猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

満員御礼 菅生歌舞伎公演 おひねりの嵐

2012年09月29日 20時18分29秒 | 菅生歌舞伎

二年ぶりに建てられた「東京都有形民俗文化財菅生組み立て舞台」の美しい姿

Dscf2160

心配していた雨でしたが、熱中症注意を呼びかける程の陽気の中、無事に正勝神社奉納歌舞伎が行われました。稽古では、ダメだしばかりでしたが、本番では、人が変わった様に上出来でした。特に浜松屋の芝居運びは大変上達しました。それは観客の歓声で良くわかりましたね。今年は、観客の皆さんに助けられました。ご声援ありがとうございました。

下座チームは今年も、笛・高崎、三味線・中田、唄・太鼓・三味線・渡部で務めさせていただきました。特に三番叟の「鈴の舞」では、私が作曲した「猿八三番叟」を使って、踊ってみました。人形の踏みも人間の踏みも同じですね。

Dscf2176

テンポ良く展開できた浜松屋の様子(撮影:崎村さん)

Dscf2200

おひねりが飛び交った白波五人男(撮影:崎村さん)

Dscf2222

毎年、秩父歌舞正和会の皆々様にはお世話になっておりますが、本年も大変お世話となりました。ご支援ありがとうございました。


東京の農村歌舞伎 菅生一座 いよいよ本番迫る

2012年09月27日 17時30分29秒 | お知らせ

9月29日(土)13:30より、行われる奉納歌舞伎が、いよいよ目前に迫ってきました。連日連夜、最後の稽古が行われています。二年に一度造られる東京都有形文化財の菅生組み立て舞台も建てられて、本舞台での稽古を行っていますが、残念ながら9月23日(日)のリハーサルは雨のため、地区会館内で行われました。
リハーサルの時の着付けの様子。衣装はすべて奥さん連中の手作り、着付けも奥さん方独壇場です。
Dscf2127 

本舞台での稽古の様子。白波五人男稲瀬川勢揃い
Dscf2148

稽古が終わると、一杯が始まりますが、つまみは、なんと、菅生に最近出没する「いのしし」の肉です。私は、共食いになってしまいました。今年は、既に3頭が食されています。菅生という所は、こういう所です。

Dscf2121
台風18号の接近を警戒していましたが、29日(土)は晴れそうな予報に変わってきましたね。週末には、あきる野市菅生へお出で下さい。


猿八座 山椒太夫 岐阜(ラーニングアーバー横蔵)公演の記録1

2012年09月18日 22時05分36秒 | 公演記録

去る、8月17日に、岐阜県のラーニングアーバー横蔵10周年記念で演じた「山椒太夫」が、以下のようにyoutubeにアップロードされましたのでお知らせいたします。

以下は、横蔵の山田さんからの記事です。

夏まつり前夜祭の「山椒大夫」のビデオをyoutubeにアップロードしました。

樹庵のフェイスブックページからご覧いただけます。

http://www.facebook.com/LearningArborYokokura

youtubeに直接アクセスされる場合はこちらです。

http://youtu.be/CGB1AfZL3Xg
http://youtu.be/kSYxxEZ6AMM
http://youtu.be/6jGDa7Tlqho
http://youtu.be/vLtl8cJT8Pc
http://youtu.be/enLBLiQfihk
http://youtu.be/P3sg0vwmDBM

アップロードする動画のサイズの制限上,
全56分を12分ずつに分割(分割前後で重複してあります)
してあります。


豊田市 第12回 ストリーテリングフェス2012 

2012年09月13日 00時22分17秒 | 公演記録

愛知県豊田市の豊田市文化振興財団が中心となって主催する「ストリーテリングフェスティバル」は、『日本や世界各地で人間文化の語り部、伝道者として活動しているストリーテラーとの草の根の交流を通して、語りや音楽による地域おこしと共に、その地域に伝承される民俗芸能の伝承と発展を図ることを目的』としているとパンフレットに書かれています。

8月31日から7回に渡って豊田市内の農村舞台等を活用して公演が行われました。猿八座は、その千秋楽に参加させていただき、誠にありがとうございました。

9月8日は、豊田市藤岡地区の八柱神社の舞台で、古屋和子氏の「説経小栗判官」の語りに続けて「車曳き」を演じました。

小栗判官を琵琶で語る古屋和子氏、笛は松尾慧氏

Dscf1962

何故、照手が餓鬼阿弥車を曳くことになったのかまでを、語っていただき、引き続き「車曳き」の段を演じました。

201209083

9月9日は、この企画の千秋楽でした。寺部の八幡宮の舞い殿を特設の舞台として山椒太夫を演じました。こうした野外ステージは、その時々、場所々々で、苦労も多いですが、結果は大抵、ホール等で演ずるよりも勝っていることが多いです。やはり神仏のご加護があるんですね。本番の写真は撮れませんでしたので、リハの写真を掲載します。本番の写真をお持ちの方がいらしゃいましたら貸してください。

