猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

猿八座 新春 鎌倉公演 ご案内

2015年12月10日 20時56分27秒 | お知らせ
おかげさまで、続々と東京公演の予約をいただいております。誠にありがとうございます。まだ余裕がありますので、ご親戚、お知り合いにお声掛け下さい。さて、東京公演に引き続き、翌1月24日(日)は、鎌倉に巡業させていただきます。鎌倉公演は「小泉八雲」特集ですので、演目が異なります。人形による「耳なし芳一」は、鎌倉公演のみの演目となっておりますので、ご注意下さい。又、1月16日(土)東京での「耳なし芳一」は、私の素語りで、人形はつきません。「芳一」をご覧になりたい方は、是非、鎌倉へお運び下さい。

来春 猿八座が東京にやって来る

2015年11月16日 21時34分23秒 | お知らせ
今年、最後の公開稽古には、およそ30名もの方々にご来場いただき、稽古場が満員でした。
熱心な方々ばかりで、緊張しましたが、力一杯、勤めさせていただきました。ありがとうございました。
また、ご来場下さい。

撮影:藤田雅善氏
「角田川」渡し船の船頭から、探し求めていた息子の消息を聞く母。息子梅若は、1年前に、この川岸で行き倒れたと、知らされる。

撮影:藤田雅善氏
「耳なし芳一」平家武者の亡霊は、琵琶語りをさせる為に、芳一を迎えに来た。

さて、来春、1月には、猿八座東京公演が計画されています。
東京地方のファンの皆様にとっては、またとないチャンスです。
どうぞ、ご予定下さい。詳細は、チラシができ次第、お知らせします。

[猿八座東京公演 概要]

猿八まつり(ギャラリー展示)1月9日(土)~1月23日(土)
   
★ 八太夫素浄瑠璃の夕べ  1月16日(土)午後6:30~ 
 
   耳なし芳一 (原作:小泉八雲 脚色:姜八景 補綴:西橋八郎兵衛 節付:渡部八太夫)
   (原作:内田百 脚色:渡部八太夫・姜信子 節付:渡部八太夫)                     
   前売り2000円 当日2500円 

   

★ 猿八座人形浄瑠璃 

   1月22日(金)午後7:00~  (三番叟・角田川・山椒太夫)
   1月23日(土)午後3:00~  (三番叟・角田川・信太妻)
            
   前売り3000円 当日3500円 お弁当・1ドリンク付き


会場 馬喰町 ART&EAT  〒101-0031 東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビル202.

予約・問い合わせ 03-6413-8049


猿八座鎌倉公演(予定) 

期日 1月24日(日) 猿八座人形浄瑠璃 (三番叟・耳なし芳一)(時刻未定)

会場 古民家スタジオ・イシワタリ 神奈川県鎌倉市長谷1-1-6 

猿八座 公開稽古 入場無料

2015年10月06日 12時52分13秒 | お知らせ
秋の公演が一段落した11月15日(日)、しばらく実施できなかった公開稽古を開催いたします。紫雲寺周辺の方々はどうぞ、お気軽にお出で下さい。いつも通り、入場無料・飲食可です。演目は、新作の角田川と耳なし芳一。場所は、新発田市真中1868:東光寺心萃房。問い合わせは、西橋080-2012-9115まで。


第3回てぃーだかんかん小劇場 角田川・耳なし芳一 

2015年08月31日 11時48分47秒 | お知らせ
いよいよ、9月。琉球カフェ てぃーだかんかん(豊田市)での公演が近付いて来ました。
今年のてぃーだかんかん小劇場は9月12日です。詳細は

http://blogs.yahoo.co.jp/cafe_teida

をご覧下さい。

又、今年は、もうひとつ公演させていただく事になりました。

9月13日は同じく豊田市の顕正寺で、同じ演目です。

http://kenshouji.web.fc2.com/

をご覧下さい。

さて、新作「耳なし芳一」は、鋭意制作中です。


新たな語り物 まゆんがなし 八重山の来訪神

2015年08月31日 11時04分24秒 | お知らせ
 八重山諸島の石垣島川平(かびら)に伝わる節祭(しちまつり)にはマユンガナシという神(精霊)が登場する。「マユ」とは「真の世」のことであり、「ガナシ」は敬称で、あわせて「真世の尊いお方」という意味になるそうだ。大それた事に、この聞いたことも無い神を演じる事になった。



というのも、
姜信子氏から、物語に節をつけて語ってもらえないかと依頼されたからなのだ。このところ、小泉八雲など、浄瑠璃以外の節付けを試みてはきたが、さすがに、この依頼には驚いた。いったいどいうことになるのだろうか・・・  

 姜信子氏の新刊「はじまりはじまりはじまりはじまり」が、羽鳥書店から出版される。その記念イベントのお知らせが、下のチラシ。出演するイベントは、9月9日の橙書店(熊本)と9月22日ふげん社(築地)で、このイベントでの、私の役目は、その最後の物語「まゆんがなし」のはじまりの物語を語る事なのである。


忘れ去られた物語たち 38 古浄瑠璃 とうだいき⑥(終)

2015年08月17日 16時16分09秒 | お知らせ
燈台鬼⑥(終)

