軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

WALTZ Blue Side / スティーブ・キューン 

2005-06-15 07:45:00 | 音楽
STEVE KUHN: PIANO
GARY PEACOCK: BASS
BILLY DRUMMOND: DRUMS

1.WHEN I GROW TOO OLD TO DREAM
2.CHARADE
3.REMEMBER
4.YEARS LATER
5.ONCE UPON A SUMMERTIME
6.I'LL TAKE ROMANCE
7.I'M GLAD THERE IS YOU
8.PASTORALE
9.MY BUDDY
VENUS 2002

同じ材料を道具を換えて料理する・・・同じ曲をベーシストを変えて2枚のアルバムに仕立てる。スティーブ・キューンの「青盤」です。ベーシストはゲーリー・ピーコックです。

1曲目。静かなピアノのメロディから始まります。ドラムとベースが加わりますが、あくまでも優しく静かで深淵な演奏ですね。
2曲目、シャレードです。淡々とした感じの演奏ですね。赤盤の感情タップリの演奏に比べて実に落ち着いた演奏です。ベースソロも渋く淡々としていますね。後半のピアノソロは多少熱くなっていますが、表現の方法が違いますね。
3曲目。これもゆったりとした余裕のある抑えた演奏です。あくまでも淡々と淡々とピアノの音が流れていきます。
4曲目。静かなピアノのイントロからベースとドラムが参加しますが、静かな演奏が続きます。ベースソロのバッキングのピアノも静かですね。ドラムも・・・後半のピアノソロもとても耽美的な演奏です。
5曲目。ベースがメロディを静かに爪弾きます。続いてピアノがゆっくりとテーマを弾き再び止まりそうなベースのメロディが曲の雰囲気を決定づけています。とてもスローテンポな演奏です。
6曲目。イントロは赤盤と同じ様な明るく楽しげな雰囲気です。ピアノソロに入っても雰囲気は変わりません。ピアノの音色はリリカルですが全体の雰囲気にはスイング感があります。ベースソロも以外とスイングしています。ドラムソロはさすがに赤盤と違い抑えた感じですね。
7曲目。淡々としたピアノのテーマの後、曲の雰囲気にピッタリのベースソロが始まります。ピアノソロも情緒タップリに演奏されます。
8曲目。赤盤の悲しげな演奏よりは、感情を抑えた落ち着いた演奏です。と思いきやピアノが所々泣きそうな雰囲気になりますね。
ラストも落ち着いた演奏です。

演奏に波が無く「何処を切っても金太郎飴」状態の作品です。

誰が聞いても2枚の作品の違いは分かりますね。
赤盤=エディ・ゴメス=情熱・躍動
青盤=ゲイリー・ピーコック=耽美・静寂
それぞれベーシストの個性を引き出した素晴らしい演奏と言うことになります。

今まで「赤盤」が好きでしたが、今回じっくり聞き込むと赤盤も良いのですが「青盤」の方に魅力を感じてしまいました。奥が深く実に味わいのある演奏です。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« WALTZ  Red Side / ... | トップ | THREE WAVES /... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事