ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

終戦記念日の真夜中に

2022-08-15 03:18:23 | エッセー

 また夜中に目覚めて眠れない。何故心がこう騒ぐのだろう?

今日は終戦記念日だが、戦争のために沢山の命が失われたが、そのお陰で

今の私達は平和で恵まれた生活ができるのだと、感謝の気持ちは一日も

忘れた事は絶対にない。

 中学生と小学生で終戦を迎えた私達、その辛かった思い出は数限りなく

ある。認知症の治療法として「回想法」があるが、それは楽しかった昔

を思い出してながらいろいろな話しをする方法だ。

 でも、戦争は私達には楽しい思い出などほとんどなく、戦災で家が

焼かれたり、疎開したり、いつもお腹が空いていた、真夜中に空襲警報

で防空壕へ入ったなど、ほとんど恐ろしく、辛いことばかりだ。

 でも、戦後の目覚ましい復興によって、同世代に青春時代を迎えた

からこそ感じた、楽しい思い出も沢山あった。

 さんざん話した後、「それに比べたら、今は幸せだね」で締めくくる。

そんな意味では、治療法の「回想法」を自然にしているので、介護者と

しては恵まれていると思う。長い結婚生活では、大らかで明るい夫は

繊細で過去の失敗をいつも悔いていた、私の性格を変えてくれた。

 そして今・・・穏やかで幸せな高齢期なのに、何故心がこう騒ぐの

だろう?記憶力が衰えたための努力は、毎日結構大変だ。

 明らかに身体能力は衰えて、動作が緩慢で疲れやすくなり、時折物

凄くもどかしくなる。「もう歳だから、ゆっくり、のんびり」と

セーブするが、時折インナーヴォイスが、ある言葉で私を駆り立てる。

老化に逆うように・・・そのため、また眠れない。

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