日常

見たりしたものモノ

2013-02-12 21:43:03 | 芸術
異動が多いこの時期。
自分も、ふと考えると今の職場に4年もいることになる。
最初の職場は2年、次が3年、今は4年目。やはり長い気がする。

でも、職場を移動するって、結局何にしたがってやるべきなのか、よくわからない。
とりあえず、日々集中して仕事をしているけれど、そろそろ別の展開に向けて、新たな世界に旅をするべきなのか。
・・・・考えてわかる問題ではない。

まあ、行雲流水。
雲や水の流れのように、大自然の流れに身をゆだねるしかないですかね。

どこかでだれか、拾ってください。文句言わずよく働く人間であるのは保証します。




映画

映画「ライフ・オブ・パイ」



すごくよかった。
自然の描写が最高。
エンディングも、多重にとらえることができる曖昧なラスト。
開かれた感じがよかった。おすすめ。ぜひ3Dで見てほしい。3Dが不得意な自分でも堪能した。

次は
レ・ミゼラブル
を見に行きたい。泣いちゃうだろうなぁー。




展示1

「歌舞伎-江戸の芝居小屋」
@サントリー美術館
2013年2月6日(水)~3月31日(日)



想像していた以上によかった。
想像を下回るとき、やり場のない感情に困るけれど(映画「プロメテウス」を見た後のガッカリ感は半端なかった)、想像を超えた場合、その余りある感情は自分への滋養になる。
やっぱり、サントリー美術館は常に質が高い。
当時の歌舞伎、文化や風俗としての歌舞伎。かなり興味深かった。



展示2

会田誠展:天才でごめんなさい 美少女や戦争といった幅広い題材の絵画や映像等
@森美術館
~3/31



賛否両論あるのがよくわかった。
自分としては、インターネットをうろうろしていたら、ぐろいサイト、えろいサイトに偶然ぶちあたってしまい、ゲッ!と思いながら、怖いもの見たさで少し見る。でも、すぐにページを閉じる。あー見なきゃよかったー、と思う。そういう感覚に近い。
そういう意味で、個人的にはあまりお薦めはしません。
深く長く見るというより、ネットのように表面的に軽く見る、という世界かと感じた。
ある部分は、松本人志のお笑いに通じるものを感じた。

話のネタに、という感じです。
エロ、グロが多いので、一人で見に行く方がよいです。



漫画

『ブラック・ジャック創作(秘)話 -手塚治虫の仕事場から- 2 』
(少年チャンピオン・コミックスエクストラ)
吉本 浩二 (著), 宮崎 克 (原著)



一気に読んだ。
手塚先生大好きっ子として、大感動して読んだ。

やはり、すごい人はエネルギー体のようなもの。
そのエネルギーに惹きつけられるようにいろんな面白い人が集う。
しかも、基本的に愛やリスペクトで結合されている。
そんな手塚先生の結合エネルギーに、しばし感動。

以前、1巻の感想を書いたのも思い出しました。この時も漫画読みながら号泣したもので。

「ブラック・ジャック創作秘話」(2012-01-17)




展示 紹介

友人の岩永くんが、展示をShugoArtsというところでやってます。
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THE CRIMSON SUN
田口和奈
岩永忠すけ
2013年1月26日(土)- 3月2日(土)
ShugoArts
==========

興味ある方はぜひ見てみてください。
自分も今週末2/16土曜の12時くらいに見に行く予定。
岩永くんも来てくれるとのことなので。
すごい人ですよ。自分は気が合います。
絵は、かなり霊的な絵ですけど。
田口さんも見た目は普通の感じの女性ですが、かなり霊的な写真で驚きます。
日曜は展示お休みなので、ご注意をー。




・・・・・・・・・・・・

いやはや。
仕事(論文書き)がなかなか進みませぬ・・・・。

3 コメント

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パイと手塚先生と火星 (まーこ)
2013-02-15 10:45:57
こんにちは!お医者さまって、そんなに短いスパンで異動されるものなのですね。ちょっと遊牧民風?

「ライフ・オブ・パイ」私も観たいんですよ~!『トラと過ごした227日間』って副題が凄くて笑いました。トラと海の上で過ごした後助かる話です、ってバラしちゃってるし!で、たったそれだけの内容を、どうやって映画にしたの?もう先がわかってるのに、ドキドキできるの?っていうところからして、興味津々。監督のアン・リーは「ブロークバック・マウンテン」で知ったのですが、名前からてっきり女性だと思い込んでいました。(←出演者の中にアン・ハサウェイがいたのが敗因だと思う。)つい先日『ライフ・オブ・パイ』についての監督インタビューを見て、人間的に深い魅力のある男性だと知り、ますます映画が楽しみになりました。(プロメテウスのガッカリ感~(爆)!同様のガッカリ感、インディ・ジョーンズの第四作目ラストにもありました。三部作でやめときゃよかったのに。涙)

「ブラックジャック創作秘話」知りませんでした。記事にしてくださってありがとうございました。即注文!届くのが楽しみです。

今、やっとおススメしていただいた「火星の人類学者」読み始めました。筆者は「レナードの朝」(ロビン・ウイリアムズとデニーロの迫真の演技、思い出すだけで泣ける・・・)のオリヴァー・サックスだったのですね!感動。今、事故で色の感覚を完全に失った画家の話を読み終わりました。面白すぎる~!