20120909_1

20120909_4

お世話になりました豊田市の皆々様、大変ありがとうございました。


秋の便り 段菊

2012年09月06日 10時12分50秒 | 日記

昨年植えた段菊が、元気に生い茂り、2年目の花を咲かせ始めました。

信太妻の狐葛の葉の気分になって、愛でています。

Dscf1923_4

日中はまだ暑いですが、朝夕の涼しい風が段菊を揺らしていると、つい、「信太妻」の一節を口ずさんでしまいます。

「ああ、冷ややかなりし、秋の風、引き煩らわば、如何せん。」

Dscf1920

昨年の記事を参照

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20111025


東京の農村歌舞伎 菅生一座 定期公演のご案内

2012年09月05日 23時54分45秒 | お知らせ

菅生一座は、昨年来取り組んでいる「青砥稿花紅彩画」(浜松屋)の稽古を続けてきました。昨年は、途中で止まらなければいいやといったレベルでしたが、今年は、間延びしてしまう遣り取りをテンポ良く進めることに主眼を置いて稽古を進めてきました。世話物の難しさですが、まだまだといったところ・・・平成27年に計画されている地芝居サミットまでには、なんとか観られるものに高めたいものです。

熱が入ってきた稽古の様子(菅生会館にて)

Dsc00028

Dsc00033

公演チラシができました。小雨は決行ですが、台風等の悪天が予想される場合は、残念ながら中止となります。

Ccf20120905_0000


猿八座人形浄瑠璃公演 信太妻 お知らせ 

2012年09月04日 22時24分19秒 | お知らせ

新潟県村上市塩谷での公演チラシです。

2月の新潟大学公演での「信太妻」は説経祭文で節付けしたものでしたが、その後、文弥節を取り入れた「猿八節」に改曲しました。既に心萃房での公開稽古で実験しましたが、今回の公演が新しい浄瑠璃での「信太妻」の初演となります。是非ご覧下さい。

ところで、「塩谷」という場所は、説経に由緒があります。

「御物絵巻をくり」によると、照手姫が六浦が浦から人買いに売られて、転々と売られていく道行きに、次のように書かれています。

『六浦が浦にも買い止めず

釣り竿の嶋にと買うて行く

釣り竿の嶋の商人が

価が増さば、売れやとて

鬼が塩谷に、買うて行く』

先月、この街を下見してきましたが、人影もまばらな静かな海辺の街でした。かつては、海運の要衝として、説経にも記録されるほど栄えた街だったようです。

Ccf20120904_0000_2

絵柄は土佐絵金の信太妻です。

公演の詳細は塩谷基地HPをご覧下さい↓

http://shioyabase.web.fc2.com/ibennto.html


八王子車人形公演のお知らせ

2012年09月04日 13時52分10秒 | お知らせ

八王子車人形公演に薩摩若太夫として出演することになりました。

12月9日(日) 14:00開場 14:30開演

会場は八王子いちょうホールです。

演目は、説経節 出世景清大仏殿記 「景清目玉献上の段」となっています。

但し、薩摩派に伝わる台本では、「右大将頼朝公景清目玉献上の段」(十代目若太夫:八王子郷土資料館蔵)とあり、近松門左衛門が書いた浄瑠璃を下敷きにはしていますが、その文言は、薩摩派の太夫が独自に創って来たもののようです。

景清関係では、その外に、「出世景清牢破り」「出世景清一代記阿古屋自害」「武勇誉出世景清」、その後の話しである「日向嶋景清」等の台本が残されていますが、いずれも、多摩地方に伝わる独自の文体を持っています。

何れにしろ、「目玉献上」は「出世景清」の一番最後の場面で、平家への恩と頼朝への恩の板挟みの中で、自らの目をくり抜くという場面です。

公演の詳細は以下のチラシをご覧下さい。

08100001

問い合わせ等の詳細は以下の八王子市学園都市文化ふれあい財団へ

http://www.hachiojibunka.or.jp/icho/event/detail.php?id=e_eef215a5


秋のイベント 3題 ご案内

2012年09月01日 13時46分00秒 | お知らせ

9月になりました。八王子は待望の雨が降りました。真夏日・熱帯夜の毎日でしたが、ようやく一息ついた感じです。まだ残暑に悩まされそうですが、少し秋めいた八王子から、秋の舞台をご案内いたします。

9月29日(土) 正勝神社例大祭奉納歌舞伎 菅生一座

          13:30より  三番叟

                  青砥稿花紅彩画 浜松屋 稲瀬川勢揃いの場

                   水戸黄門漫遊記

           会場 東京都あきる野市  菅生会館前広場 

               東京都有形文化財組み立て舞台

           組み立て舞台は、9月9日に組み立てられる予定です。

菅生一座のHP http://www2.tbb.t-com.ne.jp/sugao-ichiza/index.html

もご覧下さい。

     

10月20日(土) 猿八座 人形浄瑠璃公演

           14:00 より 信太妻 葛の葉子別れの段

           会場 新潟県村上市塩谷 塩谷山 円福寺

           詳細未定

11月3日(土)4日(日) 上越教育大学主催人形浄瑠璃公演 猿八座

               「阿弥陀胸割」初演   猿八三番叟

               会場 新潟県上越市高田 旧映画館「世界館」 

               11月3日(土)開場16:00開演16:30終演19:30

               11月4日(日)開場13:00開演13:30終演16:30 

   いずれも、まだチラシができていませんので、でき次第またお知らせしますが、取りあえず、情報まで。ご予定下さい。