ワニなつノート

学習会・障害のある人への人権侵害をなくすために

学習会 開催要項

【行事名】
 学習会・
障害のある人への人権侵害を
なくすために


【目的・趣旨】
柏市で5月に起きた障害者虐待事件と対応を通し、『障害者虐待防止法』の中身や、当事者と家族が求める事後の対応や虐待防止の取り組みについて考えます。


日時:2011年10月29日(土)1時半~4時半 

場所:千葉市文化センター 9階会議室

参加費:資料代として500円

講師:佐野武和さん
(ぽてとファーム事業団・代表理事 JIL人権委員長)

講師:土本秋夫さん
(ピープルファースト北海道 障がい者制度改革推進会議・委員)


報告:千葉県・柏市・hideさん・他(申請中)


主催:『障害のある人への人権侵害をなくすために』学習会実行委員会


後援:千葉県・柏市・千葉市(申請中)


     ◇     ◇    ◇


学習会
『障害のある人への人権侵害を
なくすために』



5月2日、hideさんが、ヘルパーに箒の柄で殴られ、生米を食べさせられるという虐待事件が起きました。

hideさんは、知的障害者としては日本で初めて「他人介護料厚生大臣特別基準」を認定され、自立生活センターを利用しながら「一人暮らし」をしています。

hideさんは言葉を持たないため、自分から被害を訴えることはありません。

今回は、虐待を目撃したヘルパーの通報があり、それを聞いた「親」が声をあげて、ようやく「虐待」が「明らか」になりました。

虐待という「事実」があっても、それが「表現」される手段がなければ、「虐待」がないことにされます。

また、障害者が「暴れた」ということが、「原因」とみなされることもあります。

児童虐待の加害者が「しつけ」という口実を使うように、高齢者虐待の加害者が「保護」という口実を使うように、障害者の場合にも「当事者の非社会的な行動」を止めるためという口実が使われます。

幼い子どもが「しつけ」か「虐待」かを、主張することはできません。
認知症の高齢者が、「抑制」する必要のないことを、主張することもできません。
同様に、言葉を持たない障害者が「暴れた」のではない、「攻撃」したのでもない、「自分のことを分かってほしかった」のだと主張することもできません。
その結果、ヘルパーの主張が通ることもあります。


今回の事件でも、事業所の「懲戒処分」の決定は、柏市の「解雇要請」後でした。言葉を持たない障害者が被害者になった場合には、警察への被害届も難しくなります。新聞記事の中身も、被害を受けた障害者に問題があったような表現が見られます。
(「…(秀和さんが)興奮状態になり、夕食まで待つよう求めたヘルパーともみ合いになった。…男性は言葉が不自由で身長が約180センチあり、複数のヘルパーが交代で24時間態勢で介護していた」 [毎日新聞2011.6.16])


また「事件後」にどのような「改善策」が講じられているのか、8月23日現在、事業所からも、市、県からも、まだ保護者への説明はありません。
それらの中身ついて、親が県に「情報公開」を求めると、「個人情報の保護」と「hideさんが成人」しているために、「申請」すら受け付けてもらえません。


今回の事件を通して、親や支援者が気づいたことは、障害者は「虐待行為」だけでなく、その後のあらゆる「対応」に苦しめられるということでした。
 
障害者虐待の問題は、「虐待行為」をなくすことはもちろんですが、それと同時に、いったん「虐待」が起こった後の、「対応」こそが問われるのだと思います。

「虐待事件」に加え、その苦しみを理解しない対応こそが、当事者のみならず家族を孤立させることになります。

今回のhideさんの事件を通して、私たちは、私たち自身の手で、被害にあった当事者や家族が、本当に安心して相談できる仕組みを考える必要性を感じました。

6月に成立した「障害者虐待防止法」が、真に障害者の人権を守る対応につながるようにと願い、学習会『障害のある人への人権侵害をなくすために』を開催します。

誰もが安心して暮らせる地域のつながりを、ともに考えましょう。
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