猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

第25回 全国地芝居サミットinあきる野 詳細決定

2015年03月25日 22時38分51秒 | お知らせ


菅生歌舞伎は、キララホール前広場に組み立てる、東京都有形文化財「菅生組立舞台」に於いて、演じます。
いつもの様に、やりますので、何時もの様に、飲み食い自由。おひねり投げ放題でお願いします。農村歌舞伎は、十年一日の如くやるものだと信じています。

菅生一座の上演日程を、ピックアップします。

5月2日(土) 10:30 喜三番叟  

        11:10 寿曾我対面 工藤館の場

        12:30 菅生組立舞台公開

5月3日(日) 10:00 絵本太功記 十段目



宜しく、ご予定下さい。雨天決行です。

八太夫会からの参加者は、以下の方々です。

義太夫節 太夫  野口令
     三味線 中田恭子

下座三味線    中田恭子
         石橋迪子

私は、主に囃子方、太鼓担当です。
尚、いつもの様に、笛は高崎さんにお願いしました。遠慮無く、下座黒御簾内にも顔出して下さい。
         


 

猿八座 山椒太夫 公開稽古のご案内

2015年03月06日 16時35分59秒 | お知らせ
4月の高田世界館公演の案内チラシがまだできていません。もうしばらくお待ち下さい。その後、いろいろと検討した結果。公演内容は、次の様に落ち付きました。
 
 4月18日(土)は、続編の山椒太夫の公演を実施
          :山別れ・国分寺・出世・親子対面・成敗を、四段組みで

 4月19日(日)は、山椒太夫全六段の通し狂言を実施
         :信夫の里・直井の浦・山別れ・山椒太夫館・国分寺・出世・鳴子曳き・親子対面・成敗

公開稽古は、本番の一週前。4月12日(日)に心萃房で行います。続編は2時間、通しは4時間(休憩入れると5時間)はかかります。本当に、朝から晩までなので、お弁当でもおやつでも、お酒でも、ご持参下さい。

アートミックスジャパン 新潟 2015 参加決定

2014年12月20日 08時11分48秒 | お知らせ
アートミックスジャパンへの3回目の出演が決まりました。
平成27年4月25日(土)12:20より 於:りゅーとぴあ能楽堂
演目は新作になる「角田川」です。場面は終段の「梅若塚の段」ですが、母の道行きを付けて、経過を分かりやすく構成しました。ご期待下さい。詳細は以下のサイトをご覧下さい。

http://artmixjapan.com/

猿八座 新春公演 「平家と源氏」

2014年12月02日 17時10分10秒 | お知らせ
「源氏烏帽子折」と、見せてすんなり読めた方は、あまり居ませんでした。多分、私も読めなかったと思います。「げんじえぼしおり」は、元禄3年(1690年)、近松38歳の時の作品です。今回は、平家琵琶と対比して、観て戴くという趣向になりました。又、寒い季節のど真ん中ですが、宜しくご予定下さい。



簡単に「源氏烏帽子折」の筋を紹介しておきます。平治の乱で、敗走した源氏方の大将、源義朝(よしとも)は、いわば、身内の裏切りによって、殺されてしまいます。(1160年)清盛が、源氏狩りを命じたので、義朝の側室、常磐御前は、三人の子供を連れて落ち延びます。この子供が、今若、乙若、牛若ですが、今若を頼朝、乙若を範頼としている所は、史実は異なる点です。牛若は、ご存知の通り後の義経です。
 今回の演目では、全五段の浄瑠璃の中から、次の部分をご覧いただきます。

第1:竹馬の場・・・常磐親子は、下の醍醐に落ち延び、兄弟は父の敵討ちを誓い合います。
          今若と乙若を寺子屋に送り出した後、義朝を殺害した長田親子が常磐
          を探索にやって来ます。とうとう。常磐と牛若は、捕らえられてしま
          うのでした。
第1:卒塔婆引の場・一方、義朝の死を悼んで、家臣の比企の藤九郎盛長と、渋谷の金王丸
          は、墓参りにやって来ますが、墓所でばったりと出会います。主君を
          失って、源氏が没落したのは、お前のせいだと互いに罵り合い、大喧
          嘩となり、あげくに卒塔婆を奪い合って、へし折ってしまうのでした。
          最後には仲直りして、源氏の再興を誓い合いますが、そこに、捕らわ
          れた常磐御前が連行されて来ます。盛長と金王丸が飛び出して、敵の
          長田太郎(子の方)を討ち取り、常磐御前と牛若を救出するのでした。

第2:宗清館の場・・常磐親子は、更に落ちて行きますが、雪の伏見で、行き暮れてしまい
          ます。微かな明かりを見つけて、宿を乞いますが、その家は、平家の
          侍、弥平兵衛宗清の家でした。出てきた女房は、盛長の妹(白妙)な
          のですが、夫の手前、源氏の落人を泊めることはできないと、断るの
          でした。常磐親子が、軒下で凍えていると、宗清が帰ってきます。常
          磐親子であることに気が付いた、宗清は、見ぬ振りをして、常磐親子
          を落ち延びさせるのでした。その様子を見ていた兄の盛長は、宗清に
          礼を言って、東へと下って行きました。

今回は、ここまでです。第3は、この浄瑠璃の題名にもなっている場面で、「烏帽子折名盡(なづくし)」です。牛若が元服する為に、烏帽子折を求めるのですが、三条烏丸という烏帽子屋の娘(東雲)と恋に落ちるという、艶めかしい場面です。第4は、「田村川合戦」の場です。烏帽子屋の主、五郎太夫が恩賞目当てに密告したので、義経は、平家方に追われて、田村神社で戦いになりますが、東雲、白妙が加勢して、平家の軍勢を蹴散らし、義経一行は、東に落ちて行くのでした。第五は、義経が各地を宮参りして戦勝祈願し、源氏の再興を願う所で終わります。

さて、一方の平家琵琶ですが、調べてみたところ、平家物語の第九に「老馬(ろうば)」、第十一に「弓流」がありました。
「老馬」:義経の軍勢が一の谷に向かう時に、不案内な山道を切り抜ける為に、別府小太郎の進言により、老馬を先に立てて道案内させるという話しです。
「弓流」:有名な「那須与一」の話しの後で、小競り合いになります。義経は、平家方の船を馬で海中まで追いますが、船上より熊手を掛けられ、弓を落としてしまうという話しです。必死になって、義経が弓を拾った理由というのは、敵に拾われて、源氏の大将が、こんな貧弱な弓を使っているのかと思われたくないというものでした。

源氏烏帽子折に出て来る義経は、三歳から元服(16歳)まで。一の谷を攻める義経は二十六歳です。この対比もおもしろいかもしれませんね。

猿八座 新春公演 速報

2014年11月13日 08時22分45秒 | お知らせ
さて、来年の話しですが、新潟大学人文学部附置地域文化センター主催の4回目の公演が決まりました。チラシができ次第、またお知らせします。


高田世界館公演の予定:平成27年 4月18日・19日

こちらも回を重ねてきた上越公演ですが、今度の演目は、「続・山椒太夫」を予定しています。現在仕込み中です。これまでの「三段組み山椒太夫」で扱えなかった、逃れた厨子王の出世物語を、更に三段に構成してお届けする計画です。
主な筋:山別れ-国分寺(大誓文)-出世(四天王寺)-佐渡巡検-山椒太夫成敗
やっと、台本が確定したところで、これから作曲するところです。

正勝神社例大祭 奉納 菅生歌舞伎 ご案内

2014年09月03日 23時09分53秒 | お知らせ

来年の平成27年5月2日、3日に、あきる野市は全国地芝居サミットを招聘します。その為、今年の奉納歌舞伎では、予行演習として、最大規模の八間舞台を久しぶりに組みました。舞台自体が大変な迫力です。舞台に見合う芝居が乗るかどうか。開催ポスターもようやくできあがり、来週からは、本舞台での稽古に入ります。しかし、残念なことに、私は白山公演に参加しますので、9月27日(土)の芝居には参加できません。皆さん、力を合わせて頑張って下さい。

Photo

尚、「忠臣蔵三段目」と舞踊「嵯峨の春」は、あきる野座の出し物です。

今年の菅生歌舞伎の見所

「対面」では、

①「友切丸」の一件を付け加えました。

②大切りの見得を、富士山の型(世界文化遺産バージョン)にしました。

「太十」では、

①昨年からですが、いわゆる「口」から始めますので、久吉(秀吉)がどうして尼ヶ崎に居るのかが、より分かりやすくなります。

②高二重を設置しますので、久吉の見参の出を回し舞台で演出します。

③四天王は、いつも、二天王で間に合わせてしまいますが、今回は、ちゃんと四人出して、大切りを華やかにする予定です。 (募集中・・・)

※駐車場はありませんので、公共交通機関等をご利用下さい。


9月 公演予定のお知らせ 白山市人形浄瑠璃まつり

2014年08月21日 08時53分20秒 | お知らせ

文弥人形と言われる芸能は、佐渡だけでなく、九州の宮崎県、鹿児島県、それに石川県にも伝わっています。その石川県白山市では、合併10周年の記念行事の一環に、「人形浄瑠璃まつり」を企画しています。

白山市HP参照

http://www.city.hakusan.ishikawa.jp/kikakuzaiseibu/kikaku/10th_anniversary/10th_anniversary_schedule.html

詳しいチラシはできてきていませんが、出演団体と上演日程が確定しました。

9月26日(金)から9月28日(日)の三日間。

出演は、旧尾口村の東二口と深瀬の人形芝居と佐渡の真明座、それに猿八座です。

参考資料ですが、猿八座のHPに掲載されましたので、そちらをご覧下さい。

猿八座HP参照

http://saru8ken.blogzine.jp/blog/2014/08/post_ba0f.html

猿八座では、「信太妻」(後半)と「山椒太夫」(鳴子曳き・親子対面の場)を上演する予定です。それぞれに、特色がある文弥人形を、居ながらにして比較できる、大変ユニークな企画です。

因みに、深瀬が演じる「大江山」「熊井太郎、孝行の巻」は、いずれも山本角太夫の正本を使っておられます。猿八座の「山椒太夫」も山本角太夫正本ですので、山本角太夫の演目が三つ巴になるわけで、これも大変珍しい組み合わせと言って良いでしょう。ご期待下さい。