軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

PUMP IT! / ジェフ・バーリン

2005-07-27 05:00:45 | 音楽
JEFF BERLIN: BASS
BUDDY MILES: VOCALS
RON REINHARDT: KEYBOARDS
FRANK GAMBALE: GUITARS
TRIS IMBODEN: DRUMS
BRAD DUTZ: PERCUSSION
JEFF PORCARO: TAMTAM

SIDE 1
1.PUMP IT!
2.JOE FRAZIER (ROUND2)
3.ALL THE GREATS
SIDE 2
1.BACK
2.CROSSROADS
3.FREIGHT TRAIN SHUFFLE
4.MANOS DE PIEDRA
1986

ブラッフォードで化け物3人と互角に渡り合った超絶技巧ベーシスト、ジェフ・バーリンの2枚目の作品です。相変わらずバラエティに富んだ(富みすぎですが・・・)作品となっていますが、もの凄い曲が1曲入っていますぜ、旦那!

1曲目。イントロの雰囲気から何かを期待してしまいますが、ボーカル入りのゆったりとしたファンクナンバーです。前作と比べギターとドラムがロックになっています。前のドラマーはバーリンのベースに反応するというか追随するような演奏でしたが、今度のドラマーはストレートなロックです。曲は普通・ベースも普通ですね。
2曲目。ブラッフォードの「トルネード」に入っていたナンバーの第2ラウンドです。化け物3人と繰り広げた演奏と比べるのは酷ですが、なにせ曲構成が固まっていますので演奏のみの比較になってしまいます。ギターはホールズワースの呪縛に完全に捕らわれています。キーボードは以外とカラフルに音色を使い分け個性を表していますね。ドラムは「ビル・ブラッフォードって誰?」てな感じの演奏です。ベースはブラッフォードの演奏よりも楽しげなリラックスしたプレーですね。
3曲目。華やかな音色のキーボードと多少マイナーな雰囲気のあるギターが対照的な曲ですが、ベースとドラムは同じパターンの繰り返しで何もしていません。バーリンがラインをキープしているだけというのはある意味凄いですね。300馬力のスポーツタイプの車で商店街を時速20キロぐらいで延々のろのろと走り続けているような・・・・

裏面1曲目。一体何回この曲に針を落とした事でしょうか。この1曲で2200円(発売されてすぐに購入したカナダ盤でした)の価値ありですね。ベースをかじった事のある人間なら「このぐらい弾ければベース一本担いで世界中を渡り歩けるだろうな・・・」とため息をついた事があるのではないでしょうか。ブラッフォードでのライブ演奏と、この曲は私のベースお気に入りの1位と2位ですね。(1位はライブの方ですが)
2曲目。ボーカル入りのブルース・ロックです。ブルースフィーリングあふれるギターソロ・・・じゃなくベースソロが・・・ギターソロをベースで再現しているだけの演奏は少し工夫がないなぁ・・・
3曲目。御機嫌なノリのフュージョンですね。前半はフレットレスか? キーボードは気持ちのいい演奏を繰り広げます。前作の引っ込み思案のキーボードよりかなり好いですよ。この作品全体に言えますが曲に厚みがありますね。
ラスト。アップテンポな曲です。ベースソロが聞き所ですね。バーリン独特の高音部を駆けめぐる超絶技巧のベースソロです。

ベースに関しては全く暴れていない曲もあり首を傾げたくなりますが、前作に比べるとキーボードが活躍して作品全体に厚みが増しています。曲調がバラエティに富んでいてプログレという範疇からは外れてしまいますが、作品としてはまあまあじゃないでしょうか。

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