ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
ニッポンマラソンの危機!
先日行われた福岡国際マラソンで北京五輪の銅メダリストのツェガエ・
ケベデが2:06:10の大会新記録で優勝、一方で日本人の最高順位は
2位の入船敏でタイムは2:09:23だから3分以上離されている。
しかも このレースは30㌔まではペースメーカーが付いていた。
ペースメーカーが外れた途端に待ってましたとばかりにケベデがスパート
したのだ。
つまりケベデはペースメーカーより早いペースで走りたかったはずで、
五輪や世界選手権のようにペースメーカーなしなら2時間5分をきっていた
のではと思われる内容だ。
北京の金メダリストのワンジルや世界記録保持者のゲブラシラシェらに
勝てる日本人ランナーは今のところ思い浮かばない。
なぜならスピードが全然違うのだ。
スピードを養成するのに必要不可欠なのがトラックレース。
東京五輪のマラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉は1万mでも 6位に
入賞しているのをはじめ、瀬古利彦やバルセロナ五輪銀メダリストの森下
広一らトラックからの転向組は日本でも多い。
一方で宗兄弟や中山竹通らも1万mなどのトラックレースでも好タイムを
出している。
最近では日本人最高を出した高岡寿成がシドニー五輪の1万mで7位に
入賞しているのは記憶に新しい。
にも拘わらずアテネ、北京と1万mでの日本人選手は歯が立たなくなって
いる。
これは最近の駅伝ブームが影響しているのでは?と思えるのだ。
生島淳氏の著書‘駅伝がマラソンをダメにした’に詳しく書かれているが、
箱根駅伝の隆盛と反比例するかのようにバルセロナ以降の日本男子
マラソンが低落傾向になっている。
企業も宣伝効果を追及するので選手個人名が出るマラソンより企業
名が長時間出る駅伝の方が都合がいい。
それで駅伝の練習が多くなりマラソン練習は蔑ろになる傾向が強いの
だと思われる。
昔は‘駅伝はマラソンのスピード練習になる’という説があり、マラソンを
走る1ヶ月ほど前に駅伝に出場するケースが多かった。
ところが最近のマラソンはトラックレースをロードでやっているのと同じに
なっているので、トラックで世界と張り合えるスピードが必要不可欠に
なっているというわけだ。
‘ボクらの時代は箱根駅伝はマラソン練習の気分転換だった’瀬古が
言っていたが当時の駅伝に対するスタンスは そんなものだったのだろう。
実際に宗茂は76年の7月に行われたモントリオール五輪に出場し、
12月の福岡国際マラソンにも出場していたが1月15日の朝日駅伝にも
出場していた。
マラソンは年に1,2レースしか走らない今の選手からしたら考えられない
スケジュールではないか。
ケベデも北京から4ヶ月足らずのインターバルで好記録を出しているの
だから、日本人選手の実戦不足は明らかだ。
この実戦不足が駅伝によるものとなると、まさしく駅伝がマラソンを
ダメにしている感じだ。
私としては生島氏と同じく隆盛を誇っている駅伝を廃止する必要は
ないが駅伝は息抜きとして出場し、あくまでトラックとマラソンの2本立て
で勝負。
そして年に3レースは出場して実戦経験を養うようにしないと、日本の
マラソンは世界から置いて行かれる危険性が高いと思うのだ。
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