は,DirectX7では単なる動くモヤのように表現されるが,DirectX9では,ちゃんと水面に景色が映り込み,なおかつ波だってくれている.まさに本物の水の感じだ.水にこだわりを持つWaterMindとしては,この点は見逃せない.

そこで,PCゲームのFPSで傑作と言われ,DirectX9の機能をフルに使っていると言われる「Half Life 2」の購入を機会に,ビデオカードを更新しようという気になったわけだ.まあ気の早いクリスマスプレゼントと言ったところだ.しかし,予算はそれほどあるわけではない.今まで,VGAカードというと,高くても1万2千円ぐらいで間に合わせてきた.この予算で,3D性能の良いカードというと,ほぼ ATiのRADEONになる.しかし,RADEONチップと一言で言っても,様々な型番=能力差があり,値段も異なる.多種にわたるこれらのVGAカードの中から,予算に合う性能の良い1枚を選択することがいかに難しいか,自作PC経験者ならおわかり頂けると思う.さて,どのような方法でカードを選定し,どのカードに決定したのか?

…明日以降に続く<>