コロナ問題が騒がれ始め、かれこれ3か月であろうか。
経済活動には深刻な影響が出始めている、という段階は過ぎ、
長期戦の様相を見せ始めている。
当初、中国で工場が止まったの株価が下がったのといっていた間は
とりあえず、国内ではどのようにして景気への影響を避けるか、
景気対策をどうするか、という問題設定で
議論が始まった。ところがしばらくたつと、今度は
国内でも伝染病の広がりを防ぐため、経済活動に対す . . . 本文を読む
ランダール・レイが昨年11月に下院予算委員会にて行ったテスティモニー、
――まあ、普通は議会証言などと呼ばれているようだが、
これはどういうものなのかなあ――であるが、
これは彼一流の皮肉というのか、独特のニュアンスに富んだ内容であり、
やや込み入った書き方になっている。個々の文章は簡単である。
ところが話の流れをつかみにくい。おそらくは
反緊縮という論点に的を絞らねばならない、という事情の中で
. . . 本文を読む
MMTの議論で分かりにくいことの一つは
インフレに対する考え方だろう。
数量説要因を全面的に否定していることはわかるのだけれど、
例えばクルグマンとの論争ではMMT側(レイ・ケルトン・ガルブレイス)は
インフレ時に財政支出を減らすことについては否定的であった。
簡単に言えばクルグマンあるいは
裁量的財政政策を支持する人たちのイメージは次のようなものであろう。
要するに、民間の支出や投資は循 . . . 本文を読む
このブログではこれまで度々テーマに取り上げさせてもらっていた
Eric Tymoigne 氏がこの6月に来日の予定だとのことで、
話を聞きたければ時間をとりますよ、みたいなツイートがあったものだから
連絡を取ったところ、快く快諾していただけた。
ティモワーニュ氏は外見から判断するに、おいらよりだいぶ年下であるようだが
ネットで調べても、詳しい生年月日情報はわからなかった。
どうも最近は、そういう . . . 本文を読む
Scott T. Fullwiler "An endogenous money perspective on the post-crisis monetary policy debate" の話 #4
フルワイラー論文の最後。
今回で最後だが、まとめて一本のPDFにして、
必要という方にはご連絡をいただければ
資料として提供はしますけれど、
このブログエントリーで公開している訳文については
来年、早々、一般公開は取りやめる方針。ほかのエントリーも
同様の方針ですが、めんどくさいのでなかなか実行に移さない。。。。
今回は、もう結論部分だけなので、
そんな難しい話ではない。
なお、本論文はメアリン . . . 本文を読む
Scott T. Fullwiler "An endogenous money perspective on the post-crisis monetary policy debate" の話 #4
フルワイラーの論文4回目である。今回は短い。この次で終わりにする予定なので、
多分今年中に何とか終わるだろう。
本当は今年は、JGPについて集中的に扱うつもりで年を明かしたのだが、いざ始まってみれば
あに図らんや、いや、図ったってしょうがないんだが、
結局、金融論の流れの中で終わってしまうようである。
来年こそはJGPに取り組みたい気もするのだが、これは文献も多く、
海外の実例など、英語を読んでい . . . 本文を読む
Scott T. Fullwiler "An endogenous money perspective on the post-crisis monetary policy debate" の話 #3
⇧ なんか操作を誤って、ここにグラフがついてしまったんだけれど、
どうやって削除していいのかわからなかったので、そのままにします。
いや、のっけからみっともない話で恐縮です。。。。。。。
さて、前回に続いて第3章と第4章である。第3章では、インターバンク市場における銀行間金利の
決定がどのようなものかが説明されている。中央銀行のオペレーションは
営利銀行の行動に合わせて調整するしかないわけで . . . 本文を読む
Scott T. Fullwiler "An endogenous money perspective on the post-crisis monetary policy debate" の話 #2
前回の続きです。新しいパソコンに慣れていないので、
誤字脱字がいつも以上に多いことと思いますが、
修練と思って頑張って読んでくだされ。。。。。。(入力するほうだって、
なかなかの修練なんだよ。。。。)
文章がごたついているせいで、なかなかわかりにくいこととは思うが、
おいらのせいじゃない。
表の再生が不細工だが、まあ、仕方ない。
あんまり文句言いなさんな。修行だ修行。
+++++++++ . . . 本文を読む
Scott T. Fullwiler "An endogenous money perspective on the post-crisis monetary policy debate" の話 #1
フルワイラーである。
MMTの最も古参の一人であり、中央銀行のオペレーションに関しては
レイからも一目置かれている存在ではあるのだが、、、、、、
なんせ、英語がわかりにくい。まあ、なんというんか、なんというんでしょうね、
まあ、わかりにくいよ。それでも最近は、だんだん癖というのか、ああ、この人はこうなんだな、、、
みたいな感覚になることも多くなってきた。慣れというのは恐ろしいもので、
最近は、 . . . 本文を読む
Tymoigne のブログエントリーで、
US Penny, US Nickel and Sterling Silver Penny: Similarities and Differences
というタイトルの文章があるので、それを読んでみた。一応訳も作ったので、
興味ある方はツイッターででもご連絡いただければ、参考までに提供します。
このブログエントリーは、まあ、間奏的なもので、それほど重要とい . . . 本文を読む