軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

Suicide Season / Bring Me The Horizon

2010-04-30 02:00:00 | 音楽
Matt Kean : Bass
Matt Nicholls : Drums
Curtis Ward : Guitar
Lee Malia : Guitar
Oliver Sykes : Vocals

1.The Comedown
2.Chelsea Smile
3.It Was Written In Blood
4.Death Breath
5.Football Season Is Over
6.Sleep With One Eye Open
7.Diamonds Aren't Forever
8.The Sadness Will Never End
9.No Need For Introductions, I've Read About Girls Like You On The Backs Of Toilet Doors
10.Suicide Season
2008

「ジャケット見ない方が身のためだよメタル」第2弾、イギリスで人気上昇中のデスコア・メタル・バンド「ブリング・ミー・ザ・ホライズン」の2008年作品です。この作品を登場させたくて妙なシリーズを始めたのですが・・・・・・自分としては前回の下手物はそれなりに鑑賞には堪えられる代物(やはり変態であったか・・・・)とは思える範疇に・・・何となく引っかかってはいましたが・・・・・今回のジャケットは駄目でしょう。「嫌悪」と言う言葉しか浮かびません。死体愛好者であるジョン・ゾーンの諸作のジャケットも「死体そのもの」で話にならない趣味の悪さですが、このジャケ・・・擬ではあるのは分かっていますが、あまりに生々しい色と艶・・・・ダメです!!!!!

