地獄大使に代表される悪キャラの魅力

 50年前の今頃始まった仮面ライダー新1号編は、本郷猛の復活と
同時にショッカー大幹部の1人・地獄大使が登場している。

 制作サイドとしては死神博士を南米に向かわせたのを追う形で2
号ライダーを退場させ、後釜として登場する形になったわけだが
地獄大使という男は歴代大幹部の中でも最も人気が高いらしい。

 新1号編の終盤にはショッカーを裏切ったふりをして仮面ライダー
サイドに近づくなど、平成でもフォーゼの速水公平校長が行った作
戦を実行するわけだがゾル大佐以下の大幹部がこれを行ってもサマ
にならないわけで適役だった。

 しかも途中から復帰して来た死神博士と共闘するがキャラが違い
過ぎて息が合わず、度々死神博士の足を引っ張る形が見られるなど
人間臭い面が強調されていた。

 それにしても仮面ライダーを中心にした昭和の東映作品は魅力的
な悪キャラが多く登場するのが特徴で、例えば地獄大使は潮健児氏
が演じてこそだしゾル大佐も宮口二郎氏が演じてこそという感じで
宮口氏が地獄大使を演じても違和感があっただろう。

 考えてみれば東映は時代劇を多く撮っている会社だから時代劇を
作るノウハウ=魅力的な悪役の存在の重要性を心得ているのではな
いかと思うし、悪役俳優と演じるキャラの親和性が高いのも時代劇
から来ていると思う。

 ちなみに時代劇の面白味が薄れた理由の1つとして川合伸旺や天津
敏らのように、凄みがあって一目見て悪役然とした俳優が亡くなった
りして不在というのが大きいと言われている。

 そういう意味で魅力的な悪役というのは素晴らしい財産であって、
主役の代わりはいくらでもいるが悪役の代わりはなかなかいないので
はと思ってしまう。

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