色って本当に不思議ですね。自然界には「その配色である必要、全然ないよね?」ってつっこみたくなるような、不思議な色彩に溢れていて・・・。
個人的に、一目見るだけで生きているのが嬉しくなるもののひとつに生物の「擬態」があるのですが、体の色を背景と同じ色や模様に変えながらヒラヒラ泳ぐ、あのイカ~!(名前知らないけど。)なぜ、同じ色になれる?『そのように変色すると敵から見えなくなる』って、敵の視点をなぜ持ってる?楽しすぎる!(脱線。)

おおお、稲葉さんも「論文すすまない」お仲間でしたか!嬉しい~。(第二章第一節から、一ヶ月くらい進みません・・・汗)論文を書く作業は、深海に潜るような(潜ったことないくせに。)日常とは隔絶した世界ですね。すこし息苦しいし、潜る前は気が重いですが、いざ潜ってしまうと好きな場所だったことを思い出します。
稲葉さんも頑張ってください!
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久々に展覧会に。 (Is)
2013-02-17 22:55:48
どもどもー。最近は毎度、「お久っ!」な感じで。

会田展、行きました。
ちょうど、なんたら委員会から、意見書が出たニュースを見た翌日に、港区役所へ仕事で行く用事があったので、チャンス!と。(…一年ぶりくらいに展覧会行ったのが、これというのも…)。
「芸術」って、禁止が少ない時代には、難しいんだろうな~ってのも感じた。漫画や映画でいくらでも過激な表現ある中で、何が前衛になるのか?っていう。
…もっとオタクっぽい人が多いのかと思ったら、小ぎれいなマダムみたいな人が多くて、「アート」の受容についても、チト考えてしまった。まぁ、森ビルの戦略が上手いと言えば、それまでだが!

異動の季節なのですなー。
大きな組織で働いたことないので、あまり実感としてないけど、一緒に仕事してる人が、来週から突然居なくなって…ってのを聞くと、けっこうすごいことだなと思う。日本は首切りには厳しいのに、転勤(や異動)に寛容というけど、「家を買うと転勤を命じられる」というのは本当に身の回りで良く聞く。

僕は3年、3年で職場変わってるから、今のところは、出来ればもう少し腰を落ち着けてやりたいなーと思ってるけど、こればかりは自分の意志だけでは何とも。その場その場でベストを尽くすのみですな。…にしても、週一(未満)休日が続くと、やはりインプット不足を最近痛感!さすがに疲れてるから,本当の意味で休み(+家族サービス)で終わってしまい、何やら自分をすり減らしている気がしてしまう…(←ややグチ)。

追伸:『巌窟王(モンテ・クリスト伯)』にハマリ中。100数十年前の作品なのに、山崎豊子や、宮部みゆきばりに読み止まらない面白さ!すごい!

ではでは、また~。集まりできるだけ行きたいのだ!


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100分 de 名著 (いなば)
2013-02-18 11:16:13
>>>まーこさん
いえいえ。異動は、大学などに所属している人だけですよね。
基本的にはそこに定住する形でやっている人が多いと思いますけどね。
地方も含め、自分の終の棲家が決まれば、そこで定住しながら地域に根付いた医療をやるっていうのが本来だと思いますが、大学のように医療と言うより医学に近い場所は、少し違う、という感じですね。

「ライフ・オブ・パイ」、いいですよ。
ヒンズー、キリスト教、イスラム教・・など宗教もテーマになってます。
ただ、そこはあまり深めた話になっていなかったので、本だと宗教や信仰のテーマも深く掘り下げられているのかもしれません。

自然の描写がほんとうに美しくて感動しました。
雷は、まさしく「神鳴り」ですが、小舟の上で雷を見るとき、まさに神の訪れ(音連れ)を感じましたねぇ。

プロメテウスは最低の映画だっただけに、むしろ何か裏があるんじゃないかと疑いました。笑  壮大なギャグ映画のように見るのが正しい見方なのかなぁ。

「ブラックジャック創作秘話」、素晴らしいですよ。
手塚先生のすごさには改めて感動しました。

「火星の人類学者」、自分も今度感想書きたい、と思いつつ、書いてません。(^^l
人間の潜在能力のすごさを感じますよね。
僕らが正常、と思っている人々や能力は、それが単に多数決のように数が多いからそう思い込んでいるだけで、能力の幅には計り知れないものがあります。
知能に関しては、正常よりも高い方が優れている、とされるのに、なぜそれ以外の能力は正常より高く外れると「異常」とされるのか不思議です。
それは優しさや思いやりや慈悲や、、、そういう能力も、正常値(平均値)よりも高い方がいいとされるわけですし、どんな異能であっても、正常値(平均値)というのはあまりあてにならないものだと思いますね。

