見せてもらえなかった‘傷だらけの天使’

　一昨日亡くなった脚本家の市川森一の代表作の1つが傷だらけの天使。

　ちょうどBS日テレで毎週金曜日に18:00からOAされているので見ているの
だが、思えば最初にOAされた74年は小5だったし土曜日の22:00からという
事で当然のように見る事ができなかったのだ。

　ところが友人達は しっかり見ていてショーケン演じる木暮修のOPでの朝食
シーンで牛乳を飲むシーンのマネを給食の時間にやったり、水谷豊演じる弟分の
乾亨が言う‘ア～ニキィ～’というマネなどを頻繁にやっていたので見ている者と
見ていない者の格差ができていた。

　今にして思えば見ていた連中は殆どが兄や姉がいる所。

　つまり兄や姉が見ているので一緒に見られていたのだが私のように長男で
祖父母と同居している者は見られないし、我が家では いくら土曜日でも22:00
からの番組は見せてもらえなかった。
　
　だから最初に見たのは夕方の再放送で、その頃になると部活や塾通いなどで
見られる時と見られない時がバラバラだったし再放送の常で始まってから2・3話
してから再放送されているのに気付き見始めるというパターンだったから最初の
頃のEPを見てなかったのだ。

　聞くところによると番組開始当初は‘有害番組’と呼ばれていたらしいが、今回の
再放送で見たら確かに暴力シーンやストリッパーをはじめとした裸が出るシーンが
多く小学生には刺激が強過ぎると思った。

　とはいえ萩原健一と水谷豊のコンビだけでなく岸田今日子と岸田森の綾部探偵
事務所の面々や、西村晃が演じるアウトロー刑事の魅力などが満載だし深作欣二
・工藤栄一・神代辰巳などの名監督による演出も素晴らしい。

　ただし今こういうドラマがあって息子達が‘見たい’と言ったら やはり考えてしまう
だろうとは思う。