先日の
神戸空港開港のエントリにはたくさんのトラックバックをいただきました。それだけ色んな人の関心を引いたニュースだったのだと思うのですが、そのトラックバックをいただいた方のブログを読んでいたら、
神戸空港開港~反対運動に意義あり!という記事がありました。今さら出来てしまった空港に反対してどうなるのだろう?採算が合わないというのなら利益が出るしかけを提案することにエネルギーを使ったらどうだろうか? …ということでした。
ご意見はもっともです。なんだかんだいって神戸空港は出来てしまったのです。今さら反対運動などしたって仕方ないじゃないか。私もそう思います。
私は前のエントリで『ミナト神戸を守る会』という会に関わっていると書きました。関わってると言っても、実際には署名運動に参加協力しただけで、運動の中枢に関わっているわけではありません。だから、この運動体の本当に目指しているところはよく知りません。なので、この団体の意見とは別に私個人の考えを書きたいと思います。
神戸空港を推進した人たちは、神戸空港開港が神戸市、ひいては関西全体の経済活性化につながると言います。これはおおいに疑問です。甘い需要予測。どう考えても神戸市が考えているような需要があるとは思えません。首都圏でさえ成田と羽田の2つなのに、関西に3つも空港が必要でしょうか? 首都圏とは人口規模がまったく違うのですよ。ただでさえ少ないパイを3つで奪い合うだけだと思いますよ。神戸に空港が出来たから、今まで飛行機を使わなかったけど、これから使おうなんて人はほんの一握りだと思います。他の地方から神戸に来る人だってそんなにいるとは思えません。そんなに魅力ある街ではないですよ。神戸は。
それと神戸市は神戸空港の建設費には空港島の土地売却益をあてがうとのことでしたが、実際、空港島の土地はほとんど売れておらず、見渡す限り空き地が広がっています。
そういうことを考えると、神戸市は税金投入は絶対にないと言っていましたが、とても信じられないというのが実際のところです。そうなれば削られていくのが、福祉などの市民生活に直結したところのお金だったりするのです。結局泣くのは障害者や老人など弱い市民なのです。
でも出来てしまった空港に反対してどうするのか?経済活性化につながるように協力すればいいではないかということなんですが、それでは公共事業というのはやったもん勝ちで、行政側が市民の声を無視してごり押しして作ってしまえばそれでいいということになってしまいます。それはちょっと違うんじゃないか…と。
なにも空港を使いたい人に使うなとは言いません。私だって、もし必要とあらば使うこともあるでしょう。沖縄に従姉が住んでいるから、もし沖縄に行くことがあれば便利だしね。使いたい人にはどんどん使ってもらって、少しでも赤字を減らしてもらいたいと思っています。
ただそれとは別に、本当に空港を作ってよかったのか?どれだけ市民のためになったのか?についてはずっと議論していきたいと思うのです。
自分の中にも矛盾があるのはわかっているんです。これは下のエントリの「サッカー日本代表を応援したいけど、自分が支持していないジーコが監督である日本代表を素直に応援出来ない」という気持ちにも似てるんですよね。(苦笑)