重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

登城。

2007-02-28 | つれずれ
名古屋地方は今日も暖かな陽気でしたが、
風がとても強い1日でした。

でも、その強風のおかげで
最近は毎日漂っている春の霞も吹き飛ばされたのか、空気が澄み、
久しぶりに遠くの山並みを見通すことができました。



一番奥に見えるのは、木曽の御岳のはずです、たぶん。
暖冬とはいえ、山頂付近にはうっすらと雪が残っているんですね。


さて、問題です。
この遠景を、いったいどこから撮ったのか、お分かりになりますか?

……なんて言われても、分かるはずがありませんよね。
でも、当ブログではお馴染みの場所です。

ここです。




そうです、
屋根に「金のシャチホコ」が輝く名古屋城の、



天守閣の展望台に登ってきました。


結婚して間もなく、
東北育ちの家内を連れて来て以来ですから、
かれこれもう……うーん、両手両足の指でも足りません。


展望台の様子は昔のままでしたが、
違ったのは、



たまたま訪れていた観光客の交わす言葉が、
中国語だったことです。


もっとも、
見下ろす街の景観は、
ずいぶん変わっていました。

一番激しい変化は当然、これです。



名古屋駅前の高層ビル群です。


名古屋城は第2次大戦の空襲で焼失し、
現在の天守閣は昭和30年に再建された鉄骨コンクリート造ですから、
正しい意味での歴史的建造物とは言えませんが、

それにしても、
天守の甍(いらか)越しに数本の摩天楼が望める風景は少し異様ですし、
往時を偲べば、感慨深いものがあります。


ちなみに、
眼下のお堀の向こう側、木立が茂る一帯が



私が毎朝立ち寄って車を止める「名城公園」で、
何人かの「公園の住人」や、
アオサギの「仙人1号」「仙人2号」、
そして「ピー子ちゃん」の住処(すみか)です。


さらに、
一番最初の写真の下方にも写っていた鉄筋住宅が



まだ木造平屋建ての公務員官舎だった頃、
小学校に入る前の歳から高校1年生まで、
私はそこに住んでいました。


名古屋城の築城に協力した諸大名は、
石垣の石に、それぞれこんな印を残したりしました。



私はまさか落書きを残すわけにはいきませんが、
もしかするともう訪れることがないかも知れない天守からの眺めを、
改めて心に刻む思いで、見てきました。



「下城」の途中、
見上げた東の空には、



まだ白い半月が、
かかっていました。


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