乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

能楽 『融』 (とおる)/初心者の能楽鑑賞体験 

2006-11-27 | 能楽・狂言

 この感想は言葉も内容も間違っていたり前後しています。

  初心者の能楽鑑賞体験  2006’no.4

       能 『融』 (とおる) < 80分位>

 

 上野朝太郎二十三回追追善

   能と囃子の会

 

 11月26日大阪能楽会館で能『融』を観る。

 能経験の少ない私たちはJRに中で泥縄勉強。あらかじめ内容を読んでおくことにした。

 『融』は私たちにとってもわかりやすい内容で、楽しめた。(但しどの程度理解しているか、正しいかは別ですが・・・)

 先日観た『小鍛冶』がかっこよかった(この曲もカブキでいえば荒事のようで相当好きでした。)とすれば、今回の『融』は言葉(謡い?台詞?)も 掛詞などの言葉遊びも 目に浮かぶ情景も美しく心の染みる。

 それでいて塩桶を前に投げて曳いて、肩にかけてパタンと落とし後ろを向いてそそくさと歩くところでも興奮。思わず

「融っ!」

と大向こうをかけたくなる衝動を押さえる。まあ、私としたことがお下品だ事・・・うふふっ。

 能経験がほとんどない子も、誰も大向こうが掛からなくて、違和感を感じたらしい。能は武士の・・・ということはわかってるが、習慣とは怖いものです。

 

 

 旅の僧(ワキ)が京都 河原院の地を訪ねると、潮汲みの老人(前シテ)がやって来る。

 この老人の姿は一見浦島太郎風。

 肩には棒で両脇につるされた潮桶を担いでいる。

 老人曰く

「ここは昔左大臣源融の邸宅で。奥州塩竈の浦の眺めをしのぶために難波の浦から海水を運ばせ、塩を焼かせて楽しんだ。」

と言って懐旧の想いにふける。

 僧は老人に周囲の山々の名をたずねるが、やがて老人は汐ぐもりの中に消えてしまい、夜は更けていく。

 

 

 

 さてさて『融』はが何度も出てきます。あまり素敵なので数えてみたのですが謡い、僧、融 別に数えてはみたものの、途中で断念。あまりにも何度も出てきて『正』の文字でも数えきれませんでした。それほどに聞き入ってしまい、言葉・山・月が美しくて情景が目に浮かんでくる。数えるのも忘れてしまいます。

 私は京都の市内の真ん中あたりで生まれ育ちましたので、山や土地が目に浮かんでくるといったことも手伝って、この『融』は割合に入り込みやすいものだったのかも知れません。

 それにしてはちんぷんかんぷんでまとまりのない感想だこと・・・・・・!

 

 

 音羽山や稲荷山、嵐山、大原、吉田山(吉野山??でも、吉野山では京都ではないし・・・)など

 これらは

『塩山の煙の景色 まがきが島(?) 音羽山より???月??』

のように山と月と塩つくりを掛け合わせてあります。

『音羽山よりいでし月の神無月のつごもりがたに、菊の花うつろひ盛りなるに 紅葉のちぐさに見ゆる折・・・・・・』

といった美しい言葉が続く。

 

 

 老人は

「まずいざや潮を汲まん」

と言い、手に持った塩桶で潮を汲む

『吉田山(吉野山)?田子の浦、よしや塩を生まんとて・・・・・・』(?)

と月下潮を汲み、

『塩釜の いずか気にせんなさなぎに すりこぐ舟は伊豆にありなん』(?)

と、物思いにふける・・・・・・

 

 

「長者必衰の断りを表す・・・それは言語同断。」

というと笛が『ひゅるるるる~~~』

 突然に神秘、幻想的な世界へと雰囲気が変わる。

 

『いて枕 掛けの衣をかた敷きて いわねのとおにようもすがって』(?)

『なおもきどくをみずや?とて 夕べまといし?旅寝かな』(?)

で次は太鼓、鼓二つ、で笛。

 

 自分の正体はあかさず、

「汐曇りにかき紛れ失せ…」

と袖を回したもどしたり・・・・・・。『井筒』や『杜若』の業平の精が業平を思いしのんで舞う場面に似ている。

 

「あら昔恋しや」「恋しや恋しや」と繰り返し、興奮度も頂点に達する。

 

「例えば月のあるように 星の臼杵に(おとく?)なり、春霞む夕べのとうま、影を船にもたとえたり。釣り針と疑わば、夢に影とも驚く。月下の波にふす。月にも遠く、つきの都に影ふすや・・・・・・」(?)

