軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

OCTOPUS / ジェントル・ジャイアント

2006-01-30 08:07:17 | 音楽
Gary Green - Guitars, percussion
Kerry Minnear - All keyboards, vibraphone, percussion, cello, Moog, lead and backing vocals
Derek Shulman - Lead vocals, alto saxophone
Philip Shulman - Saxophones, trumpet, mellophone, lead and backing vocals
Raymond Shulman - Bass violin, guitar, percussion, vocals (note typographical error, "bass violin")
John Weathers - Drums, percussion, xylophone.

1. The Advent Of Panurge (4:40)
2. Raconteur Troubadour (3:59)
3. A Cry For Everyone (4:02)
4. Knots (4:09)
5. The Boys In The Band (4:32)
6. Dog's Life (3:10)
7. Think Of Me With Kindness (3:33)
8. River (5:54)
1972

オフィシャル・ホームページからデータを拝借、楽させていただきました。タコのぶつ切りを万能葱とゴマ油・醤油で絡めた「蛸葱」が私の酒のアテの中でのお気に入りの一品です。モーリタニア産でも旨いですよ。ジェントル・ジャイアントの3枚目の作品邦題は「蛸(嘘)」です・・・所有しているのはアメリカ盤LPですので「瓶蛸」イギリス盤は「踊り蛸(海底蛸)」ロジャー・ディーンの作品ですね。



ジェントル・ジャイアントというバンドの作品は昔は結構気に入って聞いていたのですが、ここ数年はほとんど聞いていません。昨年などはブログのため「インタビュー」1回聞いただけ(DVDは楽しませていただきましたが)・・・何とも情けない情況です。どうも「聞きたい」と言う衝動に駆られない・・・メジャー所を聞いた後出会ったバンドでしたので当時は大変のめり込み、メインで聞いていたと記憶していますが・・・その後色々なバンド・音楽に触れて淘汰されてしまったのでしょうか。「インタビュー」のブログでも書いたのですが「実は自分はジェントル・ジャイアントのファンではないんじゃないか?」と言う疑問も無きにしも有らず・・・
最近オフィシャル・ブート(オフィシャルでないブートは結構所有していますが)も大量に出回っているみたいですし、これを機に「ジェントル・ジャイアント再評価キャンペーン」でもブチ上げましょうか。力入れすぎると転ける可能性もありますが・・・

1曲目、コーラスの妙、粋のあったボーカルのかけ合いが上品であり優雅である。力強いギターとハモンド、リズムもとてもタイト。シットリとした雰囲気とハードな展開が交互に現れ、曲を構成しているのだが、シンプルな様で実に難解・・・演奏のとんでもない凄さをそれほど感じさせないのがこのバンドの魅力でもあり欠点でもある。
2曲目。優雅なボーカルとチェロ、演奏全体が何となく中世音楽・室内楽的でもある。だからチェンバーの仲間にも分類されることもありますが。そうか・・だから・・・
3曲目。演奏はハード、この曲ならば入り込めるでしょう、初心者でも。転がる様なハモンドとフレーズ後追いのギターのコンビネーション、ドラムもタイトで力強い。シンセサイザーの音が今一古さを感じさせます。キラビヤカではないし美しくもない。
4曲目、これもコーラスのかけ合いが絶妙、ゆったりと懐の深い演奏、DVDでの演奏を思い出してしまいます。ライブとはだいぶ違った雰囲気ですが、こちらが基本。
5曲目、硬貨が転がる音から、たたみ掛ける様に始まるイントロ、テンションの高さと変拍子の異常さに腰が砕けてしまいます。隠れ変拍子(演奏に違和感を感じなく、気が付かない言う意味で)が多いバンドですが、この曲は別。次々と曲調が変化するのはいつものこと、ソロも長い演奏は存在しない。これを受け入れられなければこのバンドは無理ですね。壮絶。
6曲目。アコースティック・ナンバー、まさに中世。ギターとボーカルのかけ合いを室内楽的なストリングスがバックアップ。いかにも英国と言った音は優雅で甘美。
7曲目。ううん・・・この曲の印象が・・・無い。静かなピアノとベースをバックに優しく歌うボーカルはとても素敵です。落ち着いていますねぇ、ジェントル・ジャイアントの曲ではないようです。キーボードとドラム、ストリングスが入り曲は優雅でドラマチックな雰囲気に、らしくないから印象にないのかな?
8曲目、イントロは静かに、ドンとリズム隊が入り演奏はタイトで力強く、縦ノリですね。何か・・・分かりやすそうで・・全体が混沌として・・・難解ですね。カスミの様な音のハモンド(だと思いますが)は素敵です。

久々にシンプルな曲解説となりました。言葉の断片とか箇条書きみたいな物の方が楽だな・・・これでは「ジェントル・ジャイアント再評価キャンペーン」は無理みたいですね。

昔バンドでベース(キーボードも時々)を弾いていた時、太鼓担当の親友に無謀にも「これやろうぜ」とジェントル・ジャイアントを聞かせたことがありました。その時の反応を今でも記憶しています。まるで悪魔でも見るような・・・サムラの時も同じ・・・クリムゾン演奏していたのだから、もう一歩踏み出せばと・・・あの頃は悪魔だったのかなぁ・・・

プログレを語ろう」さんの所で勧められて「Giant on the Box」と言うDVDを購入(昨年の話ですが)、そのもの凄い演奏に驚きましたが、ジョン・ウイザースの蛸の様に身をくねらせるドラミングと、ベースのレイ・シャルマンの一瞬表情の無くなる顔つきと、ケリー・ミネアノ異様に白い顔色がとても印象的でした。「プログレを語ろう」さんが言っていたケリー・ミネアのビブラフォンは確かに凄まじいですね。鬼気迫る物を感じました。やっぱりジェントル・ジャイアントはライブバンドだったのですね。気合いの入り方が違っています。スタジオ盤にはない凄味と格好良さ(その2点がスタジオからは感じ取れないので苦手なのかもしれません)を嫌と言うほど堪能できました。素晴らしい。
楽器持ち替えに関しては予想よりも余裕のある交換で(スタッフも揃っていたし)、それほどの驚きではありません。確かにマルチに楽器を演奏するのはそれ自体凄いのですが、もっとスリリングな交換かと思っていましたので・・・レベルが全く違いますが、私自身ベース抱えながらキーボードを操っていた事もありましたので。(昔々大昔・・・ワンコード・ストリングスなどは重りを3つ4つおいてペダルで操作、今考えると演奏ではありませんね。)


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