先週末の静岡行きでは、
一昨日書いた稲取温泉「つるし雛」と、
昨日書いた「河津桜」のほかに、
もう1カ所、
行って見て、ちょっと感動した場所がありました。
新幹線・三島駅南口の真ん前にある「三島市立公園・楽寿園」です。
三島駅から徒歩5分という町の中心地に、
広さ7万2000㎡もの大きな公園があるとは、初めて行って驚きました。
「楽寿園」は、
明治維新で活躍した小松宮彰仁親王が、明治22年に別荘として造営した屋敷跡だそうです。
戦後、手放されることになったものの、
当時の市にはそれを買い取るだけの財力がなく、
このため土地の資産家が代わって買い取ったものを、
昭和27年に市が改めてその半分を買い戻し、
以来、市立公園として運営管理しているのだそうです。
広大な敷地の中には現在、
遊園地や郷土資料館、動物園、「万葉の森」庭園などが整えられ、市民の憩いの場になっています。
が――、
私はそれを見て感動したわけでは、もちろんありません。
園内に保存されている、彰仁親王の別邸だった京間風の高床式数寄屋造りの建物「楽寿館」と、
その庭園とも言える「小浜池」を見ることができたからです。
ただし「楽寿館」は、静岡県および三島市の文化財のため邸内は撮影が禁止されており、
残念ながら、ご紹介できません。
でも、
私が見て感動したのは、
邸内よりむしろ、
屋敷の南側に広がる庭の、
ほぼ半分を占める、大きな「小浜池」でした。
どうですか、この雄大さ!!
池の向こうへ回って邸宅を見ると、
こんな感じです。
あれっ?
何か怪訝な顔をなさっていません?
たしか「小浜池」と言ったのに、水がないじゃないか、って?
よくお気づきになりました。さすがです。
はい、
水が、ありません。
現在、渇水のため、水が溜まっていません。
というか、
「小浜池」は昭和30年代半ば頃から、枯れている時のほうが多いのだそうです。
ちなみに、
「小浜池」が一番最近、満水になったのは平成16年11月で、
その時は、こんな様子だったらしいです。
「小浜池」の水は、なぜ枯れてしまったのか?
それは、この池は富士山の伏流水が湧き出して出来るものなのに、
その地下水が、昭和30年ごろから上流域での汲み上げが大幅に増えた影響を受け、
水位が下がってしまったからだそうです。
ちなみに現在の水位は、池の標高25.69mを基準にすると「-292cm」だそうです。
毎日計測し、市のHPで公開していますから、興味があればご覧になってください。(市のHPはここをクリック)
「水のない池なんて、池じゃない!」などと、お怒りにならないでくださいね。
というのは、
池の水が枯れているお陰で、
私も、みなさんも今、
本来ならば見られない「小浜池」の貴重な姿を、
しっかりと見ることができるんですから。
何が「貴重」なのかというと、
池の底から覗いている、多くのゴツゴツとした岩です。
このゴツゴツは、かつて富士山の噴火で流れ出た溶岩で、
その大規模な「三島溶岩流」の最南端が、実はこの「小浜池」なのだそうです。
そう知ると、ちょっと驚きません?
すごいとは思いません?
そんな大自然の造形を底に沈めた池を、あえてこの場所に配置して庭を造り、別邸を建てた昔の人の、
スケールの大きい、
そして贅沢な、
感性に。
単純な私は、
そんなことに感心し、
ため息をつきながら池の端で、
文字通りの「枯山水」を、
しばらく眺めていました。
---------------------------------- ………。
おやおや、今日の話はそれだけかって? バレンタインデーなのに。
失礼しちゃいますねえ、
私だって、ちゃんと頂戴しましたよ、チョコレートぐらい。
ほらね。
ええ、
いつものお昼の弁当屋が、弁当箱の中にこっそり忍ばせてくれたハート型の義理チョコですけど、それが何か ?!