 

 これらは私なりに聞き取った言葉なので間違いもありましょうが、なんて美しい調べなのでしょう・・・・・・

 

 

 

 夜半過ぎに、融の大臣の霊(後シテ)が現れ、月明かりの下で舞った後、暁の月光の中に消えてしまう。

 

 

『月もはや 影傾きて明け方の時』

となり、

『この光陰に誘われて月の都に入り給ふ』

と融は月へ帰っていく。

 

 この言葉の載った本を探し出して、もう一度しっかりと読んでからゆったりとした気持ちで『融』を観たい。

 次はもう少し筋道をたてて把握できるかもしれない。

 能についてもう少し本ででも調べてから、また近々能を観に行こうっと・・・・・・

 

 

 最後になりましたが、能と囃子の会の皆様、楽しい時間をありがとうございました。

 能について何も知らない私ですが、この会の『融』を拝見させていただいて、おかげさまで能に対して一層興味がでてきましたことをこの場を借りまして御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 

  能鑑賞、次回は例会など言ってみたいとも思いますが、なにぶん初心者の為どこまでわかりますか、不安の気持ちでいっぱいです。

 能の鑑賞暦が浅いため、間違いや失礼があればお許しください。

 何しろ知らないことばかりで、多分かなり間違った頓珍漢なことを書いているのではないかと感じてはいるのですが、私の場合今のところここまでしか理解できておりません。

 忘れない為に記録をつけるつもりで書き込んでおりますが、間違い、お気づきの点がございますればお教えいただけましたたなら 幸いです。

 どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

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独鼓、仕舞、独吟 

2006-11-27 | 能楽・狂言

 写真は大阪能楽会館の外壁面です。観ているだけでワクワクします~~♪   

      独鼓、仕舞、独吟 (前半=能以前の部)

 

 

 上野朝太郎二十三回追追善

   能と囃子の会

 

 11月26日大阪能楽会館で能『融』と独鼓、仕舞、独吟を観た。

 私たちは九時半頃到着。会場ががらりと空いており、関係者の方たちばかりだった。

 10時開演。

 時間がたつにつれ会場はいっぱいになり、熱気があふれていた。

 独鼓や独吟など初めて観るものもあった。

 独鼓は『船弁慶』『弱法師』、仕舞は『敦盛』『放火僧』『花月』『清経』『三輪』『野宮』、独吟の『鉢木』などが続く。

 内容的には『弱法師』の『淡路島~~見えたり隠れたり~~』の謡が気に掛かったので調べてみたいと思った。なじみは無かったが、とにかく美しかった。

『船弁慶』や能の後にある素謡はカブキでは何度も観ているなじみの深いものだ。しかし能ならまだしも独鼓の『船弁慶』ともなると初心者の私には手も足もでない。

『三輪』の「さても神代の物語~~神遊び、これも神楽のはじめなり~~」の出だしは言葉が美しくて、歌い?を覚えてみたいという衝動に駆られました。せめて『三輪』の言葉(台詞?)を全て覚えてみたいなぁ……

 独鼓、仕舞、独吟の全てにおいて ただただ曲が好きだった……舞いも好きだったが、生憎 理解力に欠けていた。

 

 皆さんがそれぞれ真剣にがんばっておられる姿を見て、私もああいった都市の重ね方をしたいものだと痛感した。

 皆様、楽しい時間をありがとうございました。

 この場を借りまして、御礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 

 

 仕舞などの鑑賞暦が浅いため、間違いや失礼があればお許しください。

 何しろ知らないことばかりで、多分かなり間違った頓珍漢なことを書いているのではないかと感じてはいるのですが、私の場合今のところここまでしか理解できておりません。

 忘れない為に記録をつけるつもりで書き込んでおりますが、間違い、お気づきの点がございますればお教えいただけましたたなら 幸いです。

 何卒宜しくお願いいたします。

 

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みなさん、さようなら。 Les Invasions Barbares

2006-11-27 | 映画

 

 Les Invasions Barbares  みなさん、さようなら。

 

 満足度 ★★★★☆

 感動度 ★★★☆☆

 言葉の調べ ★★★★★

 音楽 ★★★★☆

 

 2003年  カナダ、フランス

 

 監督・原作・脚本・脚本  ドゥニ・アルカン 

 キャスト

   レミ・ジラール

   ステファン・ルソー

   マリー=ジョゼ・クローズ

   マリナ・ハンズ

   ドロテ・ベリマン

   ジョアンヌ=マリー・トランブレイ

     
 

 女と書物とワインと人生を謳歌した父親。幸せな日々を思い浮かべて、最後の短いながらも幸せな日々を送る。

 親子の感情の行き違いが病気を持って中を取り持ち、莫大な金額と愛情を同時に父親に投じる息子。

 友人や家族に見守られながら美しい湖畔で本人と周囲の人間が納得しての尊厳死。

 

 思い内容を軽快なタッチでコメディタッチにさらりと描くこの洒落た映画。

 題名的にはかなり前に見た『チップス先生、さようなら』ってくらいにあっさりしていて、いいんじゃないですか…

  各人のやりばのない感情を適度な肩透かしを持って逃げ場を地来るあたりなんかは心にくい筋だと感心した。

 

 




 

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