第2期変身ブームの頃は第1期のスタイルとは違う作品を作ろうと
したものの結果的にオーソドックスなスタイルに戻るケースが多く、
そんな中に市井の人々が銃を持って戦い始めるというのがある。
ミラーマンのSGMはインベーダーが引き起こす事件の分析チーム
だったのが、途中からは3機に分離合体する大型戦闘機・ジャンボフェ
ニックスに搭乗してインベーダーの宇宙船や怪獣と戦うようになって
いた。
それでもSGMの場合は創始者の御手洗博士が宇宙物理学の権威
という事だったし、村上チーフは五輪の射撃で金メダルを取った元
警視庁の刑事というように設定変更されても何とかなるという感じ
だが宇宙猿人ゴリの場合はそうはいかない。
元々ゴリは地球上のスモッグやヘドロなどを怪獣の培養機として
考えていたわけだから、スペクトルマン=蒲生丈二が それらを取り
締まる公害Gメンに入って行動を共にするというのは悪くない。
ただ公害Gメンといっても役所勤めのサラリーマンで勤務の性質
上、怪獣と遭遇していたというわけだった。
ところが結果的に怪獣と遭遇していたという理由で途中からスペク
トルマンが火山に落ちて行方不明になった事もあり、光線銃などを
所持して怪獣と戦う怪獣Gメンに変わってしまったのだから今にし
てみると凄い話である。
レーザーガンやプラスチック爆弾を使ったりヘリを操縦したりと、
役所の職員が突然こんな事ができるのかと思われる任務を平気で引
き受けたのだから驚きだし女性隊員の交代はあったものの最後まで
殉職者なしで戦いを終えたのだ。
最終回でゴリも死亡し地球上から脅威がなくなった事でスペクト
ルマンもネビュラに帰還したのだが、その後は怪獣Gメンの面々が
元の公害Gメンに戻れたのかという事も気になるのである。