urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

L’Arc~en~Ciel 『AWAKE』 その②

2005年06月27日 | listening
さて、名古屋に帰って参りました。
更新再開します。

というわけでだいぶ間が開いてしまいましたが、新幹線の中で聴き倒しました。
かつてのアツい思いを書いてきて、今冷静になって聴いた時の音楽的な評価とかいろいろ比較して書ければかっこいいのでしょうがそんな鑑賞眼もないので(よくロッキングオンなんて受けようと思ったな)、まあ例によってゆるーく書いていこうと思います。

そう、tetsuのベースの話。僕が浮かんだのは「奔放」という言葉でしたね。普通こんなところでこんな音聞こえないよ、ってベースの音が聞こえてくる気がします。いや、ほんと印象論なんですけど。ベーシストって職人肌の、黙々とドラムの横でリズム刻んでる背の大きい人(なんのこっちゃ)、って印象があるんですけど、tetsuのベースは旋律として聞こえてくる気がします。結構こういう弾き方って異端な気がするんですけどねえ。僕がライヴ見て最も惚れたベーシストは中尾憲太郎(ex.NUMBERGIRL)で、彼もまた凄いベースを弾きますが、今ライヴでtetsuを見たらどんな感じなんでしょう。以前の山形県民会館ではなんかアホみたいなシモネタ(ボーリングとセックスの類似がどーの)喋ってた記憶しかない…。
あと気になったのはhydeの声(他の二人ごめんよ)。明らかに太くなってますよね? なんつーか、低音の艶を出すのに躊躇がなくなったような。フェスのソロの時はハードコアに近い唱法で、喉痛めないのかと心配だったのですが、あれは過渡期みたいなもんだったんですかね。表現の幅は広がったと思います。

曲の話をすれば、「New world」なんかのアッパーチューンと、『DUNE』の頃の世界観が仄見えるようなスローorミディアムナンバーが柱か。いい曲が揃ってるとは思うのですが、メリハリにやや欠けるような印象がありました。でも「New world」は史上最もヌケのいい曲だと思います。まさかユッキーの曲とは思わなかったけど…。
そして最大の問題作がラストナンバー「twinkle,twinkle」。kenちゃんの作詞作曲ですが、なんて言うのだろうこの曲、90年代初頭のポップスの匂いがする…。J-WALKとか、classとか(前者は「何も言えなくて…夏」、後者は「夏の日の1993」しか曲をまったく知りませんが)。これ僕の中の今までのラルクでは完全にナシの曲なんですけど、これを成立させてしまう、あるいはこういう曲がバンドの中から出てくる、という事実に、長らく聴いていなかったバンドが育てていた表現の幅というものを感じました(笑)。

で、後は歌詞の話。ブランクの間のことはよく分かりませんが、以前コメントで書いたように普遍的な歌詞になっていると思います。以前はよりパーソナルな、あるいは一つの物語に沿ったような、アーティスティックな歌詞が多かったように思うのですが、今回はなんと言うか、よりコミュニケーションを志向した詞が多いのでは。うーん、なんとも言葉に表しづらいところではありますが。でもやはり、ロマンティックで甘い歌詞ではありますね。「自由への招待」のような明確な新機軸もありますけど。

うーん、久々に聴いたのですがやっぱりいいですねー。『REAL』と『SMILE』、あとは売ってしまったかつてのアルバムたちも、また聴きたくなってきました。

B0009IH16YAWAKE
L’Arc~en~Ciel

曲名リスト
1. New World
2. LOST HEAVEN
3. 叙情詩
4. TRUST
5. Killing Me
6. AS ONE
7. My Dear
8. EXISTENCE
9. 自由への招待
10. Ophelia
11. 星空
12. twinkle, twinkle

Amazonで詳しく見る
by G-Tools