乱鳥の書きなぐり

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『フィガロの結婚』 ポーランド国立ワルシャワ室内歌劇場オペラ

2008年11月21日 | 舞台・芝居

記録だけ

         

 モーツァルト生誕250周年記念

 ポーランド国立ワルシャワ室内歌劇場オペラ

        『フィガロの結婚』

 

 

 11月18日、家族と二人で、『フィガロの結婚』(大阪フェスティバルホール)に行く。

 イタリアオペラとは違い、声の出し方がかわいい^^

 衣装や化粧、歌などは田舎芝居を観ているようで、当時モーツァルトが宮廷で演じさせていた頃は、こういった舞台だったのではないかなと思わせる意味合いで、楽しかった。

 私はオペラはほとんど観たことがないので、こういった舞台が普通なのかどうかはわからない。

 帰宅後、釈然としない私は、ドイツやイタリア、諸ヨーロッパで3時間以上並んで1000円以内で立ち見席を手に入れて楽しんだ事のある息子に訪ねてみた。彼の話では、

「そんなものなんじゃない?・・・・・・。(省略)」

と至って冷静。

 私はシアターテレビジョンやロシアオペラ映画など鹿知らないので、感想の書きようが無い事が、歯がゆい。

 

 曲『フィガロの結婚』は事前に何度も聴き、筋書きも何度も読んで、頭にたたき込んでおいた。

 万全の用意にもかかわらず、周りがいけなかった。

 隣横のご夫婦の男性は足を組んで横柄だ。

 歌舞伎では見たことのない光景に驚く。

 後ろの観客はガムを曲に合わせて、くちゃくちゃ ぺちゃぺちゃと噛んでいる。

「音楽を楽しみに来てるんでしょう!!」

と、内心!!怒る。

 ガムのクチャクチャは、休憩を挟んで終演までの3時間以上も続いた事を付け加えておく。

 

 音楽は心地良かった。

 始まる前ぎりぎりまで舞台の近くにいたが、トランペットの方が私を見てにっこりと笑って手を挙げ、挨拶をして下さった。

『きゃぁ、幸せ~~。』

と、内心思う。

 いつもながら大人げのない、単純な私。

 家族が指定席に着いて、そんな私を客観的に見ている。

 私とは正反対の、静かな性格の家族である。

 

 今回のオペラは、かなり リーズナブルな値段だった。

 しかしながら、前の方ですら、かなり空席が目立つ。

 不況の波が、こういったところにもしわ寄せとして来ているのか。はたまた、内容のせいだろうか。なれない私にはわからない。

 

 オペラ歌手もやる気がないのか、それともこういったことが普通なのか・・・主演、準主演を除いて、声の通らない歌手が目立つ。

 前日に映画『耳に残るは君の歌声』を見ていただけに、辛い感情がこみ上げてくる。

 主演、準主演もやる気のある時には心に伝わるが、その思いは長くは続かないようだった。

 

 歌と歌の間のほんの2,3秒の合間に歌舞伎の大向こうのようなかけ声がかかるのには、驚いた。

 低いドスのきいた声で、

「ぶ・ら・ぼぅ!」

といった具合だ。

 間としてはかなりぴったりの部分だったので、あの声をけた方は、きっと歌舞伎の見巧者に違いないとほくそ笑んだ。

 と同時に、あの男性は曲を聴くと言うより、舞台を観ているんだなぁと思うと、何だか楽しい感じがした。

 

 だが、果たしてオペラで、ああいった曲の途中に、声をかけるのが正しいのかどうかは私にはわからない。

 ちなみに息子にも問うてみたが、外国ではカーテンコールの時にかかったという。

 それなら、納得できる。

 

 カーテンコールはかなりあっさり。

 会場の時間の関係か気合いが足りないのか、一回きりで終わってしまった。

 この落胆は大きい。

 オペラに行ったという感じがしない。

 終わる良ければ総て良しといった言葉も、ここでは当てはめることはできなかった事が悲しい。

 

 終演後、家族は言った。

「日本では、オペラは10年は行かないと思うよ。」

『普通のオペラはかなり高額なので、そりゃ難しいわ。』

と、声には出さないものの、納得した。

 オペラ歌手の演技は歌に伴わないからといったことが大きな理由らしい。

「映画は演じてと歌手とが違うから、安心してみていられるよ。」

と、家族。

「うんうん・・・。」

と返事をしながら、これからはシアターテレビジョンで見ようと思った。

 

 翌日、伊勢街道に行く予定があった私。

 帰りは何処にも寄らず、赤ワインとつまみを購入。

 暖かな家で、こども二人を加えた4人で、ひとときの会話を楽しんだ。

 いや、私たち夫婦のなかみのない感想につきあわされたこどもたちというのが、正しい表現かも知れない。

 

 最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 かくして私のとほほなオペラ体験は、あっけなく幕を閉じたのであります。

 懲り無い私は、ロシアオペラとイタリアオペラをご当地で観たい、聴きたいとうい願いは募るばかりでありまする、はい!^^;;

 家族は私の夢物語を、

「フムフム・・・。」

と聞いて、相づちだけはうってくれる。

 それだけでも、かなり幸せな気分に浸れる単純さは、私の得意とするところでごじゃりましゅる。

             


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2 コメント

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楽しそうですね (さち)
2008-11-21 17:16:02
オペラに、行ってこられたのですね。難しいでしょう。すごいです。楽しそうな様子が、伝わります。。家族みなさん、仲良しで、いいですね。愉快になってきます。
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コメントをありがとうございます。 (さち様)
2008-11-21 19:51:19
とってもうれしいです。
何だか、ありがとうございます。
愉快な阿呆の家族にてごじゃりまする。

さちさん、朝はいいお天気でしたのに、昼頃雨が降りました。
京都はいかがでしたか?
また、今夜も冷え込みそうですね。
あたたかくして、おやすみ下さいね★^^★
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