本日は,手短に記事紹介.オープンソースのデータベースと言えば,高速なMySQL,高機能なPostgerSQLの2つをあげることができる.これらのデータベースは,比較的有名な企業でも採用されており,すでにスタンダードなRDBMSとして定着した感がある.
これらのデータベース技術者の間で,しばしば話題になるのが,「結局のところ,この2つのオープンソースRDBMSのどちらが最も優れているか?」と言うことだ.だいたい結論的には,case-by-caseで,速度が要求される場合はMySQL,商用データベース並みの機能が必要ならばPostgerSQLということで落ち着いているようだが,それぞれのデータベースとも,バージョンアップ毎に機能を上げてきており,そのたびにこの話題は蒸し返されることになる.
特に最近では,MySQLの最新バージョン4.1において,念願のサブクエリがサポートされ,またPostgerSQLの最新バージョン8.0においては,ついにWindowsにネイティブ対応した.これらの高機能化は大歓迎だが,これらの機能追加によって,内部処理はより複雑になり,結果的にパフォーマンス(処理速度)が落ちてしまう可能性は否定できない.また新機能の搭載は,新たなバグを呼び込む可能性もある.MySQL4.1のUnicode対応により発生した日本語処理問題は,旧バージョンからのバージョンアップを事実上不可能にさせている.その上,特に高速性が売り物のMySQLの高機能化に伴い,ご自慢のパフォーマンスが出せなくなった場合,この2大オープンソース・データベースの色分けは曖昧にならざるを得ない.いったい,最強はどっちなんだ?
このような状況下,おもしろいイベントが,新宿の日本電子専門学校で25~26日に開かれた.「オープンソースカンファレンス2005」の「DB 三つ巴」というセッションだ.普段はライバル関係にあると思われるMySQL,PostgerSQL,そしてマイナーなやはりオープンソース・データベースであるFireBirdの,それぞれの日本ユーザー会の代表者が一堂に会して議論するという,ちょっと「朝まで生テレビ」を彷彿とさせるような内容だ.そのレポート記事が28日掲載された.
MYCOM PCWebの「オープンソースカンファレンス2005 - MySQL/PostgreSQL/Firebird三つ巴、今あえて語るそれぞれの不満」がそれだ.
詳しい内容は,上記リンクを読んで欲しいが,議論の出だしとして,それぞれの代表が自らのデータベースの不満を語ったところが興味深い.この部分を読むだけで,現在のバージョンにおける,それぞれのデータベースの特徴が把握できると思われる.その後,ついにパフォーマンスの話題に移ったのだが,結局のところ,データベースのパフォーマンスは,現実に運用されているデータベースをシミュレートするような,標準的なベンチマークテストを確立しない限り,語ることはできないと言う結論に達したようだ.ここら辺は,グラフィック・ボード(ビデオカード)の3D能力判定の状況と非常に似ている.とはいえ,公平で標準的なデータベース・ベンチマークテストをだれが確立するのだろう?やはり,オープンソース・コミュニティということになるのだろうか?
最後に上記ページの下部にある関連記事には,ちょっとした両者のちょっとしたベンチマークテストの結果が掲載されている.また他の記事も,たいへん興味深いものなので,オープンソース・データベースに興味のある方は,ご一読されることをお薦めする.
これらのデータベース技術者の間で,しばしば話題になるのが,「結局のところ,この2つのオープンソースRDBMSのどちらが最も優れているか?」と言うことだ.だいたい結論的には,case-by-caseで,速度が要求される場合はMySQL,商用データベース並みの機能が必要ならばPostgerSQLということで落ち着いているようだが,それぞれのデータベースとも,バージョンアップ毎に機能を上げてきており,そのたびにこの話題は蒸し返されることになる.
特に最近では,MySQLの最新バージョン4.1において,念願のサブクエリがサポートされ,またPostgerSQLの最新バージョン8.0においては,ついにWindowsにネイティブ対応した.これらの高機能化は大歓迎だが,これらの機能追加によって,内部処理はより複雑になり,結果的にパフォーマンス(処理速度)が落ちてしまう可能性は否定できない.また新機能の搭載は,新たなバグを呼び込む可能性もある.MySQL4.1のUnicode対応により発生した日本語処理問題は,旧バージョンからのバージョンアップを事実上不可能にさせている.その上,特に高速性が売り物のMySQLの高機能化に伴い,ご自慢のパフォーマンスが出せなくなった場合,この2大オープンソース・データベースの色分けは曖昧にならざるを得ない.いったい,最強はどっちなんだ?
このような状況下,おもしろいイベントが,新宿の日本電子専門学校で25~26日に開かれた.「オープンソースカンファレンス2005」の「DB 三つ巴」というセッションだ.普段はライバル関係にあると思われるMySQL,PostgerSQL,そしてマイナーなやはりオープンソース・データベースであるFireBirdの,それぞれの日本ユーザー会の代表者が一堂に会して議論するという,ちょっと「朝まで生テレビ」を彷彿とさせるような内容だ.そのレポート記事が28日掲載された.
MYCOM PCWebの「オープンソースカンファレンス2005 - MySQL/PostgreSQL/Firebird三つ巴、今あえて語るそれぞれの不満」がそれだ.
詳しい内容は,上記リンクを読んで欲しいが,議論の出だしとして,それぞれの代表が自らのデータベースの不満を語ったところが興味深い.この部分を読むだけで,現在のバージョンにおける,それぞれのデータベースの特徴が把握できると思われる.その後,ついにパフォーマンスの話題に移ったのだが,結局のところ,データベースのパフォーマンスは,現実に運用されているデータベースをシミュレートするような,標準的なベンチマークテストを確立しない限り,語ることはできないと言う結論に達したようだ.ここら辺は,グラフィック・ボード(ビデオカード)の3D能力判定の状況と非常に似ている.とはいえ,公平で標準的なデータベース・ベンチマークテストをだれが確立するのだろう?やはり,オープンソース・コミュニティということになるのだろうか?
最後に上記ページの下部にある関連記事には,ちょっとした両者のちょっとしたベンチマークテストの結果が掲載されている.また他の記事も,たいへん興味深いものなので,オープンソース・データベースに興味のある方は,ご一読されることをお薦めする.