そうです。オリヴァー・サックスは「レナードの朝」の作者です。

映画『Awakenings(レナードの朝)』
2011-04-23 21:23:30 | 映画


にも以前書きましたが、まーこさんのご専門ですが、やはり原題の「Awakenings」っていう意味に深みがあると思うんですよね。患者、医者、医療者、そして視聴者に意識の覚醒(Awakenings)を示唆していると思います。



色は不思議です。
この前も、友人の岩永ただすけ君の絵を見たときにも彼にメールでおくりましたが、シュタイナーから引用します。

=============
シュタイナー「色彩の本質」(イザラ書房)より
『理解しがたいことかもしれませんが、一度、色彩の真の意味を把握しようとしてみてください。
たとえば赤というのは、なにか攻撃的な色です。赤の前を走り去ろうとすると、赤は人を突き返します。
青紫にむかって走ると、青紫はわたしたちから逃げ去り、ますます遠くなっていきます。

色彩のなかになにかが生きているのです。色彩は一個の世界です。
心を込めて色彩を体験すると、 感動せずにはいられません。
そのように魂は、色彩世界のなかで自己を感じるのです。』
=============
『色彩の世界は現実の世界ではありません。
色彩の世界は自然そのものの中でさえも像なのです。
死の像は黒です。生の像は緑です。魂の像は桃色です。そして霊の像は白です。

このことによって私たちは色彩の客観的世界の中に導かれます。
色彩の本性、色彩の本質の中に入っていけるには、このことを前提にしなければなりません。
色彩が主観的な印象に過ぎない、と述べるだけでは何の役にも立たないのです。』
=============
『黄は外へ輝く。青は内へ輝く(輝きが内へ集まる)。
そして赤は両者を中和して、一様に輝きます。

この一様に輝くものを、運動する白と黒の中へ輝かせると桃色が生じます。
静止した白の方へ、一方では黄と他方では青とを照射させますと、緑が生じます。』
=============
『黄色は私たちを快活にします。
快活であるというのは、魂を大きな生命力で充たすことです。
ですから黄色によって、私たちは私たちの自我によりふさわしくなるのです。
別な言葉でいえば、私たちはより霊化されるのです。
黄色の根源的本性は外へ向かって拡がり、薄れていきます。
その輝きが今、皆さんの内部へ向けて輝くのです。
それが皆さんの内部で霊として輝くとき、
「黄色は霊の輝きの色である」、と皆さんは言うでしょう。

青色は内的に集中し、鬱積し、内的に持続します。それは魂の輝きです。
赤色は空間を一様に満たし、中心を保持します。それは生命の輝きです。』
=============
『いかに世界は桃色、緑、黒、白という像の色彩と、
像の色にそれぞれ相応した啓示の輝きを与える赤、黄、青の輝きの色彩から成り立っているかを感じとると、わたしたちは色彩のなかに生き、感情によって色彩を理解します。

このようにして、色彩の世界の輝きと形象のなかに生きると、内的に、魂から画家になります。
色彩とともに生きることを学ぶからです。
個々の色がわたしたちに、なにを語ろうとしているかを感じとれるようになります。』
=============

闇を通して光を見ると、赤く見える。
光を通して見た闇を見ると、青く見える。

色の世界には、こういうスピリットの本質が含まれているかもしれませんね(『死の像は黒です。生の像は緑です。魂の像は桃色です。そして霊の像は白です。』)。




>Isくん

ひさしぶり!
たしかに、禁止が少ない時代には難しいかもしれませんね。
ネットが集合的に清濁入り混じれた視覚世界になっているだけに、あの世界を越えるような芸術を総合的に立ち上げるのは難しいような。
だから、会田展を見たときに、ある意味でネット空間を思い出したし、ネット空間を越えれていないように思えたんですよねぇ。



自分のライフワークとして、どこで腰を落ち着けて仕事をするか、っていうのは難しい問題だよねぇ。やはり、家を買う、家を建てる、っていうのは人生の中で大きな選択。定住できてうれしい反面、やはりそこには制限や不自由さが生まれる。
この世は『得るものもあれば失うものもある』という大原則に貫かれているように思います。




『巌窟王(モンテ・クリスト伯)』、自分も岩波文庫全7巻!買ってるんだけどまだ読んでない。
NHKの<100分 de 名著>
http://www.nhk.or.jp/meicho/
は毎週録画してるけど、とえりあえずこれで「モンテ・クリスト伯」の面白さを感じてます。このシリーズいいよねぇ。とっかかりとしてすごく興味が湧くので。

また古典輪読会ででも!
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