21話にして番組タイトルが変わった宇宙猿人ゴリ

 今から50年前の昨日71年5月22日は1月2日に始まった宇宙猿人
ゴリが、宇宙猿人ゴリ対スペクトルマンにタイトルが変わった日
である。

 4カ月ほど前の1月に始まった宇宙猿人ゴリは敢えて侵略者であ
る惑星Eの天才科学者・ゴリの物語という異色の形で始まるのだが、
ヒーローであるスペクトルマンの名前が番組タイトルにないとい
う前代未聞の作品だった。

 当時社会問題となっていた公害問題を絡めた内容で自らの手で
自分の星を汚している地球人に対する怒りもあって、地球にやっ
て来たゴリは憤慨しスモッグやヘドロを養分にして成長する怪獣
を送り込み地球を侵略するという形。

 そのゴリに立ち向かうヒーロー・スペクトルマンは上司である
遊星ネヴィラの命令なしでは変身できないだけでなく、決して強
くないため前後編的な内容が多かったしウルトラマンのような無
敵状態とは程遠かったのだ。

 とはいえゴリ独自の世界は他の番組にない個性的な内容だった
のだが、21話目にして番組タイトルが宇宙猿人ゴリから宇宙猿人
ゴリ対スペクトルマンに変更されたのだ。

 前週に‘宇宙猿人ゴリは来週から宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン
に変わります’というナレーションが入っていたので、当時はホッ
としたのだが今にしてみると惜しいなとも思うがそうも言ってら
れないようだった。

 思えば放送開始の頃は特撮ヒーロー作品の新作はなかったのに
対し4月2日から帰ってきたウルトラマン、3日からは仮面ライダ
ーの放送が始まり一気に変身ブームがやって来ていた。

 こういったブームになるとセオリー通りの展開が重要視されて
しまうため変化球的な内容は難しくなるわけで後にミラーマン相
手に視聴率競争で苦戦していたシルバー仮面が巨大化したり、そ
のミラーマンも防衛組織SGMが単なる分析チームから3機分離合
体能力のある大型戦闘機ジャンボフェニックスを使って迎撃する
ようになっている。

 そういった流れに乗って番組タイトルが悪キャラの名前である
宇宙猿人ゴリからヒーローの名前であるスペクトルマンを入れて
宇宙猿人ゴリ対スペクトルマンになり、40話からはスペクトルマ
ンになってゴリの名前は完全に外れる形になったわけである。

 まぁ半年2クールならば宇宙猿人ゴリでよかったのだろうが、1
年半続いたわけだから番組タイトルも2度も変更という形になった
と思うので長続きしたゆえと考えてもいいだろう。

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