多くの競技団体はFIFAを見習うべき

 先週まで行われていた北京冬季五輪は不当判定や採点に失格騒動、
そしてトドメがロシアがメインのドーピング疑惑で特に日本では
IOC無能論が巻き起こっている。

 たしかにIOCはロシア勢のドーピング疑惑を臭い物に蓋をするか
のような態度で、うやむやにしており競技の公平性すら守れないと
なると無能論が出るのは当然で主催する五輪のイメージを著しく貶
めてしまう形になるのだが相変わらず多くの競技団体はIOCに逆ら
えないでいるのが現状だ。

 そんな中でIOCが強気に出られない組織があるわけで多くの競技
団体は、ある意味その組織を見習うべきではないかと思ったりする。

 それは国際サッカー連盟=FIFAだ。

 FIFAは自らが主催するワールドカップ=W杯こそが世界一の大会
と位置付けており、五輪のサッカーはどうでもいいと考えている。

 IOCがアマチュアリズムを頑迷に順守している時代はそれで良か
ったわけだが、ファン・アントニオ・サマランチがIOC会長になっ
て五輪のプロ化に舵を切るとFIFAとの関係がややこしくなった。

 すなわち五輪にプロが参加すると五輪の金メダル国が世界一と喧
伝されるのを嫌がったFIFAがサッカーのプロ参加に難色を示し、最
終的に妥協案として五輪のサッカーを92バルセロナからU23大会に
すると96アトランタからは本大会に限り24歳以上のオーバーエージ
を3人まで出場可能にする事の引き換えに女子サッカーを正式種目に
ねじ込んでいる。

 これU23W杯にせよ女子サッカーにせよFIFAではマイナーな部門に
入るカテゴリーを五輪正式種目にする事でメジャーにしているわけ
でFIFAのしたたかさを実感するし、それができるのもプロ組織とい
う事で人気と多額の資金を持っていたというのがある。

 逆に言えば野球などバスケットボール同様、プロの参加を打診さ
れたMLBが拒否すると五輪種目から外される憂き目に遭っている。

 バスケットボールはNBAがオフだからオールプロでも大丈夫なの
に対し、野球はレギュラーシーズン真っ最中だという事情すら無視
してのIOCの横暴なだけにFIFAへの対応の違いが分かるだろう。

 結局FIFAは加盟国がIOCよりも多く早々にプロ化しているので資金
も豊富だから五輪の正式種目から外されても痛くも痒くもない一方、
五輪での観客動員数は陸上競技と同じぐらいだからIOCにしてみる
と外すと収入が激減されるので五輪種目から外れると困るわけだ。

 つまりIOCの横暴に対抗するには各競技団体がプロ化して金儲け
すれば五輪種目という看板がなくてもメジャーになる事で、IOCの
勢力下から抜け出す事ができるのではないだろうか。

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