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軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

SYMPHONY X / シンフォニー X

2006-03-05 09:11:24 | 音楽
Rod Tyler: Vocals
Michael Romeo: Guitar
Thomas Miller: Bass
Jason Rullo: Drums
Michael Pinnella: Keyboards

1.Into the Dementia
2.Raging Seasons
3.Premonition
4.Masquerade
5.Absinthe and Rue
6.Shades of Grey
7.Taunting the Notorious
8.Rapture or Pain
9.Thorns of Sorrow
10.Lesson Before Dying
1994

テクニカル・スピード・メタル・バンド「シンフォニーX」のデビュー作品ですね。数多星の数ほど存在するメタル系のバンドの中では結構気に入って聞いているバンドです。テクニックに裏打ちされた演奏と、多少プログレッシブ・フレーバーを感じますので、受け入れやすいと言う訳ですが、ニューヨーク出身と言うだけで情報は皆無です・・・

1曲目。荘厳な雰囲気の序曲、ドラマチックに重々しく響きわたるギターはイングベイ系の早弾きです。ストリングスキーボードを十二分に使った雰囲気も最高。
2曲目。ザクザクとしたヘビーなギターに個性的(メタル系にしては少し女々しい感じの)なボーカル、リズム隊はタイトでテクニカル。コーラスは多少クイーンが入っているのか?かなりクイーンな曲ですね。本線は基本的にザクザクとしたドリーム・シアター系のカッティング、効果音的なギターの使い方が秀逸です。ギターソロも時々ブライアン・メイが顔を出しますが、基本は早弾き超テク、音色がカラフルなのが特徴かな。
3曲目。悲しげで静かなイントロ、エレピのアルペジオにストリングス・キーボードが加わり、しっとりと雰囲気を作り上げる。優しさが滲み出てくる様なキーボード群の音色ですね。タイトなリズムとギターのカッティング、色気のあるボーカルもこの雰囲気に大変マッチしています。いい曲だなぁ、このボーカルラインはなかなか素晴らしい。ドラマチックに盛り上げるコーラス、クラシカルな雰囲気を醸し出す間奏も素敵です。ギターの音色の様なシンセのソロ、ギターと交差しているのかよく聞き取れない。エンディングはフェードアウトで中途半場。いい曲なのに・・・
4曲目。教会シンセ風(そんな物は存在しない)バロック調の雰囲気をシンセが弾きこなすイントロ、ネオクラシカル風の曲。力強いギターのカッティングにパワフルなドラム、ベースも力強くテクニカル。ボーカルは多少低めでシャウト。ハードにスピーディーにたたみ掛ける様な演奏は大変素晴らしい。クイーン風のキメのコーラスは評価の別れるところ。テクニカルなギターとカラフルなキーボードのソロは多少短め。基本的にボーカル・グループ。
5曲目。不安を煽る様なキーボードにヘビーなギターが絡みつく。ドリーム・シアター風の重々しいギターの演奏が続き、ボーカルとコーラスが登場。典型的なメタル系の演奏でもこのバンドの場合妙な色が随所に感じられます。キーボードとギターがカラフルなのもそうですが、曲調とかおかずに「おやっ」と思わせる部分が大変多い。後半静かな雰囲気に、優しく響きわたるベースに効果音キーボード、ギターが妙にヒョロヒョロとした演奏で、上手いですよね。ストレートなだけではなく表情が豊か。音圧を上げドカドカと盛り上げている雰囲気も実に味わい深い。
6曲目。静かなピアノの調べにキーボード群か層をなし、それでも大変シットリとした演奏。ボーカルも切なく絡みつき、琴線に触れまくる。マイナーから転調し明るめの雰囲気に変化する当たりは少しジェネシス(よく分からないのですが)その後のゆったりとした拍子の変な展開はプログレですね。再び泣きのボーカルが切ない切ない。ギターソロも雰囲気通り泣きまくっています。
7曲目。ハード&スピード・チューン、ギターとベースの高速ユニゾンに、負けじとシンセもひとウネリ。ヘビーなイントロから力強いボーカルが加わる。ギターとベースのソロのかけ合いはベースの敗退、今一ハッキリとラインが聞き取れない。ギターとベースのユニゾンをキメまくったカッコイイ曲でした。
8曲目。重々しい演奏、イントロは重いキメの連続。ボーカルも重々しい。ハードな演奏ですが、多少一本調子で曲としては今一。カラフルなキーボードとブライアン・メイ風七色ギターのソロ回しが聞き所かな、でも短い。
9曲目。前曲から引き続き重々しいギターに教会オルガン風シンセサイザーのイントロ。本編はネオクラ風、微かなコーラス風のストリングスに乗って軽快な流れるボーカル、キーボードとギターのユニゾンがカラフルでまさにネオクラ風。ドラマチックにクラシカルに盛り上げるコーラスの後のギターソロはイングベイ。キメのフレーズも何となく聴いたことがある様な・・・・
10曲目。悲しげなイントロ、ギターの切ない響きに切ない切ないボーカルが加わり最高の雰囲気です。切々と歌い上げるボーカルも素敵ですが、コーラスワークが素晴らしいですね。ザクザクとしたギターが加わり、ハードな展開に。転調しながら再びボーカルパートに。中間で出てくるアコースティックギターの弦のノイズが結構気になりました。ソロパートのギターは混沌とした感じで多少フリップ先生も顔を出す、実に不可思議な雰囲気を醸し出している演奏です。この部分は趣味の世界なのでしょうね。ヘビーなインストパートが続きますが、此方の世界が垣間見られて素敵なのですが、少しまとまりがない様にも感じられます。

ファーストアルバムは余り聞いたことがありませんでしたが、1枚目からここまでのレベルの作品を作り上げる力量はただ者ではない。完成されていますよね、サウンドが。まだ方向性を模索している感じも若干いたしますが、他のメタル系バンドとのレベルの違いをまざまざと見せつけられたデビュー作と言った感じです。

メタルというジャンルの音楽的な幅の広さに驚いている訳ですが、漠然としたロックという雑多な音楽を吸収し四方八方に膨張し続けている感じがします。全てのバンドがと言う訳ではないのですが、特にテクニカル系のバンドには凄いバンドが多いですね。

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