猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

謹賀新年 平成29年丁酉

2017年01月10日 16時11分09秒 | お知らせ
遅ればせながら、新春のおよろこびを申し上げます。本年も猿八座を宜しくお願いいたします。
さて、今年の猿八座の新作は、近松門左衛門作品第2弾となる「平家女護島 鬼界ヶ島の段」通称「俊寛」です。
3月11日・12日新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」で初演の予定ですので、気合いを入れて取り掛からないと間に合いません。
猿八座の初稽古は、15日ですが、八太夫会の「お弾き初め」と重なっているため、私は残念ながら参加できません。座員の皆々様宜しくお願いいたします。ちょっと遠いですが、東京で唸ることにします。届くかな・・・

丁度、国立劇場2月公演で、平家女護島をやるので、グットタイミング。両方をご覧になることをお勧めします。「平家女護島」は、享保4年(1719年)の竹本座が初演となっています。かれこれ300年ですね。
平家転覆を企んだと言われる「鹿ヶ谷の陰謀」。首謀者の俊寛僧都(しゅんかんそうず)、丹波少将成経(たんばのしょうしょうなりつね)、平判官康頼(へいはんがんやすより)の三人が、鬼界ヶ島に流されて早や三年。成経が海女千鳥と夫婦になるという。何も無い島での形ばかりのお祝いをしていると、大きな舟が着岸。都よりの上使が、恩赦を伝えに来たのだが・・・ご存知「俊寛」のひとくだり、お楽しみに。尚、今回も平曲の鈴木孝庸先生には、この浄瑠璃に対応する「赦文」「足摺」等の場面を語って戴く予定ですので、聞き逃せません。宜しくご予定下さい。