ウルトラマンエース事実上の最終回?

 昨日OAされたウルトラマンエース28話・さようなら夕子よ、月の妹よで合体
変身の相方である南夕子が月に帰ってしまう。

 実は南夕子は月の人間で月の文明を滅ぼした超獣ルナチクスを倒すために
地球に派遣されていたという、てこ入れのためにある意味 取って付けたような
設定で小3だったOA当時ですら‘?’という 感じで唐突に月に帰ってしまった
のだ。

 40を越えて見ている現在エースは事実上このEPをもって終わる、いわゆる
最終回だと思っている。

 もともとウルトラマンエースは市川森一のキリスト教的な世界をヒーロー像に
持ち込んだ意欲作であり、異色作品だった。

 というのも神と悪魔の戦いという図式だとエースを含むウルトラ兄弟を神と
して、超獣を送り込む異次元人ヤプールが悪魔と位置づける事ができるし当時
ヒットしていた仮面ライダーのショッカーのようなウルトラ史上初の敵役レギュ
ラーが登場。

 更に北斗星司と南夕子の男女合体変身という斬新な設定は男女を超越した
超人という新たな概念を市川森一が持ち込んだようだ。

 つまりヤプールの存在と男女合体変身が他のウルトラとの決定的な違いに
なっていたのだが、1クールでメインライターの市川森一が降板し帰ってきた
ウルトラマンのメインライターでサポートをしていた上原正三までヤプール
全滅の1つ前のEPで降板して雲行きが怪しくなってしまう。

 ヤプールが23話で滅び、その後ウルトラ兄弟が全滅してウルトラの父が救出
に来るヒッポリト偏を挟んで南夕子が月に帰ってしまうとエースならではの特徴が
なくなってしまったのだ。

 実際OA当時の我々は男女合体変身について‘なんで女と変身しないといけ
ないのだ’とかエースごっこをやっても南夕子役は不評だった。

 つまり製作者側は子供達の不評を受けて男女合体変身を取り止めるために
南夕子を月の人間という設定にして月に返してしまったのだろうが、結果的に
制作当初のエースの設定を決定的に否定してしまった。

 29話以降のエースは北斗が単独変身する事になり‘ウルトラの星が見える’
という梅津ダンという少年が登場し始めるのだが、むしろ子供心に違和感が
あり‘せめてヤプールでもいた方が’などと言っていたのを思い出す。

 だからエースならではの設定を捨て去った28話こそエース事実上の最終回
だったという事だろうと思うし、今なら29話以降主題歌も替わったのかもしれ
ない。

 余談ながら28話で終わりといえばウルトラQが28話までである。
 

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