改めて悪役の名優不在を痛感した水戸黄門スペシャル

 6月29日に21:00から久しぶりに2時間枠で水戸黄門スペシャルが
OAされ、私も水戸黄門好きの友人と一緒に見る事ができた。

 以前記したのだが石坂浩二版以降の水戸黄門が今ひとつになった
のは助さん&格さんコンビの殺陣が劣化した事や、黄門様が二枚目
系ではダメというのを含めた3つの要素を挙げていた。

 とりあえず原田龍二と合田雅吏の助さん&格さんの殺陣は年月を
経て見られるようになったし、里見浩太朗の黄門様も他の俳優では
イメージが沸かなくなったので許容範囲ではあったが最後の1つが
やはり埋まらない感じだ。

 それは凄みのある悪役俳優の不在である。

 水戸黄門の人気を支えてきた要素の1つに柳沢吉保を演じた山形
勲をはじめとした凄みのある悪役の存在があり、彼らがいたからこ
そ黄門様一行との戦いが引き立ったわけだ。

 特に‘ミスター悪代官’の川合信旺を筆頭に悪役最多出演を誇る
内田勝正や金田龍之介にキリヤマ隊長こと中山昭二、キャプテン・
ウルトラの中田博久などが挙げられるし刺客としても甲賀幻用斎
の天津敏など顔を見ると一目で悪人と分かる俳優が揃っていた。

 残念ながら そういう名優達が亡くなったり高齢のため出演でき
なくなった事から魅力ある悪役を見る事ができなくなり、今回も
石橋蓮司や六坂直政などはいい味を出していたものの往年の悪役
と比べると物足りなさは否めなかった。

 やはり魅力的な悪役が正儀のヒーローを引き立たせるという図式
を改めて実感した今回の水戸黄門復活編だった。

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