 15年ぶりに燈台を外され、物を言える薬を飲まされた恋子は、夢から覚めた様な気持ちです。何もかもが信じられないという面持ちで、御前に引き出されました。やがて、恋子は、仏を売りに来た商人に向かって尋ねました。
「私は、その昔、西上国より大将として遠征した恋子という者であるが、戦に敗れた為、顔の皮を剥がされ、昼夜を問わず、火を灯され続けた。物を言えぬ薬を飲まされたが、心の内にて弥陀の名号を唱え続けた験によって、このように御助けを被ることとなった。それにしても、その御仏は、私の仏であるに間違い無い。この仏は、私が出陣の時に、形見として妻に渡した物だ。あなたは、どうして、これを持っているのです。」
これを聞いた恋坊は、恋子の袂に縋り付いて
「ご存知無いのも当然ですが、私は、胎内にて捨てられた、あなたの子供です。父上を探して、これまで参りました。ああ、なんという有りがたさでしょうか。」
と泣くばかりです。恋子は、夢とも現とも弁えず、親子共々抱き合って嬉し泣きに暮れました。しかし恋子は、力無く
「さても遠路を遙々と、ようやくに尋ね来たことは大変にご苦労なことであったが、このような姿では、もう故国に帰ることなどできない。顔の皮を剥がされて、餓鬼道に落ちたも同然。玄冬素雪の寒さに重ねる衣も無く、寒地獄に落ち、九夏三伏の暑さには、額の灯火が灼熱地獄となり、修羅畜生と同然なのだからな。お前は、名を何と言うのか。」
と言うのでした。しかし恋坊は、
「私は、恋坊と申します。古里で母がお持ちです。そんな事を言わないで早く西上国に帰りましょう。父上様。」
と、励ますのでした。これを聞いた臣下大臣は、この親子のことを王様に奏聞したのでした。王様は、
「おお、まだ見もせぬ父を恋しく思って、遙々と尋ね来る志しは、きっと仏の化身であるに違い無い。麻呂には、世継ぎの王子がないから、恋坊をわしの世継ぎとせよ。」
との宣旨です。恋坊は畏まって、
「その宣旨に背くのではありませんが、古里では、母が今や遅しとお待ちです。父上を無事に西上国に送り帰してから、宣旨に従いたく思います。どうか、西上国に戻ることをお許し下さい。」
と言うと、恋坊は虚空に向かって手を合わせ始めました。
「南無阿弥陀仏。弥陀如来。今一度、父を元の姿に戻して下さい。」
と、肝胆砕いて念仏し、祈願したので、仏力が顕現して、恋子は、元の姿に戻ったのでした。

 それから、恋坊と恋子は早速に、西上国に帰りました。西上国の王は、
「このような事は、金輪際無いような奇蹟だ。」
と驚いて、法皇に退くと、恋子を国王にしたのでした。さて、その後、恋坊は南海国に戻って、目出度く国王になったのでした。その昔、西上国と南海国は、仲が悪い間柄で、戦争ばかりしていましたが、今は、親子がそれぞれの国王となったので、どちらの国も平和で豊かな国として、末永く栄えたということです。貴賤上下の人を問わず、だれでも感心しない人はいなかったということです。
おわり


慶安三年正月吉祥日
西洞院通長者町草紙屋長兵衛

恒例 人形浄瑠璃を楽しむ会 村上公演のお知らせ

2015年07月29日 16時52分30秒 | お知らせ
年によって会場は変わりましたが、田村初美さん企画による、村上市内での猿八座公演は、今年でもう4年目となります。毎年、大変ありがとうございます。今年も村上の皆さんに会える日を楽しみにしています。お申し込み・お問い合わせは、090-2544-6500(田村)まで、お願いいたします。

人形浄瑠璃と日本酒の夕べ

2015年07月29日 16時41分30秒 | お知らせ
秋の夜を、お酒と人形浄瑠璃でお過ごしになりませんか?新発田市の酒蔵「金升(かねます)酒造」様のご協力による、「升々楽座」の魅力的な企画です。定員がありますので、お早めにご予約下さい。詳しくは、以下のチラシをご覧下さい。
お申し込みは、金升酒造株式会社・金升蔵カフェ:電話0254-22-3131 です。

平成27年 秋の公演 ご案内

2015年07月23日 21時15分41秒 | お知らせ
9月以降の渡部八太夫が出演する公演予定を、お知らせいたします。
個々の公演の詳細は、チラシができ次第、別途お知らせいたします。

尚、姜信子氏が企画する講義・講座等に伴う公演を、「信夫組(しのぶぐみ)」と呼ぶことにしました。

9月9日(水)

  姜信子作『はじまりはじまりはじまり』刊行記念の宴

   歌います、語ります、たびのはじまり。

   午後7時~ 於 橙書店 (熊本市) 

  演目:書き下ろし祭文:「旅のはじまり-まゆんがなしの物語」弾き語り


9月10日(木)

   熊本学園大学 「日本の語り物ワークショップ」姜信子氏講義の中で説経祭文の弾き語り(演目未定)


9月11日(金)

  福岡県久留米市 信夫組公演:弾き語り説経祭文「信徳丸」・弾き語り猿八節「耳なし芳一」 午後6時~
   古民家デイサービス「みんなの時間」

9月12日(土) てぃーだかんかん小劇場 猿八座人形浄瑠璃公演 「角田川」「耳なし芳一」  午後6時から
  
9月13日(日) 豊田市岩倉町 顕正寺公演 猿八座人形浄瑠璃 「角田川」「耳なし芳一」 午後2時から

9月19日(土) 東京都府中市立新町小学校 道徳授業地区公開講座 11:15~ 於体育館
         信夫組公演:弾き語り説経祭文「葛の葉子別れ」

10月3日(土) 新発田市金升酒造公演 人形浄瑠璃猿八座「信太妻」

10月4日(日) 人形浄瑠璃を楽しむ会 会場:村上市教育情報センター視聴覚ホール  人形浄瑠璃猿八座「信太妻」

10月11日(日)あきる野市 菅生歌舞伎 説経祭文「佐倉宗吾義民伝・渡し場段」(野口令太夫:中田惹八三味線)

10月25日(日)新潟市砂丘館公演 人形浄瑠璃猿八座「信太妻」 午後13:30開演 


あっちこっちですが、機会がありましたら、御声援下さい。