軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Angel Eyes / Duke Pearson

2015-03-30 02:00:00 | 音楽
Duke Pearson : Piano
Thomas Howard : Bass
Lex Humphries ; Drums
Bob Cranshaw : Bass
Walter Perkins ; Drums

1.Bags' Groove
2.Le Carrousel
3.Angel Eyes
4.I'm An Old Cow Hand
5.Jeannine
6.Say You're Mine
7.Exodus
8.Le Carrousel (alt.take)
9.I'm An Old Cow Hand (alt.take)
10.Say You're Mine (alt.take)
1961-62

体調も全快というわけにはいかず、何となく鬱々としているうちに転勤です。2年というのは短すぎますねぇ・・・ブログも廃屋状態が続いています。福山最後の気力を振り絞り・・久々の音楽ネタでもと。

最近聞いている1枚ですが、ジャズ・ピアニストを好んで聞いていた時には(もう止めたのか???)デューク・ピアソンと言えばコンポーザーやアレンジャーと言うイメージしかありませんでした。ただ、この印象的なジャケットの作品だけは気にはなっていたのですが、結局最近まで聞くことはありませんでした。ジャズ・ラインと言う倒産レーベルの作品を英ポリドールが編集した作品だと思いますが、何と言っても素敵過ぎるジャケットと渋い演奏につきますね。ジャケットと内容のイメージがかけ離れているような気もしますが、まあ良いでしょう、楽しめれば。

1曲目 名曲ですね、マイルスで有名になったミルト・ジャクソンの曲です。ユッタリとしたテンポでシットリとしたピアソンのピアノの優しいタッチが楽しめます。曲展開に色々と表情があり、以外と外連味も楽しめる演奏ですね。

2曲目 オリジナル、ラテンタッチのリズムと陰陽の使い分けが絶妙。とても印象的なテーマ、軽快なリズムに乗ったアドリブ・パートはキメの雰囲気は似ていますが、決して同じ展開は登場してこない。飽きさせませんねぇこの人のアドリブ・パートは。名曲。

3曲目 テーマ曲、この曲だけ「Hush」と言うアルバムのセッションで、ボブ・クランショーとウォルター・パーキンスのセットですが、ほとんどソロ・ナンバーですね、おまけに短い。哀愁の塊のようなピアノの棚引き、タメにタメたフレーズが心に染みいってきます。景色の見えそうな名演ですが・・・短すぎます。

4曲目 軽快で明るいナンバー、タイトルは「I'm an Old Cowhand from the Rio Grande」と長いのが本当だそうですが、映画音楽の様です。カレッジっぽい(よく分からない例え・・・ブルーベックが好みそうな??)軽快なテーマ、アドリブパートも心地よく疾走します。やはり外連味が感じられるところがアレンジャー、コンポーザーたる所以??間違っているかな・・・

5曲目 オリジナルで名曲、否が応でも雰囲気を盛り上げるテーマ入りのリムショットとピアノのフレーズ。サビで雰囲気を彩り、再び軽快なテーマで盛り上げる。アドリブ・パートはテーマよりは落ち着いた入りから、決して派手に盛り上がることのない、いぶし銀の演奏が続きます。良いですねぇこの雰囲気、最近この手の演奏にドップリと浸かって快感を覚えています。年とると趣向が変わりますね。

6曲目 オリジナル曲です。ユッタリと、しっとりと心に染み入るテーマ、雰囲気を落ち着かせるブラシのざわめき、落ち着きのあるベースのつま弾き。この人はこの手の曲でも冒険するラインを時々見せますが、違和感があまりない。計算され尽くした演奏と言う事なのでしょうか。

7曲目 これも映画「栄光への脱出」のテーマです。曲のテーマはシットリと、アドリブは3人とも結構力強く主張します。特にピアノは意外と外連味タップリに派手に演じる場面が多い。だからこそエンディングのテーマ部が味わい深さを増しています。

8曲目 2曲目の別テイク。少し走り気味でバタバタ感があり、曲の落ち着き方が違っています。

9曲目 4曲目の別テイク。イントロの処理が違っています、後はそれほど変わりがないようですね。

10曲目 6曲目の別テイク。アドリブ・パートの違いでしょうか、スローな雰囲気なのでどちらも同じ感じですね。少しピアノのタッチとフレーズが軽いかな?

名盤です。ただし若い頃に聞いていたら好きになっていたかどうか、年を取ったからこそこの作品の味わい深さが理解出来ているのかも知れません。

最近音楽的な趣向がプログレもジャズも懐古主義に傾いています。新しい物に魅力を感じ無いせいでしょうか。黴臭い苔むした世界が落ち着くと言う事ですね。

素敵なジャケットですねぇ。下がブラック・ライオンから出ていたバグス・グルーブの再発?こちらにもテイク違いがタップリと入っています。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シングルモルト バッチ11... | トップ | シングルモルト バッチ11... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事