1曲目 イントロは忙しないパーカッシブなドラムとギター、リズム感は完全に明るいパンク系。ブレイクを効果的に入れ込み、壮絶なボーカルが凶暴に飛び回る。スクリーチとでも言うのでしょうか、中高音での叫び声ですね。裏返っている感が凄い、狂犬が吠えまくっている様な感じです。吐き捨てる様な叫びもパンク的な息吹を感じます。また、バックの演奏が凄いですね、メリハリのあるギターにドラムのブラストビートが強烈、決して一般のデス・メタルでは聴く事のできない曲展開。本流のデス・スラッシュ系に比べると何処か明るさ(質感ですねカラッとした湿り気が全然ない)が感じられる、それでいて徹底的な暴走・暴虐ボイスが壮絶。インパクトも凄い名曲。
2曲目 イントロのリズムだけ聴くとメタルとは思えない、が、ボーカルは凶暴。その後ザクザクギターが雰囲気に主さを加えますが、スラッシュ系のザクザクとはアクセントと間が全く異質。緊縛感タップリの展開から厚みのあるギターサウンドが何処か哀愁を醸し出す展開に。凶暴な暗さを保った展開が続き間を変え雰囲気を変え、時にドラマチックに時に哀愁漂わせ。後半の沈痛感漂う雰囲気は中々。それにしても終始噛みつく様なボーカルが支配しきっているのが凄い。かなりテクニカルな演奏も突出できないぐらいボーカルは個性的。
3曲目 ゆったりとしたタイトなドラムにメリハリのあるベース、イントロの演奏は全くメタルではない、ギターが参加してきても少し凶暴なロック程度。が、ボーカルが振りまく悲壮感というか壮絶感というか、今までとは違った猛進パターンではない少し押さえた感じが効果的ですね。この曲でもギターが醸し出す厚みのある哀愁感は中々のモノ。基本はメタルではない??
4曲目 演奏として一番カッコイイかな。ツインギターが作り上げる勢いのあるリフ、メカニカルでパワーのあるドラム。イントロでのボーカル無しの演奏は中々素晴らしい。もう少しインストパーとを強調した曲作りしても良いんじゃない、と感じてしまうほどこのバントは上手い。本編はこのバンド特有のブレイクを入れまくる演奏と個性的なボーカルの絡み合いは相変わらず絶品。どの曲にも言える事かも知れないが、展開としては盛り上がり部分が最初に来てそのままの雰囲気をぶっ続けている感じ。だから壮絶。
5曲目 ゴシャゴシャ、ドシャメシャな演奏、デスボイスも交えての壮絶な混沌さから、パンク特有のメッセージ吐き捨て的な展開に。ううん・・・短い曲だけど混沌さを持続し続けた方が良かったかなと。
6曲目 相変わらずの力強く凶暴な演奏に狂犬が噛みつく様に絡みつくボーカル。暗さと凶暴さがかなり強い曲です。どうもこのバンド特有のブレイクを入れたりスピードを変化させるパターン、そのおかげで「おおっ凄いぞ!」と言う展開が何となく持続しない。スピードにのって暴走しないのが何とも残念。この曲はパンク系とは違った陰鬱さが漂う凄みの感じられる演奏、暴走しかけた展開がもう少しで背中ゾワゾワパターンになったであろう・・・・大変惜しい曲ですね。
7曲目 メッセージを吐き捨てるボーカル、たたみ掛ける様な演奏が加わり盛り上がりは一気に頂点に。それにしてもこの曲は凄い。演奏が痛いほど凶暴、そしてボーカルは泡を吹きまくっている狂犬が群がっている様な壮絶さ。グロウルも交えて壮絶さを増す展開は凄い。妥協のない暴虐そのもの。
8曲目 イントロの静かなキーボードの囁きから、鋼鉄の鞭で横殴りされ続けているような演奏が乱入。少しかすれた感じのノーマルちょいヤバボイスが悲しみを振りまきながら突き進む。今までのボイスに比べれば格段にクリーン(これでも)。このままだと普通の曲だぞ・・・演奏は凶暴ながらボーカルがとても普通(これでも)なのが何となく変。無慈悲な凶暴さは皆無。
9曲目 セピア色のなギターとピアノの落ち着いたイントロは何の為。「勘弁して」と叫びたいほど凶暴な演奏が襲いかかる。その後ドラマチックに展開するが・・・・1分の短い曲・・・・断片か??
10曲目 悲しみを引き摺った感じのギターのカッティング、ボーカルも悲しみに満ち溢れた感じで泣き叫ぶように。本編の演奏も厚みのあるギターの刻みが全体に漂い、哀愁を通り越した悲壮感にドップリと浸かった雰囲気。ボーカルも今までとは違いグロウルも悲しげに響き渡り雰囲気を異にする。曲調が今までとは全く違いますね、中間部からのシンセ音とギターの爪弾きが漂う幻想的な展開なんかは、鬱々系のプログレ・メタルの様。何故この曲を締めに持ってきたのか・・・・彼ららしいブレイクを効果的に入れまくったスッキリとした「凶暴」で締めても良さそうなのに。まっ確かに間には挟めないこのバンドとしては異質な曲ですが。

最近お気に入りのブルータル・デス・メタルとは一線を画したブルータル・メタルコア、「凄い」と言う表現しか浮かばない演奏は本流のメタル系とは違い何処かすっきり感というか質感の違いが顕著。後味がいい、残らない感が・・・実は少し物足りなかったりして。

何処に惹かれてこの作品が好きだっのか??元々苦手だったパンク・ハードコア、その凶暴性を極限までに高めた演奏とボーカル。やはり理屈抜きの「凶暴」さに惹かれたのでしょうね。音楽としてもかなり高度なモノだと思いますし、その辺に魅力を感じたのも確かです。

とりあえず・・・いつもの通り短命に終わるシリーズ・・・それにしても2回で終わりかい・・・「カンニバル・コープス」の諸作で再びまみえる事に・・・・

問題のジャケットはとりあえず下の方に。
ハードコアパンクだからこそこのジャケットか?そういえばパンク系って血まみれになっていたっけ・・・・・信条は自虐なMなのかな??

















見ちゃダメです・・・





















ダメです・・・・・・・・

















































自己責任で・・・・・





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« The Wretched ... | トップ | Blackjazz / S... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事