子供心をワクワクさせた科学的単語

 ウルトラマンの23話・ジャミラ編で科学特捜隊はイデ隊員が開発
したスペクトルα線・β線・γ線をジェットビートルと、小型ビートル
から発射しジャミラが乗ってきた見えない宇宙船を可視化する事に
成功する。

 スペクトルα線は光の屈折を自由にコントロールしβ線は光の色彩
吸収力を破壊、γ線は光の反射角度に制限を加える効果を持つとの
事だった。

 また怪奇大作戦の1話・壁ぬけ男でキングアラジンこと一鉄済春光
の壁抜けトリックが周りの風景に対し保護色になる特殊繊維の布の
乱反射を無効にし、壁抜けのトリックを封じたスペクトル破壊機が
ウルトラマンのジャミラ編と同じ原理だろう。

 ちなみにジャミラ編の脚本を書いたのは佐々木守で他に‘スペクト
ル’といえば怪奇大作戦の5話・死神の子守唄に登場するスペクトル
G線が印象深く、白血病を治癒させる放射線ではあるものの
原爆や
水爆をはるかにしのぐ巨大な熱が必要なのだが逆に冷却する事で作
り出すものの照射された人間は氷結してしまい未完成のままだった。

‘スペクトル’といえばスペクトルマンが有名だがスペクトルマンが
登場する宇宙猿人ゴリは71年1月放送開始なので、その4年ほど前
からスペクトルという単語が使われていた事になる。

 こういった科学的な単語を使うので佐々木守氏は さぞかし科学に
詳しかったのかと思っていたら、意外にも科学オンチで適当な単語
を並べてもっともらしく作り上げていたという。

 そういえば氏の作品にはテレスドン編でも地底人が科特隊本部に
仕掛けた東京一円の電波を妨害するケリチウム磁力光波が出てきた
り、この発生器を構成しているのがゲルマタント鉱石などの科学的
単語が登場する。

 またウルトラセブンではガッツ星人編でエネルギー切れで活動を
停止したセブンから
マグネリュウムエネルギーの補給をテレパシー
で通知され、その合成法は
水素の4個の原子を融合させヘリウム1
原子に変化させた時に そのエネルギーを固定させるとの事。

 こういった科学的な単語は今では信憑性に欠けるものだろうが、
放映当時の子供にとっては凄く魅力的な単語だったのは間違いない。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 下手な試合観... ドッジボール... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。