怪獣映画に登場する悪人は悲惨な最期を遂げる

 前日扱った昭和の怪獣映画についてガメラ対バルゴン&ギャオス
では共に‘悪人’が登場する。

 バルゴンではバルゴンの卵を巨大なオパールと勘違いした者達が
オパールを見つけた途端に殺し合いをするし、ギャオスでも高速道
路開通で立ち退き料を吊り上げるために村人達が道路公団に対して
妨害工作を含めた反対運動を繰り広げる。

 つまり悪行が不幸を呼ぶという典型的なパターンになっているの
だが、実は60年代までの怪獣映画に登場する悪人は最後は悲惨な目
に遭うケースが多かった。

 怪獣映画に悪人が最初に登場するのはゴジラの逆襲で護送中の囚人
達がゴジラ接近で灯火管制の中、逃走を図って事故を起こして発生し
た火災でゴジラが大阪に上陸してしまうわけだが当然ながら囚人達は
全滅する。

 とはいえ怪獣映画で最初に登場したメジャーな悪人はモスラに登場
するジェリー伊藤演じる悪徳ブローカーのネルソンだろう。

 インファント島に乗り込み双子の小美人を拉致して見世物にしていた
のだが彼女達の歌声でモスラが東京に上陸し、最終的に逃亡した本国の
ロリシカにモスラが飛来したため暴徒と化した住人に囲まれ警官達から
射殺されるという悲惨な最期を遂げる。

 モスラ対ゴジラでも詐欺師の虎畑万造が熊山を射殺して逃亡しようと
するものの、金をかき集めている間に逃げ遅れゴジラが崩したホテルの
瓦礫の下敷きになる。

 更に三大怪獣地球最大の決戦ではサルノ王女を付け狙う暗殺団はキン
グギドラの起こした山崩れに巻き込まれて全滅するし、宇宙大怪獣ドゴ
ラでもダイヤ密輸団がジ蜂の毒素で化石化したドゴラの破片の下敷きに
なる。

 また宣伝のためなら何でもするというキングコング対ゴジラい出て来
た多胡部長も、キングコングのスポンサーとしてキングコングが暴れて
出した被害への補償責任は免れないだろう。

 70年代前後になると怪獣映画は怪獣達が侵略者の手先という形で暴れ
るので人間側の悪人はあまり登場しないので目立たないが、意外にも怪
獣達が暴れると悪人達は必ず命を落とすなど損をするというのが怪獣映
画の法則になっているようだ。

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