久しぶりに時間ができたので、映画を見に行きました。
でもどうせ映画館で見るなら派手なアクションにしようと考えて、「ウォンテッド」を見ました。
拳銃の弾道を曲げるだけで面白そうですし。
そうしたらアクションも満喫できたんですが、多くの示唆に富んでいて良かったですね。
ネタばらしにならないように触れていきます。
下らなくて屈辱的な日常で我慢ばかりしていた主人公の話です。
幸いそこから抜け出せる機会を得ましたが、そう簡単にはうまくいくものではありません。
それで、やたら愚痴っぽくなります。
ある種親近感を覚える主人公ですね
それがあるきっかけで、自分は「運命」の下で為すべきことがあると信じて努力できるようになります。
しかし、その「運命」とは当てになるものではありません。
さらに、その「運命」から離れたら、また無意味な日常に戻ることになってしまいます。
そこの時点で取り得る方法としては、また以前の環境に戻るか、違う環境に逃げるか、現在の環境に挑み続けるかということになります。
しかし、ここで環境に挑み続ければ、環境を変えていけるんだ。
といったメッセージがありました。
日常性から最も対局的と思われる暗殺者を目指すことをフックにして、行動することの重要性を説いていますね。
一流の暗殺者になるためには、非日常的な努力は必要だろうと納得しますが、それが最終的に視聴者自身の問題として感じるように設計されています。
最後のセリフがそれを象徴していました。
この設定は、夢を叶えるゾウと共通する部分はありますね。
これから起業しようとしている方なら、身近な方と一緒にご覧になってシェアされると良いかもしれません。
昨日1年半ぶりくらいで映画を見に行きました
そのせいもあるかもしれませんが、期待値が大きかった分、ガッカリしてしまいました。。。
私事ですが、最終放映回でゆっくり見るのが好きなので、いつもレイトショーで見ていました。
しかし、仕事の関係で夜遅くなることが多くなってしまい、結果的になかなか見に行けなかったんですね。
それだけに結構楽しみにしてたんですが。。。
ネタをバラさなさそうな範囲で説明すると、今回も宝を探して、追いつ追われつの展開となります。
ハラハラする場面もいくつも用意されていて、それはそれで楽しめましたね。
ただそういった場面が続いただけに、最後に拍子抜けしてしまいました。
まるで、トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」のようで。。。
ハラハラする場面を作ること自体は定型化しうるものなので必ずしも難しくないのでしょう。
しかしストーリーを練り上げるにはいろんな素材や緻密な構成力が必要となります。
他方で、このインディ・ジョーンズ・シリーズ自体が、大まかな流れというか定型が出来上がってしまっているがゆえに、自由な構成もしづらくなりますよね。
結果的に、どこかで妥協せざるを得なくなってしまうのかもしれません。
2ヶ月前に「父親たちの星条旗」を見た後、続編に当たるこの映画も早く見たかったんですが、なかなか来れませんでした。
待ちに待った映画でしたが、内容は期待を背かないものでした。
主役は渡辺謙扮する栗林忠道中将です。
知性派指揮官とされる方ですね。
実際この映画の中でもよく表現されていますが、自決に逸る日本軍の中にあって、最後まで目的を見失わずに職分を遂行した方です。
興味深かったのは、トップが替わったとしても指揮下の部隊の雰囲気はそうそう変わるものではないということです。
陰に陽に行く手を阻む人たちがいて、命令を下せば全て思うとおりに行くかといえばそうはいかないんですね。
どこでも多かれ少なかれこういったことはありうることですし、そして指示内容が非常に合理的でかつ兵を大切にする人だからこそ、シンパも増えていくわけですが。
この栗林中将や、ラバウルを要塞化して最終的に部下と生還した今村仁大将のような人が圧倒的少数派だったということについては何か切なくなります。
さすがに最近は中村獅童扮する伊藤中尉のような人は少なくなってきたとはいえ、熱血漢だとこの方向に進みがちと言う傾向は変わらないような気がします。
皮肉屋は論外ですけど、ただ突撃するだけでは損害ばかり大きくなりますからね。
間もなく確実に死ぬという時に万歳突撃で散らず、あくまで諦めないで策を練り続けると言うのは本当に胆力のいることだと痛感しました。
自分自身ここまでの極限状態に置かれることはなかなかないと思いますが、こういうあり方というのは忘れないようにしたいですね。
本日「父親たちの星条旗」を見に行きました。
もちろん代金の安いレイトショーです(笑)
これはすごくメッセージ性に溢れた映画でした。
そのメッセージが明確であったがゆえに若干殺伐とした気持ちにもなりましたが、いい映画だと思います。
内容的には、戦場と国内の政治状況の現実を非常に明確に描き出しています。
今までも戦場の現実を描いた映画はありましたが、同時期の国内の現実も含めて描いたものは少ないのではないでしょうか。
一番象徴的だったのは、あるビジネスマンの対応ですね。
英雄に祭り上げられて戦時国債募集のために全国を奔走させられた兵士たちに「戦後はセールスマンとしてうちで働け」と声を掛けたビジネスマンがいました。
これはこれでアメリカ的で関心がありましたけどね。
それがいざ戦後になったら、職に困った元英雄が声を掛けてきても無視し通していました。
最後に、日本語でのタイトルは「父親たちの星条旗」となっています。
一方原題は、"Flags of our Fathers"です。
この"Flags"が複数形になっているところに意味があるんだなと感じました。
あと"our Fathers"の部分も非常に感じるところがありました。
ずっと戦争での経験について黙してきた父親たちがようやく語ろうとしたところとかですね。
見終わった後にこの原題を見ていると、すごく味が出てきます。
まさにスルメのようなものです(笑)
まだ見ていない方もいらっしゃると思いますので、この辺にしておきます。
本日「九転十起の男」を見てきました。
浅野財閥を創り上げた浅野総一郎の伝記映画になります。
先週の勉強会で参加されていた方に勧めて頂いたものでしたが、私も偉人伝はよく読んだりする方なので見ることにした次第です。
場所は109シネマズ川崎で、できたばかりのラゾーナ川崎の中にあるところです。
残念なことに単館上映なんですが。。。
内容的には良かったと思います。
俳優も新進の方が多かったためか、正直言って演技力は卓抜したものではありませんでした。
また時間的な制約などからか史実をかなり脚色してあり、史実に即しているかどうか心許ない部分はありました。
しかし、それを差し引いても得るところは多々ありました。
まずは、「稼ぎに勝る貧乏なし」という言葉と行動力です。
必死になって働けば、貧乏になることはないというものですね。
ご本人は率先垂範を意識していらした面はあるのかもしれませんが、なかなかあそこまでできるものではありません。
次に、良いなと思ったのが浅野の不撓不屈の精神です。
表題のごとくいくつもの失敗を重ねますが、諦めずに次の事業を立ち上げ、それで駄目ならまた次の事業を立ち上げと繰り返していくんですね。
そして、特に赤字を垂れ流す官営セメント工場払下げにいたる過程です。
官営で従業員の士気が低いことに加え、市場規模がまだまだ小さいときのことです。
財界第一人者の渋沢栄一でさえ利益を上げるのが大変だからと反対した案件でした。
しかし、これからコンクリート製の頑丈な建築物が必要になってくると見込んで何年も掛けてそれを実現し、さらに発展して行く訳です。
見る価値はあります。