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一昨日書いた稲取温泉「つるし雛」と、
昨日書いた「河津桜」のほかに、
もう1カ所、
行って見て、ちょっと感動した場所がありました。
新幹線・三島駅南口の真ん前にある「三島市立公園・楽寿園」です。
三島駅から徒歩5分という町の中心地に、
広さ7万2000㎡もの大きな公園があるとは、初めて行って驚きました。
「楽寿園」は、
明治維新で活躍した小松宮彰仁親王が、明治22年に別荘として造営した屋敷跡だそうです。
戦後、手放されることになったものの、
当時の市にはそれを買い取るだけの財力がなく、
このため土地の資産家が代わって買い取ったものを、
昭和27年に市が改めてその半分を買い戻し、
以来、市立公園として運営管理しているのだそうです。
広大な敷地の中には現在、
遊園地や郷土資料館、動物園、「万葉の森」庭園などが整えられ、市民の憩いの場になっています。
が――、
私はそれを見て感動したわけでは、もちろんありません。
園内に保存されている、彰仁親王の別邸だった京間風の高床式数寄屋造りの建物「楽寿館」と、
その庭園とも言える「小浜池」を見ることができたからです。
ただし「楽寿館」は、静岡県および三島市の文化財のため邸内は撮影が禁止されており、
残念ながら、ご紹介できません。
でも、
私が見て感動したのは、
邸内よりむしろ、
屋敷の南側に広がる庭の、
ほぼ半分を占める、大きな「小浜池」でした。
どうですか、この雄大さ!!
池の向こうへ回って邸宅を見ると、
こんな感じです。
あれっ?
何か怪訝な顔をなさっていません?
たしか「小浜池」と言ったのに、水がないじゃないか、って?
よくお気づきになりました。さすがです。
はい、
水が、ありません。
現在、渇水のため、水が溜まっていません。
というか、
「小浜池」は昭和30年代半ば頃から、枯れている時のほうが多いのだそうです。
ちなみに、
「小浜池」が一番最近、満水になったのは平成16年11月で、
その時は、こんな様子だったらしいです。
「小浜池」の水は、なぜ枯れてしまったのか?
それは、この池は富士山の伏流水が湧き出して出来るものなのに、
その地下水が、昭和30年ごろから上流域での汲み上げが大幅に増えた影響を受け、
水位が下がってしまったからだそうです。
ちなみに現在の水位は、池の標高25.69mを基準にすると「-292cm」だそうです。
毎日計測し、市のHPで公開していますから、興味があればご覧になってください。(市のHPはここをクリック)
「水のない池なんて、池じゃない!」などと、お怒りにならないでくださいね。
というのは、
池の水が枯れているお陰で、
私も、みなさんも今、
本来ならば見られない「小浜池」の貴重な姿を、
しっかりと見ることができるんですから。
何が「貴重」なのかというと、
池の底から覗いている、多くのゴツゴツとした岩です。
このゴツゴツは、かつて富士山の噴火で流れ出た溶岩で、
その大規模な「三島溶岩流」の最南端が、実はこの「小浜池」なのだそうです。
そう知ると、ちょっと驚きません?
すごいとは思いません?
そんな大自然の造形を底に沈めた池を、あえてこの場所に配置して庭を造り、別邸を建てた昔の人の、
スケールの大きい、
そして贅沢な、
感性に。
単純な私は、
そんなことに感心し、
ため息をつきながら池の端で、
文字通りの「枯山水」を、
しばらく眺めていました。
---------------------------------- ………。
おやおや、今日の話はそれだけかって? バレンタインデーなのに。
失礼しちゃいますねえ、
私だって、ちゃんと頂戴しましたよ、チョコレートぐらい。
ほらね。
ええ、
いつものお昼の弁当屋が、弁当箱の中にこっそり忍ばせてくれたハート型の義理チョコですけど、それが何か